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ミュージシャンです。音楽の研究をしていて気づいたこと、感じたことを書きとめていきます。…

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ミュージシャンです。音楽の研究をしていて気づいたこと、感じたことを書きとめていきます。本来、音楽は言葉にできないものです。なのでミュージシャンは言葉の取り扱いにはよくよく注意しないといけません。でもまあ、何か有用なことを書き残していけたらいいなと思っています。

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  • Pat Metheny Minuano 6/8

    プレイヤーのためのTranscription Pat Metheny Minuano Live Under the Sky 1992

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プレイヤーのためのTranscription Pat Metheny Minuano (Six Eight) Live Under the Sky 1992 はじめに ソロ全体のPDFはコチラ

パット・メセニーというギタリストはホントに凄いですね。私は昔からメセニーが好きなんです。そんな彼の演奏の中でも、92年のLive Under the SkyでのMinuanoの演奏はその完成度の高さから、Minuanoのベストアクトではないかと思っています。その素晴らしいソロをトランスクライブしてみました。まずはその演奏を聴いてみてください。 今回からマガジンで、数小節ごとに分けながら少しずつ解説していく予定ですが、とりあえずすぐ全体が見たいよーという人向けに、この記事の最

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    • プレイヤーのためのTranscription Pat Metheny Minuano Live Under the Sky 1992 -2

      続きまして第二回です。このソロの解説記事をまとめたマガジンはこちらになりますので、フォローお願いします! Pat Metheny Minuano 6/8|Koki.K|note 今回はここから。 Bm7とF#m7が繰り返される上でF#マイナー系のフレーズを弾いています。 F#mの上でF#マイナーペンタのフレーズがサウンドするのはもちろんですが、Bm7の上でもF#マイナーペンタはサウンドします。 F#マイナーペンタの構成音はF#,A,B,C#,Eで、それらはBm7では♮5,m

      • プレイヤーのためのTranscription Pat Metheny Minuano Live Under the Sky 1992 -1

        この解説では、「どういう発想でそのアイデアが出てきたのか」、コピーしたフレーズアイデアの整理、また自分が演奏するときにそのアイデアを思い出しやすくするための「言葉でのラベリング」をポイントとしてやっていきます。 では、いきましょう! まずは原曲の確認から アウフタクトで入ってくるピックアップフレーズ、最初の3音がメジャー系の「四度進行するエンクロージャー」になっています。これはこのソロの中にも何度か登場し、フレーズを始めるのに良い助走、きっかけになってくれます。 何が「メ

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          即興20200528

          ギターの弦を張り替えた喜びよ

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        記事

          一口楽曲分析Vol.3 Chocolate insomnia/神前 暁

          本日の一口楽曲分析はアニソン! 尊敬する神前 暁先生の一曲で、アニメ〈物語〉シリーズ セカンドシーズン『猫物語(白)』の主題歌、「chocolate insomnia」です。 物語シリーズはアニメとしても素晴らしい作品です。子供でも大人でもない時期の若者はすべからく見るべきです。自分も全部見ました。まだ観てない人は是非みて! Netflix「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」 https://www.netflix.com/title/80992195?s=i&trkid

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          一口楽曲分析Vol.3 Chocolate insomnia/神前 暁

          Gustav Holst / The Planets I. Mars 167-171

          今日の一口Reaction/Analysis。引き続きホルストの”惑星”から「火星」です。曲の終盤のクライマックスの場面です。 恐ろしく破滅的な大爆発が収縮と拡散を繰り返しながらだんだんと落ちていって…という場面です。物凄いエネルギー、分厚さ、エグみがあります。 フルスコアはこちら 複雑ですね。まとめるとこうなります。 やっぱり複雑ですね。 パッと聴いて分かるのはマイナーな、暗い方向性のサウンドであること、ルートの動きはⅠ-Ⅳ-Ⅴ,Ⅰ-Ⅳ,Ⅰ-Ⅳ…と比較的分かりやすい動

          Gustav Holst / The Planets I. Mars 167-171

          Gustav Holst / The Planets II. Venus 42-48

          今日の一口Reaction/Analysis。ホルストの”惑星”のうちの一曲、金星からピックアップしてみたいと思います。穏やかで美しい緩徐楽章です。 今日取り上げたいのは42‐48小節の場面です。 ふわふわと美しい夢を見ているような印象の場面ですが途中、奇妙なサウンドが入り混じってきますね。メロディー単体では、ぱっと見D#マイナーのように見えます。 細かく見ていきましょう。 42-43小節 ハーモニーで、一番引っかかるのが、C#がルートになっていることです。これ、原

          Gustav Holst / The Planets II. Venus 42-48

          A Shifting Design / Kurt Rosenwinkel の分析 1

          カートの名曲、A Shifting Designのトランスクライブをしているので記事にしていこうと思います。 Star of Jupiter (2012)のテイクを見ていきましょう。 この曲は1コーラス34小節と少し変則的な小節数を持つ、複雑なコード進行でSwingするカートの名曲です。 歪んだギターでこのコンテンポラリーなチェンジを高速でスウィングしながらメロディを紡いでます。 カッコいい… 前テーマ、1コーラス目です。 いきなり難解です。この曲のキーはいったい何なん

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          A Shifting Design / Kurt Rosenwinkel の分析 1