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【開催報告】としまえんと練馬城歴史ツアー

 去る5月3日、練馬城址公園開園記念イベントが練馬城址公園にて行われ、当会もそれに合わせて「としまえんと練馬城歴史ツアー」を東京都公園協会協力のもと開催しました。その結果、20名に設定していた定員は事前予約で満員となり、27名が参加する非常ににぎわいのあるイベントとなりました。
 また、当会は開園記念イベントのスタンプラリー企画における、スタンプスポットの解説文の作成も担当しました。
 今回はその様子をレポートとしてお伝えします。

開催背景

 練馬城址豊島園「古城の塔」の保全と活用を考える会(代表 岡田英昭)は、豊島園開園時から残る築約100年の「古城の塔」と呼ばれる英国古城風の建築物の保全と活用を東京都に求めています。
 保全を行政にただ嘆願するのではなく活用方法の提案を行うべく、これまでとしまえんとその近隣地域の歴史について調査しまとめてまいりました。それは当会は古い建築物はその地域の歴史のシンボルとしての役割を担うものであると考えているからであり、としまえんと近隣地域の歴史を伝える役割を古城の塔に当会が期待しているからです。
 練馬城址公園の開園は地元の人々にとって、長らく中に立ち入ることが出来なかったとしまえん跡地に約2年半ぶりに入ることができた日であり、そのタイミングに合わせて具体的に古城の塔をシンボルとして歴史を学ぶ機会を作ろうと、ツアーの開催およびスタンプラリーの解説文の設置を当会主体で行う前提で東京都公園協会に提案をしました。
 その結果解説文の設置が認められるとともに、歴史ツアー企画も地元住民による公園づくり団体「としまえん水と緑の公園で遊ぶ会」主催、東京都公園協会協力という形での開催が実現することとなりました。

歴史ツアーの様子

 歴史ツアーはステージイベント終了後の午後1時に公園サービスセンター前からスタートして園内を散策後、練馬城の城域であった公園南部一帯までをおよそ2時間でまわりました。
 ツアーの案内人には豊島氏研究の第一人者で郷土史家の葛城明彦氏にも加わっていただき、ツアー中はとしまえんの歴史については当会岡田が、練馬城や豊島氏については葛城氏が解説し、現代から中世と近代の歴史をつなぐ内容で実施しました。
 公園内の「花のふれあいゾーン」では小川栄一氏が経営した時代に集客施設として存在した桃太郎神社について解説したところ、現在ではほとんど知られていなかったことから感嘆の声があがりました。
 また練馬城については城域が多くの参加者の予想よりも広く、防衛に利用した自然の谷戸地形がまだ残っている事に驚いている様子が見られました。

ツアーの様子

スタンプラリーの様子

 歴史ツアーは大人向けの企画であったため、スタンプラリーの解説文は子供向けの歴史を学ぶ機会として作成しました。またスタンプ設置場所は近隣との動線を作る意味で、公園外にもスタンプスポットを設置する事を提案しこれも採用されました。
 当会は6か所のスタンプスポットのうち、①エントランス交流ゾーン、②向山庭園とどんぶり坂、③石神井川と対岸の練馬城址、④花のふれあいゾーン、⑤春日神社の5か所を担当し、葛城氏の協力を得ながら子供が読みやすく歴史が学習できる内容で完成させました。⑥志村電機珈琲焙煎所は現在の地域の名物スポットとして、「としまえん水と緑の公園で遊ぶ会」を通して春日町町会組織部が作成しました。
 スタンプラリー解説文は開園記念イベント終了後もゴールデンウイーク期間を通して設置されました。

エントランス交流ゾーンの解説には古城の塔の画像を差し込みました。

参加者の声

 参加者には地元議員もおり、そのTwitterの投稿を下記にご紹介します。

今後の展望

 当会では今後も引き続き、としまえん近隣の歴史を区民が親しみ、学びに活いかせる機会を作っていきます
 今回の歴史ツアーは非常に好評で参加申込もすぐに定員オーバーとなったことから再び企画する予定です。またそれ以外にも、

  • としまえんの歴代経営者から学ぶ課題解決ワークショップや起業教育イベントの実施

  • 古城の塔が防空監視哨であった可能性が高かったことから、空襲について知る平和教育イベントの実施

なども企画中であり、行政に「やってくれ」ではなく、行政や他の地域団体、公園協会などとともに共創し、実践していきたいと思っています。

イベント概要

日時   令和5年5月3日(水・祝) 13:00~15:00
会場   練馬城址公園および近隣の遺構
ガイド  郷土史家 葛城明彦
     練馬城址「豊島園」の保全と活用を考える会 代表 岡田英昭
参加者数 27名(当初定員は20名)
主催   としまえん水と緑の公園で遊ぶ会
協力   東京都公園協会

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