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:妄想歳時記:天満宮の登竜門で、 もっぺん繰り返す

風薫る、端午の節句。
天神橋の新築マンションのベランダに、
新しい家族と、小さな鯉のぼり。

鯉のぼりの由来は、中国の登竜門の話。
昔、霊山に「竜門」という難所の滝あり、
一匹の鯉がそこを懸命に登り切った時、
神通力をそなえた龍となり、悠々と天に昇ったという。

故事にならい、男の子の健康と成功を願って、
天の神様に向かい、目印として鯉のぼりを立てた。

登竜門は、合格祈願の難関通り抜け、神事とともに、
天神橋の大阪天満宮にもある。

小さな鯉は難関突破し、小さな龍となる。
ただ新しい環境に慣れたころには、やる気がでない五月病。
小さな龍では、まだまだ天には昇れない。

そんな時は、循環型の継続可能なエコの考え、
もっぺん、もっべんと、何度でも繰り返すだけ。
いつか雲ひとつなくなり、すっかり晴れわたる空に、
もう次の夏は近い。

月刊誌「大阪人」/2009年6月号 掲載
おおさか絵暦
イラストレーション&文⚫︎中田弘司

発行:大阪都市工学情報センター



昔、天神さん(大阪天満宮)の近くに仕事場がありました。
天神さんでは、古本市や梅酒のイベントなどもあり、
時々参拝すると、近所の事務所や居酒屋さん、
顔見知りとも出会える場所でした。

大阪天満宮の登竜門は、
御本殿の東西にはある
5:東登竜門
6:西登竜門




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