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第71椀 きょうふの味噌汁

初出 2020年2月6日

<お味噌汁> ひと椀がつむぐ大切なもの それは日本のたから

「お味噌汁復活委員会」は、味噌汁の大切さをあらためて発信していこうと、2014年夏にFacebookページにてスタートしました。世話人、お味噌汁復活ライター、一般読者が思い思いの味噌汁を投稿しています。

味噌汁の出汁・味噌・具材を、それぞれに深く楽しく考え広め、毎日の食卓に味噌汁をいただく習慣を復活させるべく、活動の場を広げています。

私コイタは第1期からお味噌汁復活ライターをさせていただいております。ここでは私の書いた記事をまとめて紹介しています。

テーマ:乾物でお味噌汁

「きょうふの味噌汁」

私と同世代(50代)のおじさんに多いと思いますが、たまにSNSで「きょうふの味噌汁~」と投稿している人がいます。これって笑福亭鶴光師匠のオールナイトニッポンの、怖い話のように見せかけたダジャレのコーナーで、怪談調の前フリがあって、今日麩の味噌汁~っていうオチのネタが流行ったからなんですよね。本も出てたと思います。

と、こんなダジャレの話で始めてしまいましたが、台風や地震などの災害のとき、あったかいお味噌汁をいただくことで、ホッとする。生きる気力になるという話を聞きます。普段から乾物を常備して使う習慣があることで、非常時でもお味噌汁などにサッと活用できたらとても役に立つという、本当は真面目な話です。

そもそも、日本の代表的なダシである昆布、鰹節、煮干しなどは乾物ですので、全て常温で保存ができます。さらに、麩、切干大根、高野豆腐、乾燥ワカメなどを組み合わせれば、何通りものお味噌汁を作ることができます。乾物は水に戻さないと使えないから面倒だと思われている方も多いかと思いますが、袋の説明を読んでみますと、実は多くの乾物は水に戻さなくても使えることの方が多いので、炒め物や煮物にそのまま入れちゃったりしてもいいんですね。

そんなわけで、今日麩の味噌汁です。お湯に切干大根をそのまま入れ、沸いたら味噌を溶いてお椀に注ぎ、麩を入れるだけです。出汁が足らないかなと思ったら鰹節を後で加えてもおいしいです。このなんとも素朴な味わいで、安らぎのお味噌汁になると思いますよ。

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「きょうふの味噌汁」
具材:麩、切干大根
吸口:鰹節
味噌:手前味噌(米麦混合麹)


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