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自分を支える1冊と宝の山

私は本を読み返さない。
なんなら自分の日記も
ほとんど読み返さない。

読み返すよりも新しいものを
読みたいし、書きたくなってしまう。

受験生のときもそうだった。
同じ問題集を何回も解くのは
退屈だった。
新しい問題に出会って
ムムムッと考えていたい。

でも、受験直前には
1冊のボロボロの問題集が
何よりも私を勇気づけてくれた。

何周もして
問題文も覚えてしまっている。

それを受験会場にもっていくと
「これだけやったんだから大丈夫!」と思えた。

1冊の相棒の心強さを知った私。

最近の相棒は
益田ミリさんの『今日の一日2』という
エッセイの本だ。

絵と文章で構成されていて
とにかく1コマの情報量が少なく
スッと疲れた気持ちに入ってくる。

直接語りかけられているようで
その世界だけに没頭できる。

ギュウギュウになった頭と心が
少しずつ落ち着いていく。

ときどき
日ごろ、形なく思っていることを
言語化したページが見つかると
うれしさもでてくる。

「この気持ちってこれだ!これ!」
というふうに。

ページが色とりどりで
見ているだけでかわいい。

帯も好き。

この本はシリーズ2作目。
1作目も買ったのだけど
そのときは
出版元の「ミシマ社」
を知らなかった。

でも、本のページに
はさまっている
手書きのはがきを見て
気になってはいた。

なんなら「ミシマ社通信」
という本の紹介まで
手書きだ。

そのうち
温泉の休憩室で
「あのはがきに書かれていた
まるっこいマークと同じだ!」
と手にとると
ミシマ社の創業エピソードが
書かれた本だった。

チームで本づくりに
向き合う姿勢、
そしてあたたかさと遊び心
に強く惹かれた。
あのアンケートはがきが
どうやって生まれたかもわかって
まんまと愛着をもってしまった。

それから本を読むときは
出版社も確認するようになった。

好きだなぁと思った本は
だいたいミシマ社だった。
家の本棚も同じで、うれしくなった。

「好みの出版社=宝の山」(キナリノ「出版社で本を選ぶのもアリ。シャープな視点の「ミシマ社」が気になる!」より)

掘り当ててしまった。

この記事を読んでいて
うれしくなっていた。

これだから読書はたのしい。
今日も
宝の山と自分を支える1冊を
探しにいきます。



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