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ダイバーシティ・マネジメント2.0とは

こんにちは、hypexにてダイバーシティ・マネジメント事業をやっている、河合と申します。

今日はダイバーシティ・マネジメント1.0と2.0の違いについて簡単な説明をできればと思います。

ダイバーシティ・マネジメント1.0と2.0

まず、ダイバーシティ・マネジメント2.0というのは殆ど日本が中心の概念になります。1.0と2.0は全く別のものではあるのですが、研究ベースに発達したというより、言葉尻として2.0という言葉が厚生労働省などで使われはじめました。

ダイバーシティ・マネジメント1.0とは

ダイバーシティ・マネジメント1.0とは、政府からの要請を受けた社会的責任のある企業が、とりあえず多様な人を増やそう、という動きによって作られたものです。

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図にある形式的な落とし込みが生む課題に関してダイバーシティ・マネジメントとは何かの言葉を引用し説明させていただくと、旧態依然のシステムに合わなかったから自然と参画できなかった人を、システムや制度に手を加えずに採用しました。そうすると、その人達はもちろん馴染めず(成果を発揮できず)、ただ政府の要請はあるため、そこに居てもらうためには、特別扱いするしかなかったという構造です。

これが、日本でダイバーシティ・マネジメントが「ブーム的な認識」がされてきた理由でもあります。要するに、価値を感じることができない取り組みとして認知されてきました。

ダイバーシティ・マネジメント2.0とは

ダイバーシティ・マネジメント2.0とは、多様な属性の違いを活かし、個々の人材の能力を最大限引き出すことにより、付加価値を生み出し続ける企業を目指し、全社的かつ継続的に進めて行く経営上の取組と経済産業省に定義されて居ます。

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要するに、ダイバーシティ・マネジメント2.0とは、個人は同じではないのだから、それぞれの従業員がベストを出せる環境を作り、さらにはお互いにいい影響を与え合え組織に還元される仕組みづくりをしようということです。(もう少し短く言えるように探索中…)

言うは易し行うは如しですが、それはまた別で説明できればと思います。。

ダイバーシティ・マネジメント1.0と2.0の違い

ダイバーシティ・マネジメント1.0と2.0の違いを簡単に説明すると、

・1.0は多様な人が存在することを目的
・2.0は多様な人が活躍できることを目的

といった具合です。取り組みと成果への距離を近くしたのが2.0となります。

ダイバーシティ・マネジメント2.0がある組織とない組織の違い

旧態依然の組織は、従業員の同質性を強みにしていた訳ですので、そういった組織とダイバーシティ・マネジメント2.0組織の違いは以下のようになります。

ダイバーシティ・マネジメント2.0が

・ない組織:従業員の同質性の高さが成果の大きさと比例している
・ある組織:授業員の同質性の低さが成果の大きさと比例している

これらの組織の良し悪しは、社会状況と組織の目的によって決まります。

例えば、軍隊などの組織では、統制が取れていた方が命のリスクを回避できるので、体力や筋力、思考方法がなるべく近いダイバーシティのない組織の方が向いているでしょう。

しかし、情報が分散化された現代の一般社会においては、組織がどうあろうと社会においてダイバーシティが重視されているため、同質性の高い組織を作ろうとすると、そういった人を採用するだけでも一苦労かと思います。

そして技術の進化が後退しない前提で考えると、今後よりバラエティに富んだ人材が増える社会において、一般企業などの組織としては、違い(同質性の低さ)を競争力とする方が、そうでない組織に比べ優位になるのは一目瞭然です。

ダイバーシティ・マネジメント2.0を推進するために

ダイバーシティ・マネジメント2.0を推進しようと思い、「よし多様な人材を確保しよう」と動き出すのは、2.0の時と大差ありません。

まずは、組織の中でどういった同質性が重視されていて、その同質性の基準を和らげた時にどのような人材が活躍できるのかを一度考えてみると良いでしょう。

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当社では、具体的な改革を進める前の、組織の状況把握を重視しています。
成果に繋がる50種の同質性診断などもやっていますので、興味のある方はぜひお問い合わせください。

ご清覧ありがとうございました。