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🍨旬杯🍨勝手に賞~『暑い夜には不思議なことがあるで賞🎐』

 花風様

残暑お見舞い申し上げます。

日中はまだまだ暑いことが多いですが

いかがお過ごしでしょうか。

大きな声で盛り上げてくれた蝉のこえも

聞こえなくなるつつあるところにそろそろ

秋の気配を感じたりしています。

今年の夏を少しふりかえりつつ

3つあった御句のなかから一番心惹かれる句を勝手に

賞に選びました。

よろしくお願いいたします。(..)_



底までも冥き夜中のプールかな

花風さん


底までも

底までも冥き

そこまでもくらき、


ここの表現にどこかへ連れていかれそうな気配を感じます。


プールというのは比較的どこにでも見られる場所で、どちらかというと

きゃーきゃーと声の聞こえる騒がしい印象の方が大きかったりします。

うちの近所でいえば、小学校のプールなどが高い塀に囲まれてますが、

公園の通りを挟んですぐのところにあったりします。


夕方などは、水はそのまま張ってあり静かになっています。

プールは想像するに、それほどものすごく深いわけではないはずなのです。

ですが、暑い暑い夏の夜中はちょっと違うのかもしれないですね。


プールをこんな異世界の入り口のように詠むなんて、

これは真っ暗なのではなくて、プールの底がどこかにつながっているような

夜独特の光の揺らめきをもっていて、思わずのぞきこみそうな、冥

この漢字は冥界というのではよく見かけます、ちゃんと読めてるかどうか

こっそりと調べました。

この字一つでこんな意味があることを再確認しました。

https://dictionary.goo.ne.jp/word/kanji/冥/ 

GOO辞書より引用しました。

意味

〈メイ〉
1 暗くて見えない。「冥暗・冥冥/晦冥 (かいめい) ・昏冥 (こんめい) ・幽冥」
2 道理に暗い。「頑冥」
3 奥深い。心の奥底。「冥想」
4 あの世。「冥界・冥土・冥福」
〈ミョウ〉人知を超えた神仏の働き。「冥加・冥護・冥利」

Goo辞書

仏教用語だそうです。

底までも冥き夜中のプールかな

花風さん



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漢字一つの使い方で句全体の印象がこんなにも、深みがでるとは!と

花風さんにお手本を見せていただきました。


夏のある暑い日に水をなみなみとたたえた静かな水辺に遭遇したら

底まで冥き、を思い出すと思います。

ありがとうございました。