お金よりも強いビジョン〈宗教的思想〉が事業拡大の鍵になる理由についてより詳しく書いてみた
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お金よりも強いビジョン〈宗教的思想〉が事業拡大の鍵になる理由についてより詳しく書いてみた

THE GUILDの代表であり、ピースオブケイクのCXOの深津貴之さんと対談した内容がNewsPicksに掲載されています。この対談記事の中で最もお伝えしたかったのが、サービスをつくるときは何よりも<宗教的に強度の強いビジョン>を持たなければならない、ということです。

お金よりも強いビジョン〈宗教的思想〉が事業拡大の鍵になる理由

この話はそもそも日本では話されることがないし、こういう意識を持ってサービスづくりをしている人や事業を行なっている人がいないため、なかなか伝わりづらい話なのですが、伝わりづらいことだからこそ、その重要性が非常に高いと私は考えています。

なぜなら誰もが知らない・わかっていないことだけれど、AppleやAmazon、Google、Tesla、Air BnBといった今をときめく名だたる企業がやっていることだからです。

つまりこのことを意識できれば、彼らのようなとてつもない事業を生み出すことは可能だと考えます。

NewsPicksの記事と繰り返しになる部分もありますが、私なりに書いてみたいと思います。

「お金」という旗に負けない旗を立てる

サービスを始める際に、そのサービスの目的を売上や利益だけに設定してしまう人がいます。しかし、現代においてはその考え方では多くのユーザーを獲得するサービスにはなれません。なぜなら、「お金」という旗を立ててしまったら、もしそのサービスよりも安いサービスが生まれた途端にユーザーは安い方に流れてしまうからです。

人は結局のところ同じようなサービス(機能・使い勝手)があった場合にはより安い方へと流れてしまいます。あなたがそのサービスのためにどのような労力をかけようとも、ユーザーには関係ない話なのです。同じような機能や使い勝手なのであればユーザーにとっては1円でも安い方が良いのです。

しかし、お金と同等かそれ以上の強さや人を惹きつける宗教的なまでのメッセージを持った旗を立てることができれば状況は変わってきます。そのメッセージがその人の心を打つことで、人はお金だけではなく、そのサービスが実現しようとしている世界観や価値観に惹かれて集まってくるのです。

独自で明確なメッセージとして示す必要がある

とにかくこの旗は「お金」よりも人々を惹きつけなければいけません。お金は強力に人々を惹きつけるからです。自分がそのサービスを通じて「どんなことを成したいのか?この社会をどう変えたいのか?」というメッセージを独自で強烈で明確なメッセージとして示す必要があります。

そうすれば、同じようなサービスを提供していたとしても価格だけで選ばれることがなくなっていくわけです。また、そのメッセージに共感した人々がそのサービスを広めるべき布教活動さえ行なってくれます。

逆に言えば、特に明確なメッセージがなく、事業拡大や売上や利益が旗になっているサービスはどんなに利便性が高かろうと、マーケティングに費用を使おうと、もし同じ規模で他社がさらに安くやってきたら負けてしまいます。こういう状況はよく目にします。

もちろん、旗だけが社会的意義が高く美しいものであれば良いという訳ではありません。そのサービスのクオリティやマーケティングのスピードなど、あらゆる面で他のどのようなサービスよりも優れていなければいけません。

しかし、それだけでは十分ではない。AmazonやAir BnBのようにグローバルにスケールする物になるためには、独自で強烈で明確なメッセージがなければならないということなのです。

なぜ旗が重要なのか?その理由

ではそもそもなぜ旗が重要なのか?という話があると思います。

以前知り合いがとても面白い話をしていました。「なぜ人は宗教を必要とするのか?」という話です。結論として、人間は誰かの判断に身を委ねたい生き物だ。という話をしていました。

例えば宗教には、「どういう時にはどういう風に考える。物事を捉える」というように生きるための判断基準が描かれています。そして、それらがなければ自分で1からひとつずつ正しい道を見つけていかなければいけません。それは結構なストレスを生みます。

しかし、一度そういう宗教的な物に身を委ねれば、ストレスを感じることなくその判断軸に従うだけで迷うことなく生きていくことができます。

つまり、話を戻すと、同じようなサービスが存在した時に、宗教的な旗を持っているサービスと持っていないサービスとでは、ユーザーが無意識的に受けるストレスが違うのです。
そして人は自然と判断基準が明確な方、つまり宗教的な旗を持っているサービスを選ぶのです。

グローバルに通用する万国共通の旗を立てる

最後に重要なことがあります。NewsPicksの記事の中にも出てきますが、旗を考えるときに陥りがちなことは、その国や限られた文化の中でしか通用しない旗を立ててしまわないようにすることです。

ここでは敢えてどういう旗のことかは書かないようにしますが、例えば日本市場でしか通じないような話や、日本文化に根差したようなサービスを作ってしまっては、グローバルにはまず広まりません。

アメリカで生まれるサービスがなぜ世界中に広まるのか?それは、アメリカという国がそもそも新しく様々な人種が入り混じっているために、文化に根差したようなサービス以外が生まれやすい環境であるということ。

また、国土が広大なために、初めからスケーラビリティを念頭においた設計になっているからです。

そういうバックグラウンドで生まれてくるサービスで、かつ強度の高い旗を持ったサービスが生まれると、AmazonやGoogle、Appleのように世界中で広まるとてつもないスケーラビリティを持ったサービスへとなるのです。

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以上が簡単にはなりますが、サービスをつくるときは何よりも<宗教的に強度の強いビジョン>を持たなければならない。ということの説明です。

もしこれではよく分からない。という場合はこう考えてみてください。

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あなたは新しいソフトウェアサービスを提供しようとしています。しかし、業界には同じようなサービスを提供している大手B社がいます。あなたが新しい機能を追加しても、B社はすぐに真似してきます。

また、あなたがサービスの価格をB社よりも安く設定しても、またすぐにB社が同じ金額にしてきます。

このような状況であなたはどうやって新しいユーザーを獲得し、B社よりも事業を拡大していきますか?
〜〜〜

そういうことが起こっているのです。

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クリエイティブディレクター / UIUXデザイナー。2005年に株式会社ZEPPELINを創業。 UIUXが一般的でない時代にUIUXの重要性を広め、UX設計のノウハウを構築。グローバル企業のソフトウェア開発や新事業に携わり、関わったサービスのユーザー数は1億人を超える。