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私が、クリエイターのためのビジネスSNS「Crafty(クラフティ)」を作る理由

7年ぶりに書いたプレスリリース

先週の2024年4月5日に「Crafty(クラフティ)」プロジェクトのプレスリリースを配信いたしました。気づけば自分でゼロからプレスリリースを書くのは前々職のコーチ・ユナイテッド時代依頼となるので、おそらく7年ぶり、とかになると思います。少しばかり文章は長くなりましたが、プロダクトの戦略や今後のスケジュールなどはプレスリリースに書いてありますので、よかったら読んでください。

スキルシェアリングという領域に再びチャレンジする

僕にとって、スキルシェアのプラットフォームというのは今回が初めてではなく、実はこれまでずっと取り組んでいる大きなテーマになります。
2010年の時に学生時代に設立した「バザーリー株式会社」で作っていたサービスも知識や知恵を持っている人と人を結ぶマッチングサービスを作るというのを事業の一つの柱として考えていたのですが、経験不足ゆえになかなか前に進む状態じゃなかったのです。1年の一人旅を経て、2013年から「サイタ」の運営を行うことで、思いをつなげてきました。

サイタ時代に目指していたこと

クックパッドの子会社だった当時は、音楽や語学のコーチと先生をマッチングさせ、リアルな場でレッスンを行ってもらえるO2O(online to offline)プラットフォームを構築していたのですが、リアルな場で出会うということの物理的な制約(時間の調整や場所の近接度、人の相性など)が大きすぎており、より生産性を高めた事業(グループレッスン事業)とスキルシェアリング(snapmapという撮影スポットや写真スキル共有サービス)に関連した事業をやっていました。

当時、クックパッドのお家騒動の影響もあり、なかなか事業に集中できる状況が続かないこともあり、その中でもなんとか制約を乗り越えながら進めていました。
写真というあらゆるジャンルの人たちに共通する「ものづくり」のスキルアップと「撮影スポット」という経験や体験のシェアを通じて、あらゆるジャンルのクリエイター同士が繋がる仕組みづくりを考えていました。

クックパッドマートの立ち上げ

2018年に、クックパッドマートを立ち上げることになります。
クックパッドによる事業再編が進み、より料理というテーマに注力した事業でどういった領域でチャレンジしていくのかという議論をしていました。
当時見ていた流れとしては、ちょうどチケットの二次流通やメルカリが流行っていた流れを見ていく中で、「経験や体験のモノ化」みたいなところが一気に加速していた印象がありました。
レシピというコンテンツを通じて事業として頭打ちが見えつつあったクックパッドの一つの流れとして、「モノ」を通じたプラットフォーム、つまり食材というモノを通じて体験や経験が流通していく世界を目指してクックパッドマートというサービスを立ち上げます。
僕が退任した後にはなりますが、専用ロッカーを作ってかなりの設置箇所を増やしたりと、クックパッドとしてはかなり大きなチャレンジができていたかなと思いました。

サイタ時代よりも短期間で加速度的に事業が成長しており、モノの流通に手応えを感じる一方、生鮮食品由来の特殊な流通にかなり手こずってしまっていたという事情もありました。
大きな会社の中でやる事業としてはかなり良いチャレンジができたとは思います。クックパッドマートは引き続きサービスを展開中なので、今後も行く末を応援していきたいと思っています。

新しいプロダクトは「スカウト」を通じたビジネスSNS

リアルな出会いの場のプラットフォームをサイタ時代に携わり、クックパッド時代では、モノの流通を手掛けてきました。これらの共通は「体験やモノをきっかけにした知の流通」が思いであり、それぞれの事業の制約を乗り越えながらも頑張ってきました。
今回は、資金もなければチームも小さいスタートアップで事業を興していくということ、そしてこれまでずっとやれなかった10-20年単位でプロダクトを完成系まで作り上げる長期目線でのプロダクト開発に取り組むことができます。
急成長を求められることもなく、ポートフォリオとしての役割もありません。純粋に応援したい人たちの翼となるような事業づくりにフォーカスできると考えています。
それが、「Crafty(クラフティ)」を通じてやりたいことです。

職人やクリエイターがビジネスでSNSを活用する時代になっている

インスタだけで集客するお店の台頭

山梨に移住したきっかけでもあり、移住した後もびっくりしたのは、オンラインでの集客やつながりだけでお店を運営する素晴らしい職人やクリエイターが多くいたことです。
辺鄙な場所、古いビルや家屋を回収して小規模なコストでお店を立ち上げ予約や行列で完売するお店。パン屋、コーヒー屋や花屋などあらゆる領域にたくさんの方が増えてきていることを感じました。
彼らは丁寧なコミュニケーションを心掛け、お客さんと繋がりながら世界観を伝えていく。新しいことをやるのに十分な資金がなくてもチャレンジできるその姿勢に衝撃を受けました。

労働集約的なモデルへの限界とステップアップ

とはいえ、皆がみな課題を持っているわけでもないなと感じたのです。
やはり手作り、手仕事で進めていく以上、労働集約的なモデルからは脱却できず身体的な負担や土日中心の営業での家庭への負担、仕込みの大変さなど計り知れない大変さの割には大胆な値上げはしづらいという課題を抱えている人も少なくないと感じました。

そういった方はいち早く教室を主催したり、のれん分けしたり新しいビジネスモデルに取り組んだり場づくりを行ったりしている人が増えています。
とはいえ、そんなことがスイスイとできるのはトップの1%以下だと感じます。

物理的な制約を「Crafty(クラフティ)」で解決する

副業の推奨、人手不足ゆえに今後も趣味で何かに取り組む人、趣味を仕事にしてみようとチャレンジしていく人たちは増えていくと思います。チャレンジしやすい世の中には確実になっていくと思います。
しかし、どうしても始めやすい1人で手仕事で稼ぐというモデルには限界があります。ベーシックな部分としての生活な支えにはなりつつもそういった素晴らしい職人やクリエイターの力を活用したい企業がもっと増えていけば、いろいろな仕事のスタイルを始められるなと感じています。

もちろん多様な仕事をする職人やクリエイターを増やすだけではなく、この業界時代の流動性ももっと高められていけばいいと思っています。お店のM&Aがもっと加速したりヘッドハンティングが進むようになっていけばもっと生産性の高いチームや仕事に取り組める人たちが増えていくのではないかと感じています。

なんとなく進学校にいくという風潮を変える

「農家にだけはなるな」「ラーメン屋になんてなるもんじゃない」お店を構えているお子さんにそう伝える人が少なくないと感じています。そういった子供が良い教育を受けて大学を目指すという世界も全然否定するつもりはありません。
僕は、そう思わないのです。「XX屋」になれるくらい強いスキルを持つことがこれからの時代、特に大事だと思っています。
機械化、AI化、世の中は確実に少数の人で人で最低限度の仕組みを回すようになっていく流れは避けられないと考えています。この時に仕組みを動かす無気力な労働者になるよりも仕組みを作る側の人間を目指すべきだと思っています。
価値を作れる人になるには、まずは価値づくりができるようになるためのプロセスが必要です。それは手を動かし、お金を得たりしながら持続的なフィードバックを得続けることだと思っています。
将来的には未来を背負う小中学生が使うプロダクトとして「Crafty(クラフティ)」に出会い、初めての成功体験を得られるプラットフォームになり、自分が進むべき道をはっきりを選べるような、そんなアプリケーションを作っていきたいと考えています。

職人やクリエイターのストーリーに寄り添っていく

これからサービスリリースまで、さまざまなクラフティらしい生き方をしていく方にフォーカスを当てて取材、インタビューで深掘りをしていこうと考えています。
よかったらフォローしてみてください。

https://www.instagram.com/crafty_app/


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