売れる営業になるには、自分の製品を売らない

仕事とMBAの勉強が落ち着いたので、久々に更新。

自分は主に新規営業をやっているが、そこそこ良い数字を出し続けているつもりである。

一応Q1(第一四半期)の結果としてはグローバル同チームの営業40名くらいのうち、4番、かつ上位は中国など新規の事業者が続々と出てグローバル進出している国、一方日本はドメスティックで新規の優良顧客は取りきって成熟した市場であることも考えると、まぁ頑張っている方とは言えると思う。

そんな中でなんで高いパフォーマンスを出し続けられたのか、ちょい言語化できたのでサッとまとめてみる。

初めに言っておくと、これはいわゆる「80:20の法則」が成り立つような、売上がトップヘビーになりがちな事業ほど成り立つと思う。顧客単価が横並びになりがちな事業だと効果を発揮しにくいかも。

顧客の関心事に対して、広く解決できるようになる

結論から言ってしまうとこれに尽きる気がする。自分の製品で解決できる課題もあると思うが、それに限定せずに、顧客の課題・関心事に対して広く種まきをする。

後でより詳細に記載するが、具体を言うと、自分はアプリ広告の仕事をしているが広告以外にもユーザー分析だったり、市場トレンドだったり、自分のサポートできるトピックを広く顧客に示しておく。

問い合わせメールを送るときにも、もちろん自社製品の課題解決を記載しつつも、それ以外に自分が解決できる/情報提供できるトピックも記載をする。

そうすると「自社の製品で解決できる課題」が顕在化していない潜在顧客に対してもアポが獲得できる。そして他の営業が提供できない話をしてあげられるので、結果、信頼を獲得することにつながる。

そうなれば自社製品で解決できる課題が顕在化したときに、当然、信頼関係が出来ている自分に相談がきて受注になる。

自分の業界の事例

自分自身は、スマホアプリのクライアントに対し広告マネタイズの営業をしている。アプリの中にバナー広告とかネイティブ広告とか入れて、課金以外の収益源をつくりませんか、といった感じの提案である。

この場合だと、素直に「広告マネタイズしませんか〜」だと、だいたいはニーズが顕在化してなくてスルーされる。

なので、まずは分析ツールの提案(無料)だったり、業界のトレンド話しますよ、だったりから入っていき、関係性を作る。そして関係性さえ出来てしまえば、広告マネタイズのニーズが出てきたときに自分に声がかかる。シンプルにこれだけの話。

ある人材業界トップレベルの方の事例

スタートアップの人だったら多くの人が知っているだろう、ある人材系の方も同じようなことを仰っていた。

彼が若い時、簡単に言うと企業開拓(RA)側で社長アポを取るために、いま有名な各社がなぜ儲かったのか、なぜ成功したのかなどを情報収集し、考え抜き、それをネタに色々な社長に持っていってアポ獲得したそう。

これも顧客である社長の関心事は必ずしも「人材紹介」ではないが、社長の関心事を捉え、そこから入り込んで関係値を築き、人材紹介のニーズが顕在化した際に自分に声がかかるようにした、という共通点がある。

リテール営業の事例

これは特定の誰かの事例というわけではないが、一般的に売れるリテール営業 (個人営業) マンの事例として「顧客のご子息がどこの大学に行くべきか」等まで面倒を見る、ということを話としてよく聞くと思う。

これも類似パターンだと思っていて、いきなりその顧客の生命保険へのニーズだったり、株式投資へのニーズが明確に顕在化しているケースは珍しいと思う。

そこで、顧客のその他の関心事、例えばご子息の面倒を見ることなどによって信頼関係を築き、それを皮切りに顧客を獲得していくというストーリーは同じである。

補足とまとめ

最後に補足ではあるけども当然ながら顧客の課題、関心事だったら何でも良いわけではなく、解決してもお金になりにくいが故に、解決されていない課題や関心事をサポートしてあげることが大事。

解決することでお金になる事であれば、どこか他の業者が大きくリソース使ってそのニーズを埋めに行っているからである。

あとはもちろん顧客の課題、関心事のサポートをするには、それなりに周辺領域への知識もいるので圧倒的に勉強も必要になる。一朝一夕に売れるようになるわけではないが、逆に言えば正しく領域を見極めたうえで努力すれば多くのものは売れるようになりそう。

また何か考えていることが言語化できたら、不定期で更新していきたい。

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