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生きゆくに蛭のぬめりを遠ざけて~舘岡誠二俳句集No15

俳人 舘岡誠二のページです(^O^)

俳誌「海原」令和5年9月号 
〈碇の衆〉より
(本の発行は9月ですが作句は5月頃のものです^_^)

 軒燕人の命をかぞえてる

 三陸に毛深い女蜃気楼

 同級生逝き呼び声の羽蟻かな

 万緑や弔辞をこばむ人が増え

 生きゆくに蛭のぬめりを遠ざけて


詠子のミニ鑑賞(o^^o)書きます。

  軒燕人の命をかぞえてる

これ、いい句だなと思いました。
軒に巣を作っている燕、
子育て中なのでしょう。
人はそんな燕を見て
何匹の燕の子がいるのかなと
ほくそ笑みます。
しかし、子に餌を運ぶ親鳥にとって
そんな視線など
かまっちゃいれないことでしょう。
それでもどれほどの人間がいるか
感覚で数えているのかもしれませんね。
燕には人間の幸せ具合がわかるのでしょうか。
燕目線になって詠まれた平和な句だと思いました。

さてさて、舘岡誠二とは
  20代から俳句を金子兜太先生の
  「海程」にて学んだ。
  激流の現代俳句の波の中で
  己の作風を培ってきた。

現在は
  現代俳句誌「海原」同人
  八郎潟町俳句会「寒鮒」同人

  現代俳句協会 名誉会員
  現代俳句協会全国大会 特別選者

  秋田県八郎潟町在住 

  昭和14年生まれ
  83歳です。

秋田の地方新聞「湖畔時報」を長年、発行しています。


誠二の所属している俳誌「海原」については、
こちらです↓私も末席で精進しております(^▽^;)

https://kaigen.art/

読んで頂いてありがとうございました(^_^)/
               佐藤詠子筆