湖畔の制作室

一般企業で研究職として働いています。 関心領域は心理学/ 認知科学/ 人間中心設計/ …

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一般企業で研究職として働いています。 関心領域は心理学/ 認知科学/ 人間中心設計/ 学習環境デザイン/ モノと場所の研究。 https://www.instagram.com/kohan_seisakushitsu/

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読書記録|手づくりのアジール(青木真兵 著)④

homeportの山崎翔さんと「手づくりのアジール」読書会をしている。 有志が集まる読書会というと、事前に割り振られた担当章を読み、資料を作り、責任をもって発表する、というようなイメージがある。 互いに意見を出し合い、熱く議論し、自分の読みが甘いと、なんとなく情けないような、申し訳ないような気持ちになる。 こうした読書会は、自分が元気な時には楽しいものだ。自分の進むべき道が見えていて、新しいことを学びたい、仲間を作りたい時には、自ら進んで参加したくなるものだ。 しかし、

    • 文学フリマ|文フリ東京38に出店します

      「郁郁として」という店名で、文学フリマ東京38に出品します。 文学フリマ札幌8、文学フリマ広島6に続いて3回目の出店です。 是非、気軽にお立ち寄りください。 出店について店名:郁郁として ブース:第一展示場 O-08(評論・研究 | その他) 私たちは、身のまわりの出来事を「発掘」「碑」「喪」といったことばから考えることを好いています。心理学を背景に持つ著者らが、かつて実践していた心理学に、さまざまな形で出会いなおすことを試みています。 当日出品する本について当日は5冊

      • 読書記録|町の本屋という物語:定有堂書店の43年(奈良敏行 著/三砂慶明 編)

        自分を「オリジン(原点)」へと戻してくれる本はあるだろうか。 忘れていた「記憶」を甦らせてくれる本、読むと「我に返る」ような本はあるだろうか。本書を読みながらそんなことを考えた。 本書にはこんな一節がある。 本棚の前に立って、自分を「オリジン」へと戻してくれる本、「記憶」が蘇る本、「我に返れる」本を探してみる。 ぱっと目についたのは「社会-技術的アレンジメントの再構築としての人工物のデザイン」と「インタラクション」の2冊。確かにこの2冊はオリジンに近い。しかし、本棚の前に

        • 読書記録|本は物(モノ)である:装丁という仕事(桂川潤 著)

          2023年7月。大学院以来の友人に誘われ文学フリマ札幌8へ出品した。1冊も売れないことを覚悟していたので、10冊程度お渡しできてほっとした。 数日後、見覚えのないアドレスからメールが届いた。homeport 山崎翔さんだった。自分の関心と重なるところが多く、一気に読了し、思わず感想を送ってみたい衝動にかられました。と嬉しい言葉が綴られていた。メールを往復する中で意気投合し、札幌で会うことになった。 2023年9月。初めてお会いした山崎さんに、地元である北海道大学やhome

        読書記録|手づくりのアジール(青木真兵 著)④

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          読書記録|手づくりのアジール(青木真兵 著)①

          2023年9月30日「つくる人になるために: 若き建築家と思想家の往復書簡(光嶋裕介・青木真兵 著)」を買うため、西荻窪fallに向かった。 fallでは、青木さんが運営する私設図書館「ルチャ・リブロ(Lucha Libro)」の展示をやっていたため、そこで買えると踏んだのだ。 店に入ると、平積みされた「彼岸の図書館」と「手作りのアジール」が目に入る。しかし「つくる人になるために」は見あたらない。 お店の方に、ありますか? と尋ねる。 「つくる人になるために」だけが無いです

          読書記録|手づくりのアジール(青木真兵 著)①

          読書記録|インタラクション(上野直樹・西阪仰 著)

          今からだいたい10年ほど前。 私は心理学の大学院(博士課程)に在籍していた。 ある時、指導教官から尋ねられた。 あなたは今、研究するの楽しい? 自分の研究を面白いと思っている?と。 私は、楽しいです。研究も面白いと思っています。と口では答えたが、 心では、そんなこと、もうよくわからない。と思っていた。 思い返せば学部生のころ、心理学研究のすべてが新鮮で面白かった。 論文を読むこと、実験・調査をしてデータを分析すること、友人と議論すること、そのすべてに発見があった。 しかし

          読書記録|インタラクション(上野直樹・西阪仰 著)