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これからの話

だったら自分でやればいい!

ゲームセンターに訪れるお客さんに、楽しんでもらおう!と思い今まで開催されなかったイベントをしただけで、古参の方々やそれを良しとしない人達に潰された。勤務時間帯も再び深夜に異動となり、いよいよ自分の置かれた立場を自覚した。
しかし、お客さんが楽しいと思える事に手応えを感じていた自分の欲求を抑えることはできなかった。どうにかして自分も楽しい、相手も楽しい、そんなことができないかと思っていた。
そんな時、とある休日「こぐれや」に何故かフラッと行き、天狗面を描かせてくれない?と母に頼んだ…。【これ…活かせるじゃん!!なんで身近にあった可能性に気づかなかったんだ!】
確かに、今は世代も変わり参拝客が減り閑散としてるが、それを自分が「天狗の山の変な人」に徹して盛り上げられるんじゃないのか?

その日を境に自分は、「こぐれや」のTwitterを開設した、もちろん宣伝するTwitterなんて作ったことない手探りの連続だった。朝一の確認、仕事の休憩時間、家に帰ってからも発信。何のつてもないお店、興味を持ってくれそうな人にフォローをしては返してもらい、次第にフォロワーさんも増えた。経験したことがなかった事にすごい嬉しかった。

決断、そして苦難

Twitterで少しずつフォロワーさんや自分んちの文化を発信し続けた。そんな中、もうこのゲームセンターには居れないな…という事が起きた。ここだ、店長に辞める、辞めて実家を継ぐと伝えた。
しかし、自分の事を想ってくれたのか店長は止めた。甘言というかなんというか条件も提示してきた。「待て、35歳ぐらいまでここで働いても遅くはないぞ?」
生活の安定を取るか、やりたいことを取るか迷っていた自分は決めた。10年も待ってたら、もしかしたら自分んちが潰れる可能性だってある。もしかしたら沼田市だってもっと寂れる可能性だってある。
要は、吹っ切れました💦今思うと未熟だなとも思っています。
半ば、逃げる様な形でお世話になったゲームセンターを去りました。今でもその時の店長には謝りたいと後悔している。

さて!心機一転やるぞ!という時に、コロナ禍が本格的に襲った。辞める前から自粛ムードが漂っていたが、まさかこのタイミングで?!と早々に苦境に立たされた。でも、諦める訳にはいかない。まずはできること、まずはTwitterで自分達を知ってもらおうと発信した。自分がしっかりと知らなきゃいけないと思い【迦葉山】に何回も登り、歴史も勉強した。その時偶然取材に来ていた新聞記者の方を捕まえて、苦しい胸の内を掲載してもらったりもした。

次第に増えていった仲間

緊急事態宣言も解除され「こぐれや」にも少しずつお客さんが戻ってきた。こぐれやに昔から来てくれる方は「やっと来れたよ!頑張って!」と母の手を握り泣いてる人もいた。ここで…Twitterを見たという人も来てくれた!
「生の天虎ちゃんだ!!おぉー!これが天狗面ですか!!」反応は様々だが、コロナ禍で少しネットの繋がりを疑っていた自分は驚き嬉しかった。
来てくれた人達は、SNSで「こぐれや」を発信してくれた、お客さんが自らウチを宣伝するなんて天国の祖父母やおとうは予想だにもしてなかっただろう。
しかし、お店はゆっくりと傾く一方で苦しくなっていった。ここで初めてクラウドファンディングに挑戦することになった。最初は不純な動機もあった、クラウドファンディングの本当の意味も知らなかった。そんな中でも、真剣に「こぐれや」を応援したい!という方々が一人、また一人と支援してくださった。色々なアイデアも支援してくれる人がくれた。
天狗面の色を変えてほしい!…伝統からしたらタブーな事だろう、でも思い返すと亡くなったおとうが昔、会社とかの黒字を願って天狗面を黒くするなんておとうと自分で盛りあがってたのを思い出した。
思い切って、ピンクに塗った天狗面をサンプルにTwitterに上げてみた。反応は凄かった。そこからまた色んな人達と繋がれた。多分、自分一人でやっていたらこのタブーを破る勇気はなかっただろう。

クラウドファンディングの意味

期間中にたくさん人達が応援してくれたが、規定に達しないと差し戻される設定をしていたが為に最初のクラウドファンディングは失敗に終わった。
その中で、自分の不純な気持ち愚かさを痛感した。この期間中に応援してくれた人達を裏切った形になったからだ。リクエストした天狗面を心待ちにしてくれた人達、ガイドツアーを受けたい!と支援してくれた人。傾いたこぐれやの経営を立て直したいと金額ばかりに目が行き、集まってくれた【66人】という大事な仲間を裏切ってしまった。

失敗に終わってから、そこからどうしたらいいだろう、自分は何がしたいんだろうと悩んだ。
天狗面の文化、それだけでなく沼田市だってぶち上げてやる!やりたいことをまとめた。その為にも、まずは自分ち「こぐれや」を見てもらえるか、その中で色んな人と意見交換をさせてもらえた。
天狗面を作る中で感じたあのワクワクする気持ち、それを自分が一番忘れちゃいけないと誓った。

みんなをやる気みなぎる【天狗👺】にする為に、可能性がある限り突き進む

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