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【復刻版】ハン検1級受験記 

【2022年12月「こぐまの解放日誌」より】 
2022年12月ハン検1級の面接試験を受けた時の記事です。確か当日に書いたため、興奮気味で誤字脱字があると思いますがご了承ください。


12月4日……ついにこの日が来てしまいました。

そう、ハングル検定1級2次面接の日。今回は面接についてのレポです。

一次合格の知らせは突然に……。

11月下旬。

1次試験の結果がそろそろ届くころだと郵便物をそわそわ待っていた私に1本の電話が。

発信番号は、東京03

ん~なにかのセールスか?出なくていいか?と一瞬考えたものの電話を受けた私。

電話の向こうの男性が

「ハングル検定協会です。先日は1級の受験お疲れさまでした。」

おお…もしや…?

「1次試験合格おめでとうございます」

来たー!!!

東京まで来れるか、自宅でのオンライン受験を希望するかの確認がありました。

やはり、お江戸は遠いものですからわたしはオンライン受験を選択させていただきました。

さっそく試験対策スタート

1次は受かるか受からないかという微妙なラインに感じていたので、期待しないように合格の知らせを受けるまでは2次対策をしていませんでした。

合格の知らせを受けてまずしたことは、家族に合格を知らせるとともにカフェトーク利用者はお馴染み、ヤン先生の「ハン検1級2次面接試験対策レッスン」の予約。先生とは1年以上前に数回レッスンをお願いして以来でしたが、1次に受かったらお願いしようと決めていました。

試験まで受けたレッスンは……

ヤン先生との模擬試験4回。
顔なじみの先生との模擬試験1回。
顔なじみの先生との発音レッスン1回。
顔なじみの先生とのインタビュー形式レッスン2回。
その他フリートーク2回。

「音読しまくる!」なんて思っていたけど、実際はレッスンでやった課題を発音に気をつけながら何度か読む程度しかできなかったです。プラスいつもどおりのシャドーイングと読書時の音読。

それから聞かれることはないだろうと思っていましたが、念のためにと韓国のニュース、日本のニュースについてはひとつずつ、今まで読んだ本や観た映画についてのネタを用意しました。

大きくなる不安、消えそうな望み

1級合格の先輩方からは「落とすための試験じゃない」「いつもどおりで望めば絶対合格できる」などのお言葉を頂戴していました。わたし自身、発音もそれなりに悪くはないかなぁなんていう気持ちもなきにしもあらず……文章だって特別難しいものでなければ理解できるだろうと。たかをくくっておりました……反省。

でも模擬試験レッスンをいざ始めてみると、練習なのにやっぱり緊張しちゃうんです。

ひしひしと感じました。初見の文章を1分間の黙読で頭に入れ、正確に発音するということの難しさ。しかも試験という緊張した状況下。

まず黙読の1分で文章全体を読めない。途中で「この表現について聞かれそう」とか「あれ、この単語の意味って」なんて感情が揺れてしまうと内容がまったく頭に入ってこなくなってしまう。

そう、リスニングパニックの時とおんなじです。雑念が韓国語を理解する力を邪魔してしまう。

発音についてもㅇ(イウン)と激音、濃音が弱い。意識して読もうとするとつっかえたりして文章自体をスムーズに読めなくなってしまう。結局、わたしの発音はまだまだ足りないことを痛いほど感じました。そのうえ、最後の模擬試験レッスンでは内容が頭に入らず、とんちんかんな答えを連発して終わりました。

試験3日前、絶望が訪れます。

あれ、わたしだめかも……。

大切なのはメンタルだ!!!


あ~あ、1次受かったの内緒にしておけば良かったな。そんなこと思ってました。応援してくれる皆さんに、こぐまなら大丈夫って励ましてくれた皆さんに、今度は慰めの言葉を考えさせなければいけないと。

でも、逃げ出すわけにもいかない。
もう頑張るのはやめようと切り替えました。不安になってもいいことはひとつもない。もしダメなら、また次回。(1次通過者は次回に限り1次試験が免除されます。)試験前2日間は初めましての先生とフリートークをし、韓国語を話すことの楽しさを再確認することにしました。

緊張しないように、うまく発音できるように、合格できるように。その想いが自分自身をさらに緊張させていた。「うまくやろう」ではなくて「今のわたしを見てもらおう」に気持ちをシフトしました。

試験前日。3年前、お空の国に行ってしまった先生のことを思い出して泣きながら眠りにつきました。先生がいたら1次を合格したことをどれだけ喜んでくれただろうか……そんなことを思いながら。

そして、試験当日。
いつもどおりの日曜日を心がけました。
2PMの「Hands Up」「10점 만점에 10점」などのテンション高い曲を聴き、パソコン前にスタンバイしてからはSuperflyの「ビューティフル」を。自分を必死に励ましました。パソコンには「할 수 있어!」のポストイットを貼って。

肩を回したり、手をぐーぱーして体がカチコチにならないように。

そして、試験開始予定時刻、2分前。
画面に面接官が現れました。

そして面接は始まった


面接官はにこやかな紳士1名でした。お声をひとこと聞いてわかりました。
「あっ、あの先生だ……」

1級は初めての受験か、韓国語を始めたきっかけ、学習歴などのトーク。緊張もあって支離滅裂かもしれませんが、もちろん話しましたよ。

きっかけはウォンビン!
嘘はつけません。面接官は、威圧感を与えないように本当に穏やかに聞いてくださいました。

いよいよ試験のメイン、画面に課題文が映し出されます。
1分間の黙読タイム。
言葉についてでした。題名を見て、難しくはない!と思えました。でもやっぱり家で読むのとは違う。どこか「焦り」を感じながら読み進めました。

続いて音読。

レッスンで指摘していただいたイウンも激音も濃音も全然意識なんてできませんでした!ところどころ、緊張で口が回らなくて言い直したところもあります。よくも悪くも普段の発音を聞いていただいた形になりました。

内容についての質問が始まります。

やはり完全には頭に入っていない。それでもなんとか本文からその部分を探して答えました。言葉が足りなかったもしれない。そんなに焦らず、もう少し考えてもよかったのかもしれない。それでもわたしにできる精一杯の応答でした。

質問はたぶん5問だったのだと思います。いっぱいいっぱいで記憶がありません。何を聞かれたのかもよく覚えていません。内容の確認が4問と内容についての自分の意見が1問だったはず。全体を通して、これはばっちり答えられたというものはありません……。

でも……
ここまで来た。その感激だけはしっかりと胸に刻みました。

面接終了前の質問。やはり来ました。

「1級に合格したら今後何がしたいですか」

わたしは、韓国語でこのようなことを答えました。いままで自分の韓国語に自信がなかったけれど、もし1級に合格したら1度だけ堂々と「韓国語ができます」と言ってみたい。さらに勉強して韓国語を学びたい方や日本語を勉強したい韓国人の方の力になりたい。

面接の最後に……。


面接ももう終わり。最後にどうしても確認したいことが。

「もしかして〇〇先生でしょうか?」

そうなんです。面接官の声を聞いてすぐにわかりました。昔、ハングル検定のリスニングで聞き取れなくて苦労したお声。日課のNHKニュースのシャドーイングで何度もお聞きしているお声。

そう、イ・ジェウク先生でした。

お顔を拝見したことはありませんでしたが、ほんとうに温和そうな素敵な方でした。温かい面接でした。お会いできた感動と試験の終わった安心感でうるうるしてしまいました。

そんなこんなでわたしの2次試験は終了しました。

さいごに


今年いちばんの大仕事を終えました。
思えば、合否の決まる面接を受けたのは就職時の面接以来。今年その職場を退職し、新たな人生のための面接を受けたような気持ちがしました。

いつかはたどり着きたいと思っていた場所。勉強を始めたころは、10年くらいで1級ってとれるかな、なんて思っていました。実際は17年かかりました。

結果はわからないけれど、今、わたしは達成感でいっぱいです。だから、皆さん、もし合格できなかったとしても、こぐまを慰める言葉を探さなくて大丈夫。

1次試験合格の際にたくさんのお祝いコメントをくれたtwitterの仲間たち。いつもいいねやコメントをくれるインスタの皆さん。言葉にはせずとも心の中で応援してれた方。当日、頑張れメッセージをくれた方、終わってほっとしたと言ってくれた方。一緒に緊張してお腹まで痛くなってくれたお友達。

合格のために一生懸命指導してくださったカフェトークの先生方。講座でご指導いただいた先生方、一緒に学んだ方々。

試験当日、雑音が入らないように外に出てくれた家族&愛犬。「すごいねぇ。ほんとに私の子かい?」といつも頑張りを認めてくれる母。

そして、今はもう会うことのできない天国の先生……。

たくさんの方の支えがあって今日の面接試験を終えることができました。
ほんとうにありがとうございました。
                   こぐま

追記:無事合格いたしました!

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