小保下 グミ

小さな老舗和食店の女将。夫は3代目店主(今は訳あって休業中)。個人飲食店の経営や自営業…

小保下 グミ

小さな老舗和食店の女将。夫は3代目店主(今は訳あって休業中)。個人飲食店の経営や自営業に関するコラムなどを書いてます。住まいは東京の近く。2児の母。2023年、私個人で海外物販のスモールビジネスを立ち上げました。

マガジン

  • スモールビジネスでたくましく生きるマガジン

    「スモールビジネスでたくましく生きる」を一つの大きなテーマに、副業やスモールビジネスの経営に役立つコラムや、自営業の生き抜き方などについて書いています。小さな事業を始めたばかりの方、これから始めたい方に。

  • 疲弊しない小さな飲食店づくりを目指して

    長時間労働、カスタマーハラスメント、ムラ社会、スタッフ育成etc...小さなお店の経営は疲弊する諸問題でいっぱい。こんな働き方から抜け出すためにはどうすればいいのか、実際に私が取り組んできたことや学んだことなどを元に書き綴っています。飲食店経営をする中で体験したエッセイも公開中。

  • 小さなお店のちいさな女将【過去記事その1】

    ちいさな飲食店の経営に役立ちそうな話や、夫婦経営がうまくいくヒントなどについて書いた、後継ぎ店主の妻によるコラムです。記事は随時追加していて、30本まで増やす予定です。

  • 小さなお店のちいさな女将

    自営飲食店に関するコラムです。疲弊しない働き方とか、夫婦経営の秘訣とか。

  • 小さなお店のちいさな女将【過去記事その3】

    【随時追加中】個人飲食店に関するコラム&エッセイです。自営業やその働き方に関する話などもしています。全30記事まで増やします。

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小さな個人飲食店が世のため人のために貢献しようとしたら、思いのほか甘くなかった話

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真偽のよくわからないクレームの対処法

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働きながら子どもとの時間を大切にするために選んだ、私たち夫婦のワークスタイル

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レッドオーシャンでも気にする必要がない理由

あの業界はレッドオーシャンだから…みたいな話をよく聞きますが、少なくとも私のようなスモールビジネス経営者に関しては、そんなこと全く気にしなくていいと思うんですよ…

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小保下 グミ
2週間前
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1人ビジネスだけど作業マニュアルを作ってみたよ(結果:すごくいい)

物販を始めてもうすぐ1年。先日ようやく倉庫を借りる契約を済ませ、ほんの少しだけビジネス規模を大きくしました。 次に目指すのは人を雇うレベルの規模です。 毎日じゃ…

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小保下 グミ
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困った外国人客の話ーー異国人相手にビジネスするってこういうことです、の巻

「イタズラ入札迷惑です」 仕事に感情を持ち込んではいけないと日々気をつけている私が、最大限怒りの感情を抑えて相手の評価欄に記載したコメントがこれでした。 その購…

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小保下 グミ
3週間前
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「1円も損したくない」のマインドを今すぐ変えよう

先日、市場である商品をまとめて4つ仕入れ、自宅で改めて検品したら、4つあるうちの3つが壊れているか欠品があることに気がついたのです。 欠品はもしかしたら注意深く観…

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小保下 グミ
3週間前
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「売上アップ」という目標をやめたらやるべきことがはっきりわかってきた

ビジネスを立ち上げたら、売上を気にしない人はまずいないと思います。 本屋のビジネス書コーナーやyoutubeのビジネス系動画のサムネを見ていても、こぞって「売上アップ…

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小保下 グミ
4週間前
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寄稿記事の執筆を2年間続けてみての雑感

この春、以前からお世話になっていた弥生株式会社のオウンドメディア「弥報Online」の執筆から離れることになりました。 理由の一つは、おかげさまで本業の物販が忙しくな…

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小保下 グミ
1か月前
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家賃を払っていく不安が払拭できた理由と、無収入寿命とはなんぞや?の話

今年の目標の一つであった倉庫の契約が、まもなく完了するところです。 物販ビジネスを始めてからおよそ10ヶ月も経ってしまいました。よく自宅だけで頑張ってきたものです…

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小保下 グミ
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安い仕事に手間ひまをかけてしまう病

最近の仕事のルーティンを少しお話しすると、子どもを保育園に送って行ったあと、掃除や運動を済ませるところまでは同じで、あとはnoteを書くか、仕入れをする日に分かれま…

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小保下 グミ
1か月前
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仕事にこだわりを持たないことのメリットを挙げてみる

つい先日、3月に売れた商品の一部をこのマガジンで公開したら、読者の方からこんなコメントをいただきました。 「いろんなものを売ってるんですね」 「これだけを売って…

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小保下 グミ
1か月前
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"太っ腹なお客さま" ってどんな属性の人?

「適当にやってくれる?」 夫と飲食店を経営していたとき、常連さんからときどきこんなオーダーを受けることがありました。 「適当に」とはどういうことかと言うと、お金…

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小保下 グミ
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あのころ有効だったお願いは、もう通用しない

すごーく個人的な話で3月を締めたいと思います。

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小保下 グミ
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小さな個人飲食店が世のため人のために貢献しようとしたら、思いのほか甘くなかった話

小さな個人飲食店が世のため人のために貢献しようとしたら、思いのほか甘くなかった話

経営者さんに「お仕事でいちばん大変なことってなんですか?」と聞くと、よく返ってくる答えは「人(従業員)」。彼らの雇用や育成、管理といった一連の仕事がいちばん大変だとおっしゃる方が、私の知る限りは多いです。すごくわかります。

うちの店に関していうと、私が女将になってからはスタッフは根気強く育てる方針で運営してきました。人手不足が深刻な状況に加え、子どもを産み育てるにはどうしてもスタッフを安定的に雇

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真偽のよくわからないクレームの対処法

真偽のよくわからないクレームの対処法

お客さま商売をしていると、どうしてもクレームがつきものです。

モンカス・カスハラなんかは論外ですが、正当なクレームであれば当然ながら、事業者は真摯に対応することが求められます。

ただ中には、真偽のわからないクレームというのも稀に存在します。

たとえばテイクアウトで持ち帰った料理に髪の毛が入っていたとか、ネットで購入した商品が壊れていたといったクレームです。

疑いたくはないですが、お客さまが

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外国人相手にビジネスする際に、あると役立つ交渉力の話

外国人相手にビジネスする際に、あると役立つ交渉力の話

外国に向けて商品を販売してきて薄々気づいたこと。また海外在住の人たちの話を聞いてわかったことの一つに、交渉の重要性があります。

日本人の多くはどちらかというと交渉が苦手ですよね。

でも一歩国の外に出てみると、何かにつけ交渉をするというコミュニケーションの方法がけっこう当たり前のようなんです。

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脳みその無駄使いをしないために気をつけている7つのこと

脳みその無駄使いをしないために気をつけている7つのこと

ーー明日の保育園の持ち物なんだっけ?

ーー今日の服装どれにする?

ーー今日やらないといけない作業は……

ーーnoteのネタ考えなきゃ

ーー(スーパーにて)さぁて今日の晩ごはん何にしよっ

ーー売れてない商品どう処理するかなぁー

と、毎日まいにち頭を使って考えないといけないことが山のようにあります。

子育てが始まり、仕事を始めたばかりの頃は、産後ボケ(詳しくはググって)もあって本当に頭が

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働きながら子どもとの時間を大切にするために選んだ、私たち夫婦のワークスタイル

働きながら子どもとの時間を大切にするために選んだ、私たち夫婦のワークスタイル

夫婦で経営していた飲食店を休業して、約3年もの月日が経とうとしています。はやいっっっ。

夫はギグワーク、私は自宅で物販ビジネスを営みながら生計を立てる毎日です。

コロナが明けても夫の仕事はわりと順調のようで、私の仕事も1年経ってようやく一つの決まった型ができてきました。

お互いに、「子どもを育てることを中心においた働き方」に落ち着いてきています。

働かないといけないし、子育てにもコミットし

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レッドオーシャンでも気にする必要がない理由

レッドオーシャンでも気にする必要がない理由

あの業界はレッドオーシャンだから…みたいな話をよく聞きますが、少なくとも私のようなスモールビジネス経営者に関しては、そんなこと全く気にしなくていいと思うんですよね。

私は夫と老舗の飲食店を10年ほど経営してきました。飲食なんてレッドオーシャンもいいところですが、夫婦2人、毎年海外旅行に行けるぐらいの収入はありました。

現在の私の仕事はネット物販です。

これも本業・副業含めあらゆる企業と個人が

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1人ビジネスだけど作業マニュアルを作ってみたよ(結果:すごくいい)

1人ビジネスだけど作業マニュアルを作ってみたよ(結果:すごくいい)

物販を始めてもうすぐ1年。先日ようやく倉庫を借りる契約を済ませ、ほんの少しだけビジネス規模を大きくしました。

次に目指すのは人を雇うレベルの規模です。

毎日じゃなくてもいいので、タイミーとか派遣とかでときどき手伝ってもらえるようなフェーズに入れたらいいなと思っています。まだまだ先の話ですが。

で、そんなことを夢想するようになってからというもの、作業中にこんなことを考えるようになったんですね。

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困った外国人客の話ーー異国人相手にビジネスするってこういうことです、の巻

困った外国人客の話ーー異国人相手にビジネスするってこういうことです、の巻

「イタズラ入札迷惑です」

仕事に感情を持ち込んではいけないと日々気をつけている私が、最大限怒りの感情を抑えて相手の評価欄に記載したコメントがこれでした。

その購入者は、ヤフオクで私のある商品を落札したものの一向に入金をしてきませんでした。こちらからの再三にわたる連絡もスルーなので、致し方なく取引をキャンセル。

けっきょく最初から最後まで一言も言葉を交わすことはなく、その購入者をブラックリスト

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「1円も損したくない」のマインドを今すぐ変えよう

「1円も損したくない」のマインドを今すぐ変えよう

先日、市場である商品をまとめて4つ仕入れ、自宅で改めて検品したら、4つあるうちの3つが壊れているか欠品があることに気がついたのです。

欠品はもしかしたら注意深く観察すれば防げたかもしれませんが、故障は買ってみないとわからない類のものでした。

中古品はジャンクでも売れるものがあります。だから壊れているからと言って返品はできません。

今回の場合、ジャンクで販売したとしても大した値段で売れそうにな

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「売上アップ」という目標をやめたらやるべきことがはっきりわかってきた

「売上アップ」という目標をやめたらやるべきことがはっきりわかってきた

ビジネスを立ち上げたら、売上を気にしない人はまずいないと思います。

本屋のビジネス書コーナーやyoutubeのビジネス系動画のサムネを見ていても、こぞって「売上アップ」「売上○万円を目指す」などと書いてあります。

「売上」という指標を掲げることが一番わかりやすいからそうするのかもしれません。

でも実際にビジネスを執り行う場合は、ここに囚われ過ぎると思わぬ落とし穴にハマってしまうので注意が必要

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寄稿記事の執筆を2年間続けてみての雑感

寄稿記事の執筆を2年間続けてみての雑感

この春、以前からお世話になっていた弥生株式会社のオウンドメディア「弥報Online」の執筆から離れることになりました。

理由の一つは、おかげさまで本業の物販が忙しくなってきたから。

もちろん仕事だけでなく、noteの執筆や家事育児もあるので、そこへほかの執筆業も加わるとなるとけっこうキツかったのです。あんまり書くのが早い方じゃないので余計でした。

もう一つは、飲食店を休業して数年経つのに、こ

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家賃を払っていく不安が払拭できた理由と、無収入寿命とはなんぞや?の話

家賃を払っていく不安が払拭できた理由と、無収入寿命とはなんぞや?の話

今年の目標の一つであった倉庫の契約が、まもなく完了するところです。

物販ビジネスを始めてからおよそ10ヶ月も経ってしまいました。よく自宅だけで頑張ってきたものです。

夫にはさんざん、俺の着替えるスペースがまた狭くなっただの、足の踏み場がないだのと小言を言われてきましたが、それも今週でおさらばです。やったね。

まぁしかし小規模なビジネスとはいえ、固定費を毎月払っていかないといけないことには一抹

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安い仕事に手間ひまをかけてしまう病

安い仕事に手間ひまをかけてしまう病

最近の仕事のルーティンを少しお話しすると、子どもを保育園に送って行ったあと、掃除や運動を済ませるところまでは同じで、あとはnoteを書くか、仕入れをする日に分かれます。

午後は商品の撮影や梱包をして、そうしているうちに子どものお迎えの時間がやってくる、というのが大体の流れ。

この中でどれがいちばん頭を使うかというと、実は撮影なんですよね。

これ、お昼を食べ終わってぼーっとしたまま臨むと、気が

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仕事にこだわりを持たないことのメリットを挙げてみる

仕事にこだわりを持たないことのメリットを挙げてみる

つい先日、3月に売れた商品の一部をこのマガジンで公開したら、読者の方からこんなコメントをいただきました。

「いろんなものを売ってるんですね」

「これだけを売っていこう」とこだわりを持ってお仕事をされている方からすると、私のようにいろんなものに手を出している者は少し奇異に映ったのかもしれません。

コメントをくださった方は時計やさんを営んでいるそうです。時計やさんなので、たぶん時計だけか、それに

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"太っ腹なお客さま" ってどんな属性の人?

"太っ腹なお客さま" ってどんな属性の人?

「適当にやってくれる?」

夫と飲食店を経営していたとき、常連さんからときどきこんなオーダーを受けることがありました。

「適当に」とはどういうことかと言うと、お金のことはまぁ気にしないから、俺好みの料理を、いつも食べるぐらいの量でいい感じに持ってきて、という意味です。

いちいちメニューを見ながら注文するのが煩わしいお客さま。

店側は常連さんであるその人の好みを大体わかっているので、全部丸投げ

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