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食べる「小倉日記」ちょい博多 2021.0320-0402(3)

3日目(月曜日)
朝、起きるといい天気。
今日の仕事のノルマは、請求書などの書類を郵便局から送ること。
相手はデジタル系の会社なのだけれど、なぜか紙で欲しいとのこと。それも見積り、納品書、請求書の三段階あり、結構めんどうくさい…。今日のお昼までに大きめの郵便局から送れば期日に間に合う予定。本当は博多から送るつもりだったのだけれど。

着替えて顔を洗って、8時過ぎには行動開始。
朝食は魚町の『資さん うどん』へ。『ウエスト』と同じく九州中心の外食チェーン。小倉に来るたびに寄らずにはいられない。旦過市場の前の横断歩道を渡り、まだ開店準備前の商店街を歩いて行く。久々に来ても、意外に道を覚えているもので、曲がる角を間違えることなくお店にたどり着いた。
朝の時間だからか、お客さんはパラパラ。うどんにするか朝の定食セットにするか迷う。かしわおにぎりも食べたい…。う~んと悩んだ末に、かしわおにぎりと、つくね、豚汁というアラカルトな選択に。おいしく食べながらも、「おでんも食べたかったなぁ」とちょっと心が動く。

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食べ終わって店を出たら、コーヒーを飲みに近くの『シアトルズベスト』へ。コーヒーチェーンの『シアトルズベスト』も何気に福岡に多い気がする。博多の街でもよく見かけた。道路に面した広いお店、カウンターやソファー、大きめのテーブル席などがある。ちょっと甘いものが食べたくなり、スコーンとコーヒー。可愛い女の子に「ジャムつけますか?」聞かれ、お願いする。博多でも感じたけれど、お店の若い子がみんな物腰やわらかで親切な感じ。街を好きになりたい、贔屓目があるかもしれないけれど。
席に座り、パソコンを開いて納品書や請求書を書く。フォーマットに件名や金額の数字を書き込んでいくだけれど、地味にめんどうくさいし、見直したつもりが、日付を間違えて書き直したり…。ああ、苦手だ。
書き終わったらデータをUSBに移して終了。

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お店を出て商店街を駅に向かって歩く。食べ物から洋服、雑貨、いろいろなお店があり楽しい。駅近くに小倉の人気パン屋さん『シロヤベーカリー』がある。練乳が入った「サニーパン」と「オムレット」が有名で、いつも行列ができている。買おうかな…と思ったけれど、まずまず人が並んでいたので、とりあえず今日はやめておく。
駅ビルのお土産物屋さんの集まるフロアへ行き、北九州のお店のお菓子を集めたセットと、くろがね羊羹を買う。くろがね羊羹は、製鉄所で働くひとがポケットに入れ、エネルギー補給のために食べていたとのこと。疲労回復のために、あえて強い甘みの上白糖を使用しているらしい。

駅ビルの横にあるコンビニに行き、作成した納品書と請求書をプリントアウトして、ハンコを押す。ああ、めんどくさい。
クリアファイルに書類とカードを入れ、隣の郵便局へ移動。レターパックの封筒を買う。局員のひとに「明日、東京に着きますか?」と聞くと、「レターパックは速達扱いになるので、大丈夫ですよ」とのことで、安心する。お金を払ったときに、局員さんがお札の折り目を伸ばしたときに、思わず力が入ったのか、びりっとやぶってしまって、ちょっと驚く。
椅子とテーブルをお借りして、レターパックにあて先を書き、書類のファイルと、さきほど買ったお菓子の詰め合わせを入れる。結構厚みが出てしまい、ギリギリセーフな感じ…。
局員さんに渡して、今日のノルマは終了。ちょっと気がラクになる。

郵便局を出て、さてどうしようかな? と思う。陽射しがあると暖かいが、急に雲が出たり、日影に行くと寒い。ふらふらと駅の向こう側や駅ビルを見て回り、本屋さんで雑誌を2冊買い、ドトールでしばしの読書タイム。

ゆっくりと時間を過ごしたあと、一回宿に戻る。受付のお兄さんが「荷物が届いてますよ」と教えてくれる。そして、部屋まで運んでくれた。親切。段ボールの箱を開けて、着替えを出してハンガーにかけ、化粧品や本はロッカーの上に出して並べる。昨日と同じ服を着ていたので、着替えたら、なんかホッとした。
そして、今日もカフェダイニングのスペースに行き、午後の一杯。ジントニックを飲む。つまみになる食べ物がないのが残念だなぁと思っていたら、カフェのスタッフらしき男性が「試作品なんですけれど」とチーズケーキとガトーショコラをくれた。しっとりしていて、甘さもちょうどよく、とてもおいしかった。

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旦過市場に初めて行ったのはずいぶん前なのだけれど、最初の印象は「京都の錦に似ているなぁ」だった。狭い通りの両端にズラリと店が並び、脇に入った路地にも店舗が続く。ちょっと迷路のような感じもある。魚、肉、野菜、果物、お菓子、お酒となんでもあり、中くらいのスーパーマーケットもある。ただ小売りの市場というのもあり、朝はそんなに早くはないのに、17時ぐらいにはほぼ店が閉まってしまう。品物が揃っている時間に買い物したいなら、16時ぐらいまでに行かなければならない。
カフェでまったり過ごしていたが、重い腰を上げて市場に向かう。

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川にかかる小さな橋を渡り市場の入り口を入る。まず最初に目に入ったのが韓国料理のお惣菜のお店。大好物の韓国のり巻き「キムパ」や、豚足、キムチが並ぶ。そして、うどんとおでんのお店も気になる。いろいろ心動かされながらも、とりあえず1回、メインの通りを見て歩き、また戻る。
結局買ったのは、お魚屋さんでタコわさび、そしてかまぼこ屋さんで、揚げ物をいくつか。そしてスーパーでサワー系のお酒と、朝に飲むためのヤクルトなどを買う。

つまみはいいとして、主食はどうしようかな~と思い、市場を離れ、百貨店の井筒屋に向かう。小倉の街が好きな理由のひとつは、市場も商店街もあり、そして百貨店もあるところ。その気になればブランドものだって買えてしまう。ちょっと高い化粧品を眺めれば気分も上がる。
地下の食品売り場に向かうと、夕方ということもあり、お惣菜類の値下げが始まっていた。いろいろ心惹かれるが、ひとりだから、食べる分量を考えて買い物しなければいけないのが、ちょっと悲しい。いろいろ悩んだ末に、焼き鯖鮨を買う。

外に出るときれいな夕焼け。夕日に浮かぶ小倉城のシルエットがきれいだった。行きとは違う道を選び、散歩しながらゆっくりと宿へ戻る。
バッグを部屋において、買い物したものを持って共同のキッチンへ。キッチンの周りはカウンターとテーブルと椅子がふたつほどと、ソファーがあり、宿泊しているひとが、それぞれ食事をしたり、仕事したり、本を読んだりと、思い思いの時間を過ごすことができる。
買ってきたものを袋から出して、お皿に移す。
お酒も開けて、ひとり乾杯。

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そして今日もぱたりと寝てしまう。

旅の間にゆっくりと読もうと、送った荷物の中にも本を数冊入れたけれど、このまま読まずに送り返すことになりそう、と確信する。



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