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NFTファッションとブランドらしさ

ルイヴィトンがNFTゲームをリリースした話は記憶に新しく、ルイヴィトンの持つ「旅」というコンセプトと新規・ローカルアーティストとコラボを積極的に行ってきたブランドの方向性としてNFTとの相性は良さそうと見ておりました。一部のNFTアートがストリートファッション(Supremeコレクターの様な)のように感じるところもあり、ファンションとの親和性が高そうです。
そんな中、目にしたニュースタイトル。

気鋭アパレルブランドAmeri VINTAGE 日本初のNFTデジタルオートクチュールを全世界で販売
出典:PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000044158.html

オートクチュールとは

プレスリリースでこの文章にして大丈夫なのか。と目を疑いました。オートクチュールというのは、フランスのパリクチュール協会の認定を受けなければ名乗ることができず、かつ認定には年間オートクチュールショーに何度出る。や、1コレクションあたり何体発表する。などの規定があった記憶があったからです。

FHCMのHaute Couture List始めいくつかの定義を見比べても、やはり上記Ameri Vintageの作品はオートクチュールの定義に当てはまっていない。Vogueに記事には次の様に記載。
「基本的にオートクチュールと言えるのは組合加盟店だけで、組合加盟店に所属しないでオートクチュールと評しているのは、手縫いなどの製造プロセスにオートクチュール的な技術を取り入れていることによる。」

「オートクチュール組合に加盟するにはさまざまなルールがあり条件をパスしなければならず、例えば1年間に2回コレクションを開催したり、発表数やアトリエのスタッフ数、マネキンの人数などが決められている。加盟しているメゾンは生地を選んだり、縫製するまで一貫して行っている。」
出典:Vogue https://www.vogue.co.jp/tag/hautecouture

NFTにすることで、既存の定義を自己流に解釈すること

高級感のある、一点ものであるということをキャッチーな話題になりそうな言葉で表したいという意図からオートクチュールという言葉を選んだのだと思うし、デジタル以外でも高級なオーダーメード品をオートクチュールと呼ぶ人もいます。
とはいえ、ある程度ファッションを分かっているであろうブランドが、オートクチュールというワードとNFT組み合わせたら最強じゃない?という感じで名付けてしまったことは少々やり過ぎではないかと感じました。

今注目されているNFTを取り入れるという先進的な取り組みをし、デジタルファッションとコラボと企画自体は目新しく面白いながら、こういったそのブランドの文脈に合っている?というような事例は今後も出てくるのかと思います。

NFTへの期待や質のために、ルイヴィトンの様に既存の定義をリスペクトした活動をNFTでもっと見たいです。

思わず友人に連絡をしたところ、ジューシークチュールなら遊びって感じだけどね。と懐かしいものを思い出しました。ミレニアルズの皆さん、セットアップを着たセレブ写真沢山見ましたよね!
出典:Voice  Tube https://jp.voicetube.com/videos/88080/39928446

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お読みいただきありがとうございました。
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