見出し画像

素顔のイランとは・・・?|気になる中東

イランに駐在経験のあるNHK国際部の禰津博人デスクが、就活生たち向けに、自身の体験を踏まえてイランのお国柄やイランをめぐる問題の政治的背景などについてとても分かりやすく解説してくれているWebサイトを見つけたので紹介したい。

禰津デスクもこの中で説明しているように、イランの人たちはとても人懐こくて親日的だそうだ。80年代にNHKの連続TV小説「おしん」が現地で放映され、視聴率90%を超える大人気番組だったというのも驚きだ。貧しい農家に生まれ、苦労しながら成長していくおしんの姿が、イラン国民に大きな共感を呼んだらしい。

私はイランには行ったことはないのだが、20代の頃(80年代の終わりから90年代初め頃)にエジプト、ヨルダン、イスラエルなどの中東各国を一人旅したことがある。イランも行ってみたかったが、ちょうどイラン・イラク戦争(1980~88)が終わった頃であり、混乱も大きく、ちょっと怖くて行く勇気が無かった。が、エジプトやヨルダンなどのアラブの人たちも、日本人の若者に対してとても親しみをもって接してくれたので、雰囲気は想像できる。

イラン・イラク戦争の最中、日本のTV報道で見るイラン国民の声は、イランは神の守護のもとで絶対に負けない、そしてイラクとその背後にいる米国を罵る勇ましい声で溢れていた。だが戦争が終わった後、ようやく終わった、早く平和な日々を取り戻したいというテヘラン市民の声を聞き、当たり前のことだが、ああやっぱりイランの人たちも本音では戦争に苦しんでいた、平和を望んでいたと感じた。

中東イスラム圏は日本人にとって文化的には一番遠い地域だと思うが、そこに住んでいるのは、紛れもなく私たちと同じ人間だ。

米国も中国も、そして日本も、最近は内向き志向で自国優先主義に傾いている。国連の地位低下も著しい。政治体制や主義の先に、同じ人間が住んでいることを想像して、高い見地から世界をリードする指導者を望むことは、もはや「無いものねだり」なのだろうか。

■■

記事は以上です。お読みいただきありがとうございました。

このシリーズは有料マガジン「気になる中東」にまとめていますので、よろしければご購入下さい。

ここから先は

48字
各記事は全文無料でお読みいただけますが、不定期に投稿していますので、マガジンでまとめ読みが可能です。できれば購入をお願い致します。

中東、アラブ、イスラムというと何となく怖そう、そしてよく分からないという方が多いのでは?私はジャーナリストでも研究者でもありませんが、これ…

この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?