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木々や草花のお話

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おもに私が出合った木々や草花と、木々や草花に関する記事をまとめています。植物が好きな方や、家の周りでみかける草花に興味がある方におすすめします。月に2〜3回ほど更新する予定。
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記事一覧

「イネ」日本の食の基盤を支える穀物

2024年夏に危機 コメの品薄状態  子どもの頃から朝食はパンで、最近は晩ご飯の献立にパスタ…

「アケビ」あまい果実は口を開け、捕食者を誘う

つるを伸ばして 陽を求める樹木  家から比較的近い場所に、アケビが実っていることを最近に…

イチョウの果実は戦略的に異臭を放つ

黄色い「鴨脚」は じつは絶滅危惧種  秋が深まると、黄色に色づいたイチョウの葉をよく目に…

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「ヒガンバナ」秋に咲く有毒の鮮紅

土葬された遺体を守る 「死人花」の活用方法  開花したその植物をみるたびに、わたしは「秋…

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「ヒマワリ」ギネス記録は9m超の植物

17世紀にやって来た 北米原産のキクの花  公園や公共施設の庭などで開花したヒマワリを目に…

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「アジサイ」葉にカタツムリが乗っていないワケ

酸性は青、赤はアルカリ性 土壌の性質で変わる花色  雨季に入るとあちこちでアジサイをみか…

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「ツツジ」斬首に似た花弁の散り方

蜜を吸いながら歩いた 帰り道に咲く花  散歩道でツツジをみかけるたび、「子どもの頃はよく帰路に咲くツツジの蜜を吸っていたわ」と、母が話していたのを思い出します。私が日常でよくみかけるツツジは、花壇で花咲かせている、だれかが大切に育てたツツジなので、その花をむしって蜜を頂戴するなんてことは残念ながらできません。ですが、こうした花の話から散歩中での遭遇まで、つくづくツツジという花は、昔から私たちの生活に密着した植物だなと感慨深く思います。  私が目にするツツジは「ヒラドツツジ

「柏の葉」神に捧げる天然の器

「柏もち」なのに 葉のなかに「よもぎもち」  こどもの日のお馴染みといえば、鯉のぼり、新…

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「サクラ」徒歩圏内で花見ができるワケ

最寄りの公園から小学校 道路沿いにまで咲く日本の象徴  春先に外出するたび、「今年もサク…

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「ナガミヒナゲシ」増殖力最強クラスのケシ科植物

「この花なんか増えてない?」 日常を彩るオレンジ色の花弁  かなり以前から感じていたので…

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「森林浴」ストレスホルモンを下げる自然の効能

野鳥観察中に気づく 心持ちが軽くなる感覚  野鳥好きの私は、休日になるとバードウォッチン…

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「ビタミンK」青汁習慣で注意したいこと

常飲できるワケはハチミツのあま味  2021年の9月半ばに、因果関係がはっきりしない体調不良…

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◯◯な異国の花々3選

春めいた気分を味わえる植物たちを紹介  三寒四温も徐々に抜け、一歩外に出れば春の空気を体…

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「タケ」森を侵食する植物の使われ方

「地下茎」により拡大する竹林  近くの山辺に竹林があるのですが、最近「こんなところまで竹林だったかな」と疑問に感じます。気になって調べてみると、管理されずに放置された竹林が拡大していて、森林が徐々に竹林になっているそうです。  タケ(タケ亜科Bambusoideae)は地下に茎を伸ばす植物です。この茎は「地下茎(ちかけい)」と呼ばれ、成長するとタケノコが発生します。タケノコはほかの植物と違って地下にある貯蔵養分を利用するため、日光が入りにくい暗い林床(りんしょう)でも成長する