見出し画像

経営管理の課題は思ったよりも深い

こんにちは、ナレッジラボCEOの国見です。
当社では、6つのカルチャーを定めていて、その中に

顧客の本質的な成功にフォーカスする

というものがあります。

お客様の本質的な成功とは、目の前の問題点だけを解決した状態ではなく、気づいていない根本的な課題が解決された状態だと捉えており、表面上の課題だけでなく、お客様が気づいていない根本課題を追求し、解決策を提供することで本質的な課題の解決まで支援するという当社のカルチャーを表したものです。

なぜこのようなカルチャーが生まれたのか?
それは、当社の事業領域である経営管理の課題は思った以上に深いものであり、課題と解決策が1対1で対応するようなシンプルなものではないために、しっかり本質的な課題と向き合わないとお客様に価値を届けられないと考えているからです。

当社の事業はお客様の経営管理をより良いものに変えるサービスを提供していくものであり、予算・業績管理プロダクトであるManageboardを提供させていただいていることもあり、予算管理や業績管理に課題感を持たれたお客様からのご相談が多く集まってきます

成長企業は事業の成長率が高く、やるべきことがどんどん増えていきます。年に何回も管理したい項目が変わったり、部門が増えたり、予算を修正したりします。
そんな中で予算管理や業績管理について、エクセルやスプレッドシートでは効率的な管理が難しくなって、ご相談をいただくことになるケースが多いんじゃないかなと感じています。

企業の規模が大きくなるにつれて経営管理は様々な業務プロセスが複雑に絡み合ってかつ有機的に繋がっていきます。そんな中で、成長企業における予算管理や業績管理の課題の多くは予算管理や業績管理そのものではなく、周辺もしくは上流に課題を抱えているケースが多いです。

経営管理プロセスは大きく3つのプロセスに分かれます。

業務処理プロセス

まずは個別の取引を一つずつデータに変えていく業務処理のプロセスです。具体的には請求や支払、入金、経費精算など外部との取引をルールに従ってデータに変えていく経理業務や従業員の勤怠情報や給与計算を処理する労務業務などがこれにあたります。
このプロセスによって、企業が日々行う様々な活動がデータ化され、次のプロセスで利用できる状態に変えられていきます。

会計処理プロセス

次に経理、労務でそれぞれの取引がデータ化されたものを会計のルールに従って会計仕訳として取り込まれるプロセスが会計プロセスです。
このプロセスで重要なポイントは、会計基準や税法に照らして正しく処理するだけでなく、自社で行いたい業績管理や予算管理から逆算で部門や取引先、プロジェクトなどの管理会計の仕込みを行なっておくことです。
管理会計の仕込みをせずに勘定科目、借方、貸方だけの情報を仕訳に入力していくと、その下流工程である次の予算・業績管理プロセスで詰んでしまいます。

予算・業績管理プロセス

最後のプロセスが、予算実績分析や業績予測、業績分析といった経営に直結する重要な管理プロセスである予算・業績管理プロセスです。
高い事業成長を支える経営管理基盤として、この予算・業績管理プロセスはとても重要なプロセスで、特にIPOを目指されている成長企業においては予実管理や業績予測の精度を高めることがIPOを実現するためのとても大きなハードルとなることからとても重要となります。

このように、予算・業績管理プロセスは経営管理プロセスの中でも一番下流にあり、会計処理や業務処理の土台の上に成り立つプロセスとなります。

そんな中でお客様から

  • 部門別に予算管理をしたいけどエクセルでは限界がある

  • 取引先別の採算管理をもっと精緻にみたい

  • 予実管理に毎月時間がかかっているので、効率化したい

というご相談を受け、一緒に問題点を探っていくと、予算・業績管理プロセスではなく、会計の勘定科目体系に問題があったり、部門別会計処理のルールに問題があったり、給与計算や経費精算などが管理したい部門別に分かれていなかったりという会計処理プロセスや業務処理プロセスに問題があることがよくあります。

ここで大事になるのが当社のカルチャーの一つである「顧客の本質的な成功にフォーカスする」です。

お客様の経営管理の課題を解決するためには、経営管理プロセス全体を横断的、俯瞰的に検証しながら根本的な原因にアプローチし、根本課題を治癒しないと意味がありません

予算管理や業績管理に課題のあるお客様に対して、Manageboardのご提案のみならず、会計領域のデザインやさらにさかのぼって経理・労務といった業務処理プロセスまでスコープを広げて経営管理プロセス全体の業務をデザインすることで、お客様の根本的な課題にアプローチしてはじめて本質的な成功を支援することができると考えています。

中堅規模、もしくはIPO準備をされているお客様の経営管理プロセスは広範囲でかつ高度なプロセス設計が求められますが、この難しい課題をお客様と一緒に考え、エグゼキューションしていくことによって当社の強みである横断的な顧客支援力を存分に発揮できた時に仕事の面白さを改めて感じますね。

これからも部分的な視点ではなく、経営管理プロセスを俯瞰的に捉えながら横断的な顧客支援にこだわっていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?