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哲学科出身の新米パパ 夢のある場所で夢のない仕事をする傍ら、本の世界に逃げています。 …

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哲学科出身の新米パパ 夢のある場所で夢のない仕事をする傍ら、本の世界に逃げています。 日常での想いをかきこみます。

最近の記事

キミの夏休み

夏休みに子どもが成長する。古今東西、共通の舞台設定だ。 作品をあげれば、枚挙にいとまがない。 子どもの成長の裏には大抵、名脇役が潜んでいる。 竹とんぼを作れる日に焼けた手をしている老人だったり、 ザリガニ釣りの名人の近所のお兄さん、 つまらないけど、なぜか気になる昔話を話せる訛りのある声。 むかし子どもだった彼ら彼女らは、スキルを惜しみなく発揮する。 そんな芸当が自分には出来るだろうか? とかく、資格だのスキルマップだのをプレゼンする社会人。 それよりも子どもを魅了し、

    • ジョークの教養

      アラン・メンケンのコンサートに行った時のこと。 半生を振り返りながら、作曲した曲を弾き語るアラン・メンケンのステージに感動した。 作曲した経緯、作詞家と組んだ背景、心境など、作曲家の苦悩と喜びを垣間見、感動した。 アラン・メンケンの語る言葉はあらかじめ練られていたのだろう、話すと同時にモニターに日本語訳が投影された。 いや、同時にというのは語弊がある。 正確には“話しているセンテンスが丸ごと”投影されていたのだ。 それはつまり、合間合間に挟むジョークのオチまで映って

      • 2か月生き延びて

        育休が終わる娘が産声をあげてから二か月が過ぎる。 育休をとれたので毎日一緒に過ごすことができた。 そろそろ、現実的な仕事と向き合わなくてはいけないので、 娘に会えない日すら出てくるだろう。 私の育休終わりに備え、妻がワンオペ育児の練習を始めた。 手持無沙汰にその姿を見つめていた。 私が手を出すと練習にならないとのことなので、 忙しそうな姿を尻目に我慢して過ごすしかない。 私が仕事をしている間に起きているであろう風景を、 唯一見る機会と開き直り心に焼き付けた。 家族で

        • 本の落書き

          図書館の本に落書きはいけない。 この記事を読んでいる人ならだれも異を唱えまい。 志賀直哉 『城の崎にて』を久しぶりに読みたくなり、 収録されている本を図書館で借りた。 「書き込みあり」との注が貼られた本を読み進めていると、 『プラトニック・ラブ』という短編の一説 「忘れていれば一年でも二年でも忘れている。憶い出せば恋人だ」 に震えるような線が引かれていた。 線を引いた人物には何があったのだろうか。 志賀直哉の洗練された文章を味わうつもりが、 線を引いた人物の人生について

        キミの夏休み

          自己紹介 Knimt

          LとNの違いで時代と場所を超える。 K"l"imtといえば、オーストリアの有名な画家のグスタフ・クリムトである。 K"n"imtになると、現代日本を生きる哲学科出身の永遠の中二病患者である。 生後間もない第一子を育てるため、育児休暇を取得した結果、育児の合間にnoteを書き始めてしまったのだから救いがない。 気の向くままに心の清掃として記事を投稿していけたらと思う。

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