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映画 『粛清裁判』

政治とは終わらない演劇
スターリン時代の「産業党裁判」の記録フィルムを再構築している。大した騒乱もなく、淡々と進んでいく裁判。

 ソビエト工業会のインテリが「反革命 帝国主義」と追及された裁判で、架空の「産業党」をNKVD(諜報機関)が創作して、関係者を裁判に掛ける。どの被告も疲れ、喋る言葉に抑揚もない感じに聞こえる。それが彼らに許された、最小の抵抗だとしたら痛々しい。途中に挟まれる動員された「処刑を望む大衆」も含めて、茶番劇が記録されている。

あくまでも茶番劇の記録だが、こういう茶番が行われるのも政治(統治)に必要であり、その茶番劇を強いられた人たちの表情を(早送りで)見るだけでも価値はある。

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