「怒り」が発端の“自分らしさ”って
今日の記事は、自戒の意を込めて……テーマを決めました。
「危うく「怒り」の使い方を誤ってしまうところだった……とんでもなくズレたスタンスに立つところだった……」と思ったので、「うわ〜〜これは記事として残さねばなるまい！！」とキーボードを叩き始めた次第です。
ということで、今回の記事は最近の中でいえば、結構体験ベースな語り口になると思います。
あらかじめご容赦くださいませ。
「怒り」が呼び覚ます「情熱」のこと
最近、YouTubeの「あなたへのおすすめ」に出てくるようになったのをきっかけに、八木仁平さんという方のYouTubeチャンネルを拝見するようになりました。
八木さんは、『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』という本を書かれており、独自の自己理解メソッドを使って「皆やりたいことで生きていこうよー！！」という発信をされている方です。
中でも「やりたいこと相談会」という無料個別相談会の動画シリーズがあるのですが、相談者さんのリアルな悩みを画面越しに聴けることで、自分自身を見つめ直す機会にもなってとても面白いです。
相談者さんの「価値観」を見極めるために、八木さんがよくされている質問があります。それは、
「自分が普段怒りを感じていること（社会や周囲に対して憤りを感じていること）はありますか？」
というものです。
この「怒り」の根底には、普段見ないようにしていた、重大な自分の「価値観」が潜んでいるということです。
八木さんはこの「怒りの価値観」を、推進力に変えて活動をされています。嫌ってくる人がいようとも、自分の価値観に沿って生き、「皆やりたいことで生きろ〜！！」と堂々と発信されているのです。
私は正直、その背中が「メチャメチャカッコいいじゃん！」と思いました。
動画を拝見していると、ものすごいパッションを持って相談者一人一人と向き合われているのがわかるのです。
私は思いました。「人を動かすのは情熱だ。カリスマ性だ」と……。
ムカつけばいいってもんじゃない
ところで……私はここ数日、自分のことを「なんかイライラしてるな？」と感じていました。
普段一人暮らしをしていますが、GWなので実家に帰っており、自分以外と生活することの制限に窮屈さを感じているからというのもありますが……一番は、「私、今ムカつきたがってるな」というのに気づきました。
怒りを推進力に変えている人を、カッコいい！って思ったからです。
それから、「怒りのあるところには、私に一致した価値観があるはずだ！」と思ってました。
だから、何かと日常のムカつくポイントを見て、「私はこう思う」というのを隙あらば表明して、「ほらね。私って、自分軸に一致して生きてんよ……」という自己満に浸りたかったというわけですね。
恥ずかしくて涙出るわ。
過去を振り返ったとき、私は自分が中学生の頃を思い出しました。
２年生で美術部の部長となり、リーダーシップをとって次々と部内改革を行い、あのときの活躍ぶりは我ながら輝かしいものでした。
部員は増え、自分で言うことではないですが後輩たちからは慕われていました。でもクラスには友達がいなくて、いわゆる“ぼっち”でした。
当時の私は、こう思ってました。
「私は孤独なのではない、孤高なのだ」と……。
カッコつけてんじゃないよ！ほんと！！
本当は寂しかったです。でもカッコつけてました。
強さを出せばいいってものじゃないんだよね。
って、その時の教訓で今は思っています。
……だというのに、危うく「強い意見を持った、孤高のカリスマ」みたいなイメージで「ただの意見強くて話合わせるのダルい人」になり損ねてしまいました。
もう、めっちゃ反省する。反省しかないよ、もうさぁ〜！！
コントロールの情熱と、リスペクトの情熱
これは特に占い師やるときに、いつもめちゃめちゃ気をつけているところなんですが……、「自分の意見を相手に押し付けない」というのは、本当に大事だと思うんです。
それが、どれだけ自分の価値観に沿った“正しい”考えであっても、前向きな情熱であっても、です。
私がもし「世界中の皆んなが、自分らしく生きられるようになってほしい！」と強く思っていても、目の前の人に「なんで自分殺して生きてんのよ！もっと自分らしく生きなよ！！」って発破をかけることは、本当にその人のためになることなのかは正直わからないです。
その人の本当の望みは「今ここで私の言葉によって、自分らしく生きるようになる」のではなく、「もう限界だ！と自分の中で強い衝動が芽生えてから、自力で立ち上がった結果自分らしく生きるようになる」ことなのかもしれません。
あるいは、「自分らしく生きられない人生を通して、苦悩から得た経験や感情により魂が満足する」という一生を送りたいひとなのかもしれません。
一対多数であるときは、「まあ色んな考え方の人がいるよね」と、自分の言葉が響かない人に対して寛容であれるけれど、一対一であるときは相手に自分の考えを響かせたいと、より強く思ってしまうことがあると思います。
一対一で発揮される「情熱」が、自分本位のものであるか相手の役に立つためのものであるかは、その情熱が「コントロール」を土台にしたものか「リスペクト」を土台にしたものか……が、分かれ目であると私は考えます。
私にとってはありがちなことなのですが、かつての自分のような状況の人に出会うと……とりわけ「建前」で生きてしまっているような人に出会うと、「バッカも〜ぉなぁんでそうなんだよォ〜！！？もっとさぁあんだろ！？アンタの本心はどこにあんだよッ！？！？」みたいに思ってしまうことがあります。
思ってしまうこと自体が悪いとは思わないし、それはむしろ自分の価値観であり、いいことだと思います。
ですが、このとき相手のことを無意識に自分より未熟な人として格差を設けてしまったとき、それは自分勝手なコントロール欲になってしまいます。
相手には相手の歴史があり、悩みがあり、考えがあり、希望があり、人生がある……ということを、私たちは常に忘れてはいけません。
私たちは……というか、繰り返し書きますが、これは自分へ言っておきたい大事なことだと思って今書いてます。
どんなに自分と考え方の違う相手でも、リスペクトの心を持って接すること。相手を自立した一人の人間として敬うこと。
それだけは、心に留めておいてくれよな……ッ。
「自分らしさ」の原動力には
私は「背中を見せる」みたいな生き方が、すごくカッコいいと思ってて、憧れてます。
でも、自分では背中見せてるつもりでも、後ろをチラと振り返ってみれば誰もついてきてなかったりします。
カッコつけて自分以外の人々から背を向け、我が道を突き進みまくった結果、他の人から見たら道に迷った行方不明者みたいなことになります。
そもそも、カッコつけているというのは、なんかズレてます。
自分が体現している“つもり”なその「カッコよさ」は、独りよがりではないか？人を見ているか？周りを見ているか？というのは、今一度立ち止まってよく確認したいところです。
始めに取り上げた八木さんも、仲間を募って他者と価値観をすり合わせながら活動していらっしゃるので、そもそもそれができている方なのだと思います。
私がやろうとしてた「勘違いカリスマ」みたいなものじゃなく、です。
また、今回のことを通して……私は「怒りの推進力」で突き進む人は自分を持っててすごくカッコいい！と思ったし、今もそれは一つのあり方として素敵なものだと思っています。
ですが、私はどちらかというと「怒りの推進力」よりも、「感謝の推進力」で動きたいなと思いました。
先にも書いた通り、怒りを燃料にしようとすると、どうしても身の回りから怒りの火種を集め回ってしまう意識になるのです。（すべての人がそうではないかもしれませんが、あくまで私の場合は）
そうなると、せっかく自分の情熱に従って生きていても、いつも気が休まることがなく余裕がなくなってしまいます。
それは、多分私の望む「やりたいことで生きている」状態ではないのです。
人が何かの行動を起こすとき、原動力となる感情の種類には様々なものがあります。
怒りや感謝以外では、嫉妬、喜び、心配、安心、ワクワク、愛、不信感……などなど。何を燃料に据えるかは、自分で決めることができます。
どうせ自分らしさを表現するのなら、軽やかで優しく高いエネルギー状態でありたい。私はそれが一番理想だな、と思いました。
ですので、ここからしばらくは怒りの火種集めよりも、楽しいこと嬉しいことに目を向けていきたいです。
GWの実家の夜は、近くの田んぼからカエルの合唱が聴こえてきます。
私が子供の頃から、聞いてきた初夏の声です。
楽しかった高校生のとき、明日学校に行くことにいつもワクワクしながら、でも体育はイヤだな〜とか思いながら、このカエルの声と共に眠りに落ちました。
そんなことを思い出すと、今この瞬間にも胸が高鳴って、明日はいい日に……素敵な日になりそうです。
何気なく記事を読んでくれた方へ。こんな夜へ。
今このときの「感謝」に動かされ、なんとなく語りました。
今日もありがとうございました。
おやすみなさい。
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