KmusiK

Kozue Tsukayama Pianist, Composer, Educator…

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Kozue Tsukayama Pianist, Composer, Educator, Bar Owner

マガジン

  • ただの垂れ流し

    誰にも話せないけど、とりあえず吐き出したいネガティブゾーン

  • 瞬間思考・瞬間雑感

    おもいつきなつぶやきな捌け口な垂れ流し

  • 一人芝居

    1人で会話してみた

  • 音楽談義と楽曲分析なあれこれ

    個人的にハッとした楽曲についてのマニアックな専門的あれこれ

  • 瞬間的エッセイ

    わたしの瞬間的散文

最近の記事

幸福と快楽を履き違えている

運動会へ向かう体育着姿の近所の子供達を見てなんだか涙が出てきた土曜日の朝。 平気なフリして虚しさの連続。コンビニみたいなわたし。この先もこれが続くのか?何が自分にとっての幸せかは全くわからないけど、スライスされている束の間の快楽だけが、粘着剤になって"私は幸せ"という仮面を被ってるのかもしれない。 もうやめたら?と、未来の私が叫んでいるような気がしてならない。

    • パッチワークとしての私

      人間の行動は模倣とルーティンで成り立ってる。じゃあ私自身を象っているものはなんなのさー。 他人の動きとか言動から得られたものをパッチワークして、それらが長い時間をかけて私という人物を作っている。じゃあ私は私という個人ではないようなものなんじゃないのか? あらゆる情報がパッチワークのように繋ぎ合わされて私の思考を"私らしいな"と錯覚して数多の他人の集合体が私を形成しているなら、、 私の個性を一言で表すなら、ただのアレンジメントになるんだろうか?

      • 芸術についての雑感②'

        最近中古本で見つけた、サガンのインタビュー本。 個人的ハイライトをp.168 より抜粋 (一部捕捉) インタビュア : 『子供が欲しい理由はひとによって違いますが、あなたの場合はどういうことでしたか?』 サガン : 『子供は重要ですが、子供がいない女性でも女性には変わりないと思います。誰かを愛していれば女性には変わりないのです。膝に年老いた猫を乗せて、うどんを、食べていても、一人でちゃんと暮らしている人たちがいるのですから。老猫を、そばに置いているエゴイストな老婆、その

        • 芸術についての雑感②

          わたしの中にある、大切な、"寂しい"という気持ちが溢れ返るとき、それを一生懸命に掬い取るために、文学が必要となる。 常識的ではない感覚で人生を正当化してくれる可愛いらしいエゴがスクラップされて、そんな、恥ずかしくて身を背けたいような人間の羞恥の切り取りが、文学作品や音楽、造形等等から共感される。そしてそれはわたしを諫めてくれる。 まあつまり、これでいいのだ!と、他者のフィクションから自分を投影し、更に正当化することで心の温床を得るのだ。それは自分の恥ずかしさに蓋をする感じな

        幸福と快楽を履き違えている

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        • ただの垂れ流し
          2本
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          3本
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          4本
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          7本

        記事

          秀逸なインタビュー本ゲット

          秀逸なインタビュー本ゲット

          芸術についての雑感①

          一般的に余暇・道楽とされる芸術何某を感受できることは、動物世界上私たち人間に与えられた揺るぎないご褒美。 芸術は今も昔も、私たちの感情どころか、世界の在り方に影響を与えてきたものなのだ!と豪語したいとこらけど。 実際には、お腹を満たす事がなければ、喉を潤すこともない。なので、人間活動上、多くに場面において、趣味趣向の道楽だと軽視されがち。生きる上で必要不可欠なものとは断言できない。 だけど、芸術は、言葉では表現できない感情を、その個人がそれぞれの感受性と技術をもって、音や造

          芸術についての雑感①

          夢の中で自分の日記を覗き込んでみたはなし

          終わりそうな世界の中で命と心を削りながら、日記書き綴けている、 という状況らしい夢を見た。 日記にはこう書いてあった。 "自分の創造の根幹にあるものと向き合う苦しみや絶望感みたいなものは、死をもって初めて逃れられるのかもしれない。 生への責任感、家族や他人とのかかわり方、住んでいる地域のこと、日本のこと、世界のこと、地球のこと、宇宙のこと、超自然的なこと。わたし、と数多に在る"それ以外"が相関している度合い…に時折、目が眩んでしまう。 こんなにも多くのものの中で安らかに存

          夢の中で自分の日記を覗き込んでみたはなし

          倍音列から音階を聴き取った人間のアプリオリな能力

          今回は音楽(和声学)というより、音楽における認知心理学/科学みたいな話。 倍音列という音響現象からロマンを感じよう。 もし解釈間違えてたら、誰か教えてください。 なるべく、箇条書きにして、わかりやすくしてます。 【音の発生と上音、そこに含まれる倍音について】 ・振動体が音波を発すると音が生まれる ・振動体の構造が不ぞろいだと鈍い音がする ・不規則な音波を受けると耳は騒音だと感じる ・調和した構造は規則的に振動する ある低いC音(C2:65Hz,標準音A4は440Hz)を発

          倍音列から音階を聴き取った人間のアプリオリな能力

          マクドでチーズバーガーを買うという出来事をスローモーション化してみた

          無性に食べたくなったものを買いに行った。 少なくともその間は、現実の雑念に頭を浪費しなくて済む。 目にしているのは起伏のない単調で無機質な見慣れた光景だ。 若い女性が一方的にまくし立てている恋人への愚痴、大学生風の男性が波打つPCキーボードの打鍵音、疲れたサラリーマンのため息。 それぞれが、ないまぜになって通奏低音のように響き無害なBGMとミックスされ、誇張された電子音をさらに際立たせている。 わたしは今、マクドナルドの店内にいる。 正確にマニュアル通り迎え入れてくれる

          マクドでチーズバーガーを買うという出来事をスローモーション化してみた

          山椒の実と一夜を明かした日のこと

          大した話ではないです。 奥歯に山椒の実が挟まっています。 これがまた、どうにかこうにかしても取れなくて、いよいよ、歯医者に行こうと思うのです。 書かされるべく問診票に、山椒の実が挟まっていてデンタルフロスを使っても取れないのです、と書くべきなのか。今回は定期検診です、と書くべきなのか。 定期検診と書いたところで、 あれ、山椒の実が挟まっていていますよ、とかかりつけ医に言われるのも恥ずかしいし、山椒の実が挟まっていてなかなか取れないので困っていますタスケテと言うのも恥ず

          山椒の実と一夜を明かした日のこと

          厨二な(独り言)ができました。それでは聴いてください『ドッペルゲンガー』

          (この歌詞にYOASOBI風のメロディ付けてヴォーカロイドに歌わせてゆうちゅうばーデビューします←) あの頃の私は彼だったのだろうか? あの頃の彼は私だったのだろうか? 不明瞭な記憶だけが私らしさを彩り 一辺倒な思考だけが彼らしさを彩る 見積もるだけの 打算的な汚らわしさと戦う毎日 明確に見えてくる濁りを観察するタイトに それは魔が刺したとかの 束の間の欲望なんかじゃないんだ実際は もっと奥底にある暗い現実と戦わなくてはならないという非情な日常とが 頭上高く指し示し出し合

          厨二な(独り言)ができました。それでは聴いてください『ドッペルゲンガー』

          ハッとする和声②(西洋音楽ロマン派編)

          シューマンの連作歌曲、(Myrthen Op.25 / Schumann,Robert)より、 第24曲【Du bist wie eine Blume (Heine.)】 変イ長調。和声法の観点だけ見ていきます。 注目すべきところは4つ。(和音数字の分析画像もつけてます。) <画像水色囲み部分 ※① 7~8小節目> 属調である変ホ長調のドミナントの結合(Ⅰ度和音の2転とⅤ度和音の結合)に入る転調部分に注目。 この部分の手前、7小節めのところで・・・転調先である変ホ長調のⅤ

          ハッとする和声②(西洋音楽ロマン派編)

          バッハから編曲技法を学ぶ

          バッハのorgelbüchlein(オルガン小曲集) コラール前奏曲としてのこの小曲集にはインベンションとシンフォニアに匹敵する小宇宙が展開されている。 元々のコラール"Das alte Jahr vergabgeb ist BWV 288"(写真1)も素晴らしいんだけど、そのコラールをもとに作曲(編曲というべきか)されたオルガンのための小曲集orgelbüchleinのやつがすたこら楽しい。(写真2) シンプルなla,si,do,reの上行型ソプラノ旋律に対する非和声音の

          バッハから編曲技法を学ぶ

          日常的空き缶コラージュ

          日常のなかのヘドロ的な心持ちの行き先を成仏してくれる酒の空き缶たちと、強制幸福感なデザインノートの上へ、甘み増しホイップの如く柔軟剤により加工された本音と、建前タオルをふさっとかけたならば・・・ それはまさしく、気持ちの悪い、尤も私らしい、オエっとするような人間らしい、誰もが目を背けたくなる私のようでした。

          日常的空き缶コラージュ

          ハッとする和声①(西洋音楽ロマン派編)

          【シューマンの揺れ動く和声《美しき5月に〜”詩人の恋”より》】 シューマンの歌曲『詩人の恋』の第一曲目の和声が素晴らしい。 調号は♯が3つなので、イ長調/嬰ヘ短調。 冒頭2小節は、非和声音(ここでは倚音が多く使われてます)を纏いながらも、和音骨格はBmの和音第一転回型→C#7この揺らぎで、調性感を浮遊させている。この二つの和音が連続で鳴ると、訓練された耳ならば嬰ヘ短調のⅣ和音→Ⅴ和音という和声の流れを感じる。 聴き手に嬰ヘ短調の装いを提示しておいて、5小節めに歌が入ったと

          ハッとする和声①(西洋音楽ロマン派編)

          海岸でビールを片手に1人で会話していた時のこと

          はい、もしもし、あ!どうもご無沙汰しています。3年ぶり、とかですか? え?最近?うーん、ぼちぼちですよ。 ーあ、そうなんですか?瞑想?してるんですか? へー、なんだか意識高い感じですね。すごーい。 え?私? うーん、、あんまり興味は無いですね。 なんで?えーっと・・・ 俄に瞑想とかヨガとか、精神に対して能動的に働きかける行いが推奨されていますけど、私自身、意識的に自分の心の在り方をコントロールすることにすごく抵抗があるんですよ。 そもそも私、天邪鬼(アマノジャク)で笑 そ

          海岸でビールを片手に1人で会話していた時のこと