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ONE VOICE ZINE vol.1 zamohfied (Zen Lunatics,mohive her,Distance,HETH,SOILD HATE)

▪️はじめに

今回は著者(KM)が一緒にバンドをやっているzamohfiedにお話を伺いました。休日の朝10時というバンドマンのインタビューとは思えないスタート時間です。


今日何時起きですか?

今日は8時くらいですかね。

 --今回は、オファーした時にも言ったんだけど、インタビューや対談のweb zineみたいなのをやろうと思ってて。こんな世の中でする事なくなっちゃったもので…。自分の好きな学者に宮本常一という人がいて。その人の著作に「忘れられた日本人」っていうのがあるんです。昭和初期に日本中の里山とか村々をフィールドワークして、そこで暮らす人たちの民間伝承を集めていった本があるんだけど、それに近い事を自分の周りでやってみよう、と。

今回zamohfiedを選んだのは、まずDISTANCEで一緒なのでやりやすい、あとは去年HETHの音源出した時に、(DISTANCE)練習の後に飲みに行った時、前から思っていたけど音楽の事になるとやたら喋るなと。

喋りましたね(笑)音源出した後ですしね。なおさらでした。

 --(ははあ、こいつは喋りたがりに違いない)と思い出して。あとはTwitterとかで家の事を書いたりしているのが興味深くて、一度聞いてみようと。

※HETH

▪️zamohfied、その生い立ちと家族

 --もの凄くベタな質問からで恐縮なのですが、生まれと家族構成は?

生まれは千葉の船橋です。両親に弟が1人います。

 --弟さんは今学生?年離れてるんでしたっけ?

4つ離れてます。この春から社会人で。6月末ぐらいまで出社ができなかったんですよ。それでも給料貰えるから良いとか世の中ナメたこと言ってましたけど(笑)でもその間は研修課題みたいなの出てるって。

 --家族は皆んな音楽好き?

弟はそうでもないかもしれないですね。両親は好きだと思います。父親はその当時…今、僕の30上なので57歳なんですけど、若い頃に流行ってた海外の音楽、ロックとか聴いてたみたいです。流行ってたと言ってもプログレとかですけど。あとテクノみたいな…Kraftwerkとかも聴いていたみたいです。

 --世代的に一番良い時では?

そうですね。一番うらやましいときですね。QUEENの新譜が出た時にリアルタイムで買ってたとからしいです。母親はメタルですね。

 --ずっと??音楽に目覚めた時から??

それが40代に入ってからなんです。

結構遅咲きですね。

そうなんです。僕が大学に入る時、一人暮らし始めるにあたって、それまでに買ったCDも持って行ったんですよ。その時に一枚だけ家にCDを置き忘れてて。それがSonata ArcticaのUniaだったんですよ。

邦題:ウニア〜夢記(ゆめのしるし)

これがメタラーの中ではイマイチとされる作品なんですけど。それを気まぐれに聴いた母親が衝撃を受けたそうなんです。それでメタルに目覚めたっていう良い話があって(笑)

 --本当に良い話(笑)お母さんとはライブに一緒に行ったりするとか?

行ってますね。この間はKorpiklaani観に行きました。

https://korpiklaani.com

 --どういう流れで?誘うのはお母さんから?

そうですね。「今度来るらしいけど、観に行かない?」とか。最初は1人でそういう場所に行くの怖いからっていうのもあったみたいなんですけど。行ってみると、自分と同じぐらいの歳の人もいて怖くないなと気づいたのか、最近は1人で行ったりしてますね。その中で、僕が聴いてそうなバンドが来る時は誘ってくれるみたいです。メロスピとかパワーメタルとか好き過ぎて、よくわからないところまで行っちゃってます(笑)全然名前も知らないアルゼンチンのバンドが日本の歌謡曲カバーしてるのとか見つけてきて聴いてるらしくて。そういうマイナーなバンドの来日とかも行ってるみたいです。

 --だいぶ掘り下げ体質ですね。

ですね。diggerですね。

 --お父さんと弟はそうでもないと?

父親は何かしら聴いてますね。何聴いているのかわからないですけど。若い頃に世界中の音楽を聴いてやるっていう野望があったらしく、今はなんかガムランとか聴いてましたね。本当に世界中の音楽聴く気だ…とかね。

※ガムラン

 --本当にワールドミュージックに行ったわけですね(笑)

でも今父親が中国の方に出張行っちゃってまして。

 --中国のどの辺りに?

広州ってところで。割と都会なんですけど、今向こうってCDショップって殆ど無いらしいんですよ。

 --それは思想的なもので?

いや、たぶん普通に流行り廃りみたいなものだと思います。買う人はレコードとか。そういった大きな店に行くみたいです。聴く人はApple Musicとなサブスクで。あと中国YouTube繋がらなくて。だから父親は今あんまり音楽聴けないって言ってました。


■初めて買った音源、初めて演奏した音楽

 --家族の事を掘り下げてきたけど、ここでzamohfiedが"初めて買った音源は?"というのを聴きたいなと。

あんまり話したこと無いですよね(笑)これはね、『クリムゾン・キングの宮殿』(King Crimson)です。

※クリムゾン・キングの宮殿

 --あ、よく弁当になってる?

※弁当になった方

そういう印象ですか(笑)なんでだっけな。父親の実家に帰った時にレコードを見せてもらって。父親の家にはレコードプレイヤー今無いんですけど、当時持っていたものがまだあったので、ジャケットを見てて。その時に見つけて。ジャケットが凄いですよね。この中身を聴いてみたいなと思って。それが最初でしたね。

最初がそこは凄いですね

でも買わないで聴いてた期間とかあって。TSUTAYAで借りたりとか。自分で聴こうと思って聴いたのはまた別です。最初、年代だったり時代順に聴こうとして。それでボブ・ディラン借りて帰って来たんですけど「なんだこれつまんねえな」って(笑)当時はつまらなかったんですよ。どのアルバムが名盤とかわからなくて。もしかしたらハズレを引いたのかも知れないですけど。それでボブ・ディランの棚の裏にヘヴィメタルのコーナーがあって。そこにDRAGONFORCEの1stが面出ししてあったんですよ。高校一年生の僕は完全に脳天に稲妻がくらってしまって「世界一格好良いバンド見つけた!」と思ったんですね(笑)


 --それは音で?ジャケで?名前で?

全部ですね。『ドラゴンフォース』って名前がなんだかゲームみたいじゃないですか。それで目覚めて、メタルコーナーを漁り入り浸るようになりましたね。

 --当時の同級生はどうでした?周りにメタル聴く人とか。

あんまりメタルばっかり聴いている奴はいなかったんです。ギターを弾いている奴で、METALLICAとかANGRAとかギターが上手い人が弾くようなメタルで聴くような人はいたかな。

 --「メタルだせえ」的なのは無かった?自分の時は結構あったんだけど…。

特に無かったと思います。そもそもヘヴィメタル自体の認識度が無さ過ぎて。ダサいとすら思われる事が無かったと思います。

 --楽器(ベース)を始めるのはその”脳天にくらった”後?前?

だいぶ後でしたね。3年ぐらいとか。

 --それまでは聴く専門?

中学生のころ吹奏楽部だったんですよ。演奏するのはその頃からで。高校のころは合唱部だったんですけど。何かしら音楽はやってたんですよ。

 --吹奏楽の時は何の楽器を?

その時はチューバ、低音の楽器ですね。合唱の時はテノールです。

※チューバ


 --その頃から低音志向だったわけですね。合唱部とか吹奏楽部って案外ハードなイメージがあるですが…。

高校の合唱部はそうでも無かったですね。中学校の時はハードでしたね。朝練が6時からで。走って、筋トレして、声出しして。それで授業受けると。その後に20時か21時頃まで楽器の練習して。土日は9時-17時かな。それぐらいで。

 --もう仕事じゃないすか。結構良いところまで行くような学校だったんですか?

中三で全国大会に行きました。

 --凄い。という事は弦楽器は大学に行ってから?

そうですね。厳密には大学入学が決まってから書いました。高三の2月ぐらいかな。

 --ベースから入ったのはどうして?

それがあんまり覚えて無いんですね。高校の頃から軽音楽の楽器やりたいなと思ってたんですけど。マキシマムザホルモンの上ちゃんが好きで、格好良いなと思うのは覚えてるんですけど、それに憧れて…っていう程でも無いんですね。なんとなくベースが格好良いなと思って。


■バンド人生の始まり

 --ということはバンドを始めたのは大学に入ってから?

※zamohfiedは高校卒業後、京都の大学に進学します。その辺の事情を聴くのを忘れてました。

最初はコピーバンドからですね。サークルに入って。

 --ちなみに何のコピーから?

毎月、演奏会とかライブとかがあって。各バンドそのために練習するんですけど、ずっと同じもののコピーをするんじゃなくて、月ごとに1,2曲と変えてやっていきましたね。一番最初にコピーして人前で演奏したのはIN FLAMESだったと思います。

 --どのアルバムですか?ものによって違いますよね。

"CLAYMAN"のPinball Mapだったかな。その辺です。

 --さすがに最近の方からじゃないんですね(笑)

でも三年ぐらいの時に最近のIN FLAMESやりましたよ。ベースとかはそうでもないですけど、ドラムの感じが違いますね。
ハードロック/ヘヴィメタルと謳ってるサークルだったので、その範囲内ならOKって感じでした。BLACK SABBATHとかEDGUYとか、あとはDEATHやKREATORとか、スラッシュメタルやヘヴィメタルはその時に経験できたかなと。

 --ちなみにその時ハードコアは?

TERRORやりました。ボーカルやりました(笑)

 --サークルとして有りなんですね(笑)敢えて分けるとしたらzamohfied 自身はハードコアの人?メタルの人?

メタルの人だと思います。

 --ONE VOICE ZINEはそこまで厳密にハードコアだメタルだと分けないんだけど、『ハードコアとの出会い』があるとしたら、いつぐらいですか?

それこそTERRORのコピーバンドの時ですね。「やろう」となってから聴きました。TERRORの"One with the Underdogs"って結構スラッシュメタルクロスオーバーなリフがあって。ハードコア"パンク"だという意識は無くて、これが『ハードコア』なんだな、と。高校の頃に今活躍しているCrossfaithとかFear, and Loathing in Las Vegasとかが出てきた頃で、聴いてはいましたけど、ハードコアというよりラウドな音楽としてだったので。

 

■コピーバンドからオリジナルバンドへ

そこからオリジナルのバンドをやっていくのは、サークル内のコピーバンドから派生していく感じで?

いや、スタートはZen Lunatics(以下ゼンルナ)なんですけど、サークル内と言えばサークル内なんですが、僕、大学三年生の4月前後の頃にサークルの会長と大喧嘩して辞めるんですよ。で、2年半しかとはいえベースを弾く場所が無くなってしまって。それから家で曲作ったりとか、ちょこちょこやってはいたんですけど。その時にゼンルナのジェームスから「ハードコアのバンドをやろう」と誘われるんですよ。

 --ジェームスは同じサークル?

同じサークルなんですけど、あいつ大学の職員だったんですよ。

 --職員もサークル入るって有りなんですね。

有りだったのか無しだったのか、ちょっとわからないんですけど。でも学祭は出ちゃダメだとかありましたね。"職員が一つのサークルに肩入れしてる"っていうのがNGらしくて。学祭では"どこかから来た謎の外国人"っていう設定でやってましたね(笑)ゼンルナはジェームスの友達繋がりで彼が中心で。京都から関東に戻って来ましたけど、その後もちょこちょこやっていて。一応今も解散はしていません。

※Zen Lunatics 


■京都から関東でのバンド活動へ

その後、関東に帰って来てからのバンドって…?

あ、その前に痴漢シェフっていうバンドがあって。

 --痴漢は…京都のバンド?

大阪に住んでるのと京都に住んでるのと兵庫に住んでるのとか、関西という感じですね。

※痴漢シェフ 

痴漢の後のバンドは?

痴漢の後はmohive herっていうバンドを。エレファントノイズカシマシという5人組でノイズをやるバンドが、レコーディングをどこかの大学で公開収録した事があって。それを観に行って仲良くなった人と始めたバンドです。
これは僕がやったバンドの中では一番ノイズ寄りで、編成が、ノイズ担当1人で、その方はサポートという扱い、後はボーカルとベースが2本、ドラムの5人でした。最初はベース2本のドラム1人でスタートしたバンドでした。そんなにやってないバンドなんですけど。

※mohive her

その頃から、例えば今のHETHに繋がるような音楽を、ゆくゆくはやりたいという願望みたいなのは?

僕は大前提として『音楽をやりながら生きる』と決めていて、僕の人生で大事な事なのですが。音楽をやりながらどうするのか?の結果が今になっています。なので思っていた過程での現在というのは無いですね。

 --時系列で追っていくと、mohive herをやった後に…その後よく知らないのですが…。

その後、DISTANCEですよ。

 --あ、出た。その間けっこう空いてましたよね?間にゼンルナとかあったとは思うんですけど。

そうですね。ゼンルナやりつつですけど。mohive herの最後のライブが2017年で、DISTANCEが2018年なので、実質1年ぐらいしか空いてないんですけど、その当時、土日休めなかったんですよ。今より都内の近くに住んでいたので、ライブ観に行ったりは出来ていたんですけど、スタジオ入ったりとかは出来なくて。

 --あの頃Twitterに「バンドやりたい」「ライブやりたい」ってよく書いてましたね。

そうですね(笑)それで転職をして今に…っていう感じですね。

 --DISTANCEはzamohfiedがやってきた事と、最も対極にいるバンドだと思うんだけど、音楽性とかメンバーの年齢や構成とか、そこに入って行こうとする事に躊躇いはありませんでしたか?

一番最初にKMさんにメールしたんですけど、その時は結構考えていて。メールにも書いたんですけど、ハードコアをやる事で身に付く事があるんじゃないかなと。大学卒業するまで、首まで(ハードコアに)浸かるって期間が無く過ごして来たので。今もそうとは言い切れないんですけど。
実際、色んなバンド教えてもらったりしたじゃないですか。KMさんにプレイリスト作ってもらったり。丁度その時BRAVE OUTのディストロからSPIRITSのカセットを買った時に、プレイリストに入っていたTEST OF TIMEとSPIRITSが繋がってたりして、それが面白かったり。それで自分が明らかにこれはハードコアだと言う音楽に身を置く事で学ぶものがあるんじゃないかなと。

DISTANCEに入って貰う時、腕は問題無いと思ってたんだけど、さっき言ったようにメタル寄りの人だと思っていたから、ハードコアで、しかもオールドスクールな事をやろうとしているバンドで大丈夫かなと思ったけど、そういう事なら納得です。
でも、DISTANCEって、つくづくおじさんしか居なかったバンドだけど、最初、大丈夫でした?

(笑)それは全く。むしろそれが面白いなと思って。

結果的に合ってましたしね。メタルの話とか。
印象深かったのが、LINEでメロスピか何かの話になって。自分と直人くん(FOR LIFE)は置き去りで。なんか3人で始まっちゃって。もう面倒くさいからいいやと思って寝たら、翌朝LINEの未読の数がとんでもないことなってて。見てみたら延々とメロスピの話だった、と。

ありましたね(笑)

その後がYOUTH ISSUEですね。こっちから連絡して。vo.のクリスさんがTwitterで募集してて「ちょっと興味あるんですけど…」と連絡したら「じゃあお願い。よろしく!」って、メンバーで相談しないんだ、みたいな(笑)

※YOUTH ISSUE

DISTANCEもそんな感じでしたよ。

そっちの方が話早いですしね。

「この人、どうなんだろう…」とか話し合いになってもね。誰か1人が反対してたバンドに来てもらうっていうのも悪いし…。その後にやるバンドがHETH?

HETHですね。で、SOILED HATEで、今に至る感じです。

※SOILED HATE


■バンドの掛け持ちは忙しい?

そこから結構な勢いですよね。そうなると"やたらバンドをやっている人"のイメージが付くと思うんですが。

そうですね。でもバンドは一応どれも解散してないんです。今あんまり動いていないバンドもあるので、所属はしているって感じですね。

周りでそれぐらいやっている人っていますか?

実は今日この後スタジオ入る新規のバンドがあるですけど、ベース弾かないか?って誘われて。それのドラムの子が多分8バンドとかやってます。

あとはタナベさん(nervous light of sunday,Soul Discharge,STILL,Uncovering)だったり、色んなバンドをやっている人というと、そんな感じですね。

忙しい時とかありましたか?

それぞれのバンドのペースがあるので、制御出来ない程という事は無いんですけど、今年の1月にilskaとWrong Stateのスプリットのレコ発の時、SOILD HATEでは半年ぐらい前から決まってたんですけど、岡山のZETTONがメンバーの都合でキャンセルになって。その代打でHETHが入ったんですけど、年明けでそんなに練習入ってなくて。それでSOILD HATEで練習入ってHETHで練習入って、SOILD HATEで本番やってHETHで本番やって、それが忙しかった1日でしたね。

それで言ったらDISTANCEの初ライブもzamohfied企画でゼンルナ出演でダブルヘッダーでしたよね。

でしたね。ゼンルナの曲はベースで弾くのが性に合ってるので、あの日は楽しんで弾けました。SOILD HATEやHETHは一緒に歌ったりなので、大変だったなという感じはしますが。

そういえばDISTANCEとYOUTH ISSUEでダブルヘッダーもありましたよね。その時はギターとベース持って来たんでしたっけ?

その時は2本持って行きました。YOUTH ISSUE用にギター買ったので使いたくて(笑)

今回のインタビューで最初に打ち合わせた時に「掛け持ちに特別な事は感じていない」と言ってましたよね。

そうですね。それぞれ隣り合ったジャンルだけど、似たような事をやってるバンドは無くて。

混乱したり間違えたりとかは?

同じバンドで曲間違えちゃう事はありますけど、違うバンドで間違う事は無いですね。チューニングも違ったりする事があるので。


■コロナ禍の中でバンドをすること

こんなご時世になって、ライブやるのも練習入るのも、どこか何かを考えてしまう中で、ライブやったりスタジオ入ったり試行錯誤をしてやっていると思うんですが、zamohfied自身はどう感じていますか?

これは…自分でも悩んでるところがありまして。8月の頭まで予定が入っているので、それまではやろうと思っているんですけど。色んな話があるじゃないですか。感染者数は増えているけど、検査数も増えているとか。だからと言って「危険じゃないよ」というわけでは無いし、この数字は意味の無いものだ安全だとか、そういう話じゃ無いと思うんです。行政とか自治体がこういう風にして下さいとか明確に言う事も無いし、外出自粛要請が出たらその通りにするって事はありますけど。でも8月1日にライブあるんですが、それが決まっていたら、そこに向けて動かなきゃいけないじゃないですか。ライブハウスも都合があるし、働いている人の暮らしもあるし、そういうことになったら個人で判断していくしかないところまで来てると思うんですよね。キャンセルするもしないも自分達次第と。こういう状況では出来るだけ物事を慎重に判断するしかない、そうとしか思えないですよね。一律で「(行政や自治体が)こうして下さい。それに対して補助はこういうので…」っていうのがあれば良いんですが。

今後は様子を見つつ?

音源制作はうまいことリスクを減らしつつ…と話してるバンドはあります。


■2020年時点で、20年後の世代に伝えたいこと

たとえば20年経ったら、それでもzamohfiedは音楽をやっていると思うのですが、一緒にやる世代が今の自分と同じ20代だったり、10代だったり、若い世代とやる可能性が高くなってくるんですが、そうなった時に後の世代に伝いたい事はありますか?2020年の今だから言えるような。

今、大学生と一緒にバンドをやっているんですけど、こういう状況なんですが、大学生の時が一番バンド活動を出来ると思うんですよ。大学を出るまでというか、22歳ぐらいまで、初期衝動的な、やりたい気持ちが強い時期じゃないかなと。それはなるべくスタンスを失わないようにして欲しいなと。

そうなってくると、衝動の維持というかモチベーションを高めたりという事も出てくるかと思うんですが、何か具体的にやっている事はありますか?

そうですね…新しい音楽を聴く事じゃないですかね。時代が古いとか新しいとかじゃなく、今まで自分が触れた事が無い、という意味で。出来るだけ、聴いた事が無い突拍子もない音楽の中で気にいるものを見つけたり。そうすると、僕は「このジャンルがやりたい」と思ってやっているわけではないので、その中で「こういうものがやりたい」と出てくるんですね。それがモチベーションに繋がったりするかな。

最近は何を聴いていますか?

最近は…ジャズちょっと聴いたりとか。ここ数日だとRolo Tomassiの2018年のアルバムとか。あと熊谷のバーに飲みに行くんですけど、そこのマスターがDJも出来てmixCDをかけたりしてるんですけど。そこで格好良いジャズとか見つけ家で聴いたりとかレコードを買ったりとか。あと最近買ったので言うとMephistofelesというアルゼンチンのDoomバンドで、"Satan Sex Ceremonies"という素晴らしいタイトルで…。

※Satan Sex Ceremonies(Mephistofeles)

それと日本のフォークシンガーで佐井好子という、jojo広重とか山崎ハコとかと繋がりがあった人で、元々は詩人で、歌に載せた方が詩を多くの人に届けられると思った人です。


■逆質問コーナー

最後に、ONE VOICE ZINEはインタビューだけじゃなくて、逆に質問を受け付けてるんですが何かありますか?

質問ですか(笑)どのくらいのペースでやっていこうとしてるんですか?

初回は2人を予定してるんだけど、それ以降は月イチとか。ペースを作りたくて。週イチだと詰まり過ぎだし、隔週でも同じかなと。それが月イチなら準備もしやすいと。ゆくゆくはトークをリアルタイムでライブ配信とか。それにはまだ自分のスキルが足りないので…。とにかく「人の話を集める」という事をライフワーク的にしようかなと。

なるほど。例えば有名なバンドマンだと、この人だから見るとかあるじゃないですか。でもそれが一定のペースで更新するブログだったりすると、インタビュー対象が何であっても読む習慣になるかもしれないですね。

あとは「遺す」という事をやりたくて。すぐ誰かに読んでもらうPVを稼ぐとかじゃなくて、いつか誰かが振り返った時にアクセスして読んでくれるものになれば良いなと。

どんな内容でも今について扱っていれば20年後見た時に面白そうですね。

現在起きている事やその時に考えていた事とかを遺しておけば、後の人が見た時に「こういう事を考えていたんだ」とか知れるんじゃないかと思ってます。とにかく記録として残しておかないと忘れられてしまうので。

取り組みとしては面白そうですね。自分が大学の時に歴史…日本史を勉強していて、大事だと思っていた価値観と通じるものがあります。

そう言ってもらえると幸いです。今回はこれでお開きにしようと思います。身体に気を付けて頑張って!

ありがとうございます。


▪️終わりに

今回の収録は2020年の7月末にリモートにて行いました。中旬ごろに話を振り、こちらの準備期間とzamohfiedと予定を擦り合わせて行ったら、休日の朝の10時が都合が良い事に。そもそもオンライン飲みをしながら夜ぐらいで考えていたのが、とてもそんな気にならない時間帯に…。それでも一応お酒を用意していたzamohfiedに、自分の人選は間違って無かったと確信しました。

第一回という事で至らない点も多々あったかと思いますが、最後まで読んで頂き、有難うございました。次回は8月末を予定しています。今後ともONE VOICE FANZINEを宜しくお願い致します。


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