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胸キュン!

コロナで一番伸びたのは、

個人

だと思う。

個人や個人のやってる小さなお店。

「ん? 逆じゃない? そういう資本の弱いところが倒れていったんじゃないの?」

という意見があるかも。でも、ぼくは(統計的裏付けはないけれど)確信している。
そして、これからも、個人の時代だと思ってる。

話はそれる。いや、逸れないんだけど、脳の話。

脳には大脳新皮質と大脳辺縁系の二つがある。


Limbic Systemが大脳辺縁系

大脳辺縁系は人間が動物として生まれたときからある。「だいのうへんえんけい」って、難しいから、簡単に「原始脳」と呼ぼう。司っているのは感情、信頼、忠誠心、そして意思決定。ただし、原始だから言語を持たない。

大脳新皮質は進化の過程で生まれた新しい脳。なので「だいのうしんひしつ」やめて「新脳」と呼ぶ。今風に「シン脳」としてもいいかも(笑)
新脳が司るのは分析、合理的説明、言語化。

ビジネスで、「意思決定」というとき、人は「無色透明な論理と分析の結果出す答え」と思っている。ロジカルシンキングとかの言葉でイメージしているのはそこだろう。

ところが、脳科学の研究が教えてくれるのは、それとはまるで違う結論だ。

意思決定しているのは原始脳であり、言語化できていない。代わりに身体的変化があらわれる。

異性を見て「胸キュン」する。これは「好みの顔やスタイルだから胸キュンする」のではなく、原始脳に入ってきた視覚情報が胸キュンさせたので、その理由を新脳が探り、後付けで言語化「好みの顔やスタイルだから」しただけの話なのだ。

これがなぜ「個人」につながるかというと、どんな商売でも起点は誰か一人の「胸キュン」から始まるから。

「オレの作るギョーザ、なんでこんなに美味いんだろう!!」

から始まり、

「もっとみんなに食べてもらいたい!!」

これで商いが始まり、広がっていく。
それは、大企業でも同じだ。松下幸之助、本田宗一郎・・・(事例古い)すべてが個人の胸キュンから始まっている。

ところが、会社が大きくなり、組織も立派になり、株主始めステークホルダー、社会の目が監視するようになると、原始脳ではやっていけなくなる。
監視する人たちの新脳が理解でき、納得できるロジックが必要になってくる。コンプライアンスも、新脳の、新脳による、新脳のためのものだ。

新脳は一見「もっともらしい」から、原始脳をやっつけてしまう。

「わかるけど、腑に落ちない」という感覚って、あるよね? あれは、新脳の言語圏では「わかる」。でも、「腑」=「原始脳」が拒絶している。

いま、多くの大企業社員の皆さんが感じている「腑に落ちない」感覚が、ここだ。

でも、個人や小さなお店では、「好き」を優先させられる。
「ようわからんけど、これでやっちゃおう!」
が可能だ。

BASEの出店者数が170万店、流通総額1,700億円という(JOYWOWも出店しています)。

BASEのコンセプトは、「個人が最初の一歩を踏み出しやすいようにする」。BASEのおかげで、個人でも、地方の小さなお店でも、簡単に社会とつながることができている。

素敵なコンセプトで、それは、ぼくが始めたシングルマザー就労支援をミッションとするNPO法人JW-UPも見習いたい。

シングルマザーに限らず、いま、「人間の職」というものがどんどん減っている。こんな環境だからこそ、「胸キュン=原始的なパッション」で就職ならぬ創職、ジョブ・クリエイションが必要だ。

胸キュンが、ますます重要な時代だと思っています。

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