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ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#025

フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒だけなく、卒業生や看護師を志すすべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。

#025 :夜気(やき)            

もう一つの大きな誤りは、夜気に対する恐れである。夜気を吸わずに、夜にどんな空気を呼吸できると言うのだろうか。外のきれいな空気を吸うか、室内の汚い空気を吸うかの選択なのだ。ほとんどの人は室内の空気を選ぶであろう、不可解な選択だ。私たちがかかる病気のうちの完全に半分は、窓を閉めて寝る人がかかっているということが事実だと証明されたら、この人たちは何と言うだろう。

1年のうちほとんどの夜は窓を開けても健康に害がない。これは回復に光が不要だと言っているのではない。大都市では、24時間のうち、夜間の空気が最高で、最も澄んでいるという事はよくあることなのだ。

街では、病人のためには、夜よりも昼に窓を閉めておくことの方が、私にはよく理解できる。煙がないこと、静かなことなど、すべて患者にとって空気を取り入れるには夜が最適である。

夜間に窓を開けておくのが安全ではない唯一の時間は、外の空気が中の空気よりも汚れている時である。これは裏庭が狭いとか、マラリアの発生地、急に気温が下がる時間帯などである。(2023年5月24日配信)

フローレス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年:近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。



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