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ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#223

フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒のために作成したオーディオ・ブックですが、HNSの卒業生や看護師を志す人、現役の看護師の方々の他、引退された看護師の方や教育に関心のある方々など、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。

#223 :回復期には自制が必要

病気の症状が、ひと段落し、回復期がかなり定着すると、患者はいろいろなものを欲しがることが非常に多い。特に食べ物を欲しがるが、不注意に食べ過ぎると急激な反動が起こり、病気がぶり返すことさえある。

消化機能は回復しかけている時、その最も顕著なるしるしとして、食欲が増し、胃が消化できる以上の量や質、またはその両方を求める。
看護師はこの原因から起こる悪影響を防ぐために、細心の注意を払うことが求められる。

患者が非常にゆっくりと着実に回復するか、急に回復が止まり、数週間前の状態に逆戻りするようなことがないかは、看護師の知識と経験に大きくかかっているのである。

意図は良かったのだが、方向を誤り、1回だけ食べさせ過ぎたことが死につながった例もある。
(2024年3月19日配信)

フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年・近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。


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