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時事 つれづれ

大学生サークルが合宿先の旅館で迷惑行為を働いたニュースを観た。
テレビでは拡散し尽されたモザイク付きの学生たちが障子や天井を破り、食事を壁に投げる様子が放送されていた。

私はその様子にひどく恐怖を覚えた。
これまでは、人が障子を破るときは、張替え時に家族か有志によるちょっとしたイベントと覚えていた。旅館側との齟齬があったと言われているが、実際のところは当事者しかわからない。

また、元気に障子を破って許されるのは猫や犬くらいとも思っていた。
私は猫が好きだ。飼えない家に住んでいるので、時折SNSで猫が障子を破る様子を見ると、飼い主は困るんだろうな、でもやっぱりかわいいなと勝手に和ませていただいている。

猫のかわいさはさておき、人間の話に戻る。
ニュースを観ていちばん怖かったのは、若者が粗相をすることに何のためらいもなかったように見受けられたことだ。
つまり、人様が困ることをやってはいけないよと教える大人が、彼らの若き人生のうちで誰もいなかった、あるいは周りの言葉に耳を傾ける心が醸成されなかったことになる。


常々、人の想像力とはこういう部分で発揮されてほしいと願っている。
何もクリエイトなことだけではなくて、
「物をこわしたら、しょうじをやぶったら、旅館の人はどう思うかな?
困るかな?かなしいかな?」
と想像する力。

少し前にAIの進化について思ったことを書いたが、人のあたたかさは想像力に宿ると思う。

考える心と頭の余白が、だれかへの思いやりをつくると、ずっと信じている。



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