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浜北人

浜北人は、
静岡県浜松市浜名区(旧浜北区)で見つかった
旧石器時代の人骨につけられた名前です。

旧石器時代の遺跡は
日本全国で一万箇所を超え、
石器は数え切れないほど見つかっていますが、
人骨の発見例は極めて少なく
沖縄県以外の地域では浜北人骨が唯一です。

沖縄県の一部の地域は
サンゴ礁由来の地層で有機物が残りやすく、
複数の化石人骨が発見されています。

なぜ浜北人の骨が
現代まで残ることができたのかというと、
それは骨が残された場所が
石灰岩質の地層で、
石灰岩に含まれる炭酸カルシウムが
骨を酸化から守っていたからです。

現在、
根堅遺跡となっているこの場所では、
年代の異なる二人の人骨が発見されています。

上層部で見つかったのは
14000年ほど前のもので、
20代女性の腕、足、骨盤、頭蓋骨の破片です。

下層部では18000年ほど前の
性別不明の右脛骨の破片が見つかりました。
ひとかけらの小さな骨ですが、
沖縄県以外の日本列島では最古の
大変貴重なものです。

なお、根堅遺跡では
虎、狼、ヒョウの骨も見つかっています。

現在よりも
獰猛な動物が多く生息していた
旧石器時代を生き抜くのは、
とても大変なことだったでしょう。

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