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ブンブンジャー4話の話

 なんか定期更新みたいになってしまった。
 しかし、1話1話噛み砕くというのもそれはそれで何かしら糧になっていそうな気はする。4話もおもしろかったです。

 1話完結で作品が作られてはいるが、今のところ、縦軸を意識した連続性のある話が続いている。その上で、レッドとブルー、ブンドリオ、敵方のハシリヤンなど、明かされていない部分も多く、興味を引くネタはまだまだ残っている感じだ。
 今回は、ブンブンジャーの社会的な位置付けについて触れつつ、王道のヒーロー話で丁寧にまとめていた。

 車に轢かれそうになっている子供を、変身して助けるピンク。ブンブンジャーの存在も一般人に周知されてきているようで、「ありがとう、タイヤ人間!」と感謝される。
 そこに間髪入れず、ガチャリと手錠。ピンクが、件のお巡りさんに逮捕されてしまう。相変わらずのホットスタートだ。

 どうやら、前話のラストで思わせぶりに登場した謎の女は、地球外侵略者に対抗する国際機関のエージェントであったらしい。ブンブンジャーに何度も接触しているお巡りさんにコンタクトを取り、ピンクを逮捕させた。どうやらそんなことができる組織ではあるようだ。
 「仲間の居場所を吐け」という言葉を拒絶するピンクだが、そこに変身アイテムの通信機能を介し、『知ってどうする?』と急にレッドが割って入ってくる。
 ハイ、カッコイイポイント+1億点。その後、丁寧に本名を含めた自己紹介をし、エージェントの本名を言い当てた上、エージェントとお巡りさんをアジトまで案内するという完璧な格上仕草を見せつけた。
 もちろん、エージェントの本名はブルーが調べたものだ。ブルーは、すでに各国の情報機関や国際機関がブンブンジャーを調べていることまで察知済だった。話はスピーディーだがこの辺の描写は丁寧である。だが大事なことだ。ここで僕らは、「さすが俺たちの大也とシャーシローだぜ!」となり、ピンクと一緒に椅子にふんぞり返るのだ。

 アジトでの話し合い。国際機関の要求は、ハシリヤンと戦うためのブンブンジャー装備の接収と、それを開発したレッドの正式な協力だ。もちろんそんなのを聞くブンブンジャーではない。
 ハシリヤンと戦うために協力することはできる、と、相手を最低限尊重するレッドが冷静で良かった。その上でブンブンジャーのメンバーは自分が選んだ奴じゃなければイヤというのが彼らしい。

 話は、街に現れた怪人の情報で中断される。
 エージェントとお巡りさんは、ブンブンジャーの出撃を止めようとするが、そこに調達屋から「ブンブンジャーに仕事の依頼だ」と連絡が入る。調達屋は、怪人に苦しめられ、『ヒーローを呼ぶ声』をブンブンジャーに届ける。サブタイ回収だ。
 エージェントは、「ここで出て行けば」と脅すが、レッド達は当たり前のように皆まで聞かず出て行くし、お巡りさんも、先ほど調達屋から届けられた声を聞いて、ブンブンジャーと一緒に飛び出してしまう。

 敵はサウナの怪人で、戦闘員と一緒にタオルを振り回してくるのだが、そのタオルでピンクが大縄跳びしながら戦うところはいかにも戦隊らしいコミカルなバトルで良かった。
 一方レッドは、カンフー映画のようなタオル捌きで怪人を圧倒する。戦闘員のタオルを纏めて剣で地面に縫い留め、回転キックで薙ぎ倒すところとかもカッコよかった。
 お巡りさんも避難誘導をがんばりながら、「すげぇ……ホンモノのヒーローだ」と、ブンブンジャーの戦いを嬉しそうに見守る。

 いつものように怪人を倒し、アジトに帰ると、ブンドリオの作るカレー(実は毎回作ってる)に胃袋を掴まれた女エージェントが「要求を飲みましょう」と言ってくる。
 代わりの要求として、機関から監視を付けたいというエージェントに対し、レッドは「それならこいつが良い」とお巡りさんを指定する。

 次回は「警察屋はくじけない」。
 「ブンブンジャーに入れてください!」「君には無理だ」という、お巡りさんとレッドのやり取りから、話に期待が膨らむ。これ絶対好きな話や。お巡りさんは、果たしてどんな形で自分のハンドルを握るのか。

個人的なメモ

・ハシリヤンが集めている「ギャーソリン」。人々を苦しめれば手に入るものだというのはわかっていたが、どうやら間違いなさそう。苦しいとか怖いとかいう負の感情パターンのようだ。ヒーローであるブンブンジャーが駆け付け、人々が安心したことによってギャーソリンの流出が止まるという演出が非常に良かった。
・ハシリヤンの苦魔獣とヤルカーはハイウェイ空間で巨大化する。ブンドリオもハイウェイ空間で巨大化する。やっぱりブンドリオもハシリヤンの関係者なんじゃないか?
・話のメインに絡んでこないのであまり纏めてはいないが、デコトラ―デとイターシャ、ヤルカーは毎回かわいい。

好きなセリフ

「ありがとう、タイヤ人間!」
「ああ、タイヤ人間! おかげで助かったよ!」

(子供たち)
(運転手)
 ブンブンジャーのデザインを率直に表す言葉として、1話からたびたび出ていた言葉なのだが、一般市民に浸透していて笑ってしまった。「やっぱり公式もタイヤ人間って認識なんだな……」というところも含めて。
 残念ながら、ブンブンジャーという言葉が正しく広まってしまったので次回以降は聞けなさそうである。

「そういう奴なんだ。こいつは……」
(ブンブルー/鳴田射士郎)
 女エージェントに「なぜそんな義務もないのにハシリヤンと戦うのか」と問われて。正確にはレッドの「悲鳴を無視できない」という言葉の後に入る。なんかもう、シャーシローが大也の理解者ヅラしてるだけで面白くなる身体になってしまった。

「お困りのようだねぇ」
(振騎玄蕃)
 2話、3話でも使われていた「調達屋」の台詞。しっかり浸透させてきたので、この後どんなアツい文脈で使う機会が来るのか、今から楽しみ。
 今回は調達屋が出てこなくてもブンブンジャーは出撃したのだろうが、彼の調達した『ヒーローを呼ぶ声』をもっとも必要としていたのは、お巡りさんだろう。そういう意味では、今までで一番いい仕事をしたと思う。

「カモン」
(ブンレッド/範道大也)
 タオルを片手に怪人と対峙して。なんてことないセリフだが色気がすごい。この役者本当に19歳か?

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