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合わんを知り 合うに向かう

年1の健康診断で新宿へ。人混み苦手な私は、用事がない限り新宿渋谷辺りは出向かない。そして今回もホームで「?」となる。多分去年もやったんだろう。忘れちゃったけど。
南口に出たいのに、出口表示の看板に南口がないのだ。なーぜーあんなデカイ南口が無いんだよぉ~(涙)。立体構図見て、3層の一番下部のホームに今居るから出てないっぽい。はぁ~。どこから上がればいいんじゃ。
仕方ないので朝ラッシュをテキパキさばいてる駅員さんにお尋ねし、無事地上に出ることが出来た。

朝の新宿駅はホント独特だなーと思う。とにかく色んな人が交差してる。サラリーマン、学生、旅行者、夜のお勤め帰りの方、老若男女入り交じりスタイルも様々で、スーツ、制服、アウトドア系、着物、カジュアル、ビジュアル系、スポーツ系、もうここに全部集約されてるんじゃないかしらと思うくらい色も形も飛び交っている。外国の方もたくさん。
これだけ多種多様な人達で、しかもものすごい数が常に行き交って流れてるから、何て言うのかなー、「全部違うナニカが集まって動き流れてるのだけど、合い混じらない統一感」みたいなのを感じる。とっても不思議な空間。平日の朝だからなのだと思う。でもそれだけメチャクチャ多い情報量が飛び交っているから、ほんとーに疲れる。疲れるの分かってるくせに、その独特さが面白くてついキョロキョロしてしまい、ダメージ食らって撃沈する。アホだな。


健診受ける度にいつも思う。同じ健診用の服になると洋服での個性とかなくなるし、その人の肉体的違い(背が高いとか痩せてる太ってるとか)しかなくて、みーんな「ただの人」だよなーと。外的印象から自分が勝手に作ってる思い込み、例えばスーツ着てるから会社員なのかなとか、そんなのが働かないんだよなーと。装ってるラベルからの情報が無ければ働かない。その人の格好見ただけで、頭が勝手に「こういう人かな」と判断してる。なんだよなー。

健診はスルスルと終わり、午後は休みにしてあるからその後下北沢へ。本当はそこから歩いて行ける新宿御苑へ行きたかったのだけど、月曜なので都の公園はどこも休園日。普段出向かない新宿まで来てるのだからと、前から行きたかった「発酵デパートメント」へ。


下北沢は初めて降りた。何故だか一度も来たことなかったなぁ。若者の街というイメージがあってお洒落なお店も多い。道すがら住宅街も見たけど、お家もお洒落なのねー。戸建ての大きなお家が多くてビックリしたし、また独特な雰囲気。
若者、確かに多くて。思い思いのスタイルで沢山いたけど。なんだろねー、みんな楽しそうじゃないの。あんなにお洒落さんだったり個性溢れるスタイルとかしてるのに、どこか閉塞感があるの。「生きて」る感が感じられない。若者だからこそのパーッというエネルギーみたいなのが、ない。まあ平日だし時間帯というのもあるのだろうけど。
普段あまり沢山の若者を見てるわけじゃないから、下北沢だからって事じゃないのかもしれないね。たまたまそこで感じただけなのかもしれないけど「どぉーしたー、若者~っ!」と思ってしまった。キミタチはパチパチ弾けまくっていい時なんだけどなー。今の風潮と、我々大人の影響もあるよね。ちょっとあの見た目とはウラハラのどんより感は哀しかったなあ。
奥のおくのほうに、"どうにもならない絶望感の一歩手前" 的なのを感じてシマッタ。


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帰りの電車は空いていて、ぐったりモードの私はうっつらうっつらしながら座ってた。次の駅で20代くらいのお母さんと4~5歳くらいの女の子が向かいの席へ座る。ママはちょっとお疲れモードかな。目を閉じて半ば寝てたところに女の子の声が飛んでくる。

「ママはねぇー、失敗してないよ。」
「ママは失敗してないでしょ?」

ん?と思い薄目を開ける。女の子がママの手を掴みながら話しかけてる。

「ママはねー、失敗してないの。」
○○自分の名前も失敗してないでしょ?」

何回も「失敗してないよ」という言葉が出てる。それまでの会話聞いてないから何の事かは分からないけど。
ママは片手で顔を覆いうつ向いてじっと聞いてる。

「みんな、失敗はしないんだよ。」

女の子は語りかけ続ける。
「ママはねー、失敗してないの。」

少しの間があり
「うん、ママもう少し頑張ってみる」
というママの言葉を聞いて、女の子の語りかけは終わった。お靴脱いで足をブラブラさせながら、普通の子供と同じにあちこちキョロキョロして。

そうだねー、みんな失敗なんかしてないんだよね。アナタはそれをちゃんとママに伝えてあげられたのネ。すごいのネ。
アナタが側にいれば、ママは大丈夫ネ。アナタの声はちゃんとママに届いてる。響いてる。そしてそれをアナタもわかってる。だからちゃんと言葉に出して伝えてあげてるのネ。あたりまえのように、何事なにごとでもないように。
ステキなことネ。

薄目開けた時以外ずっと目を閉じてたから様子はわからない。声しか聞いてない。
私が降りる駅になったので立ち上がる際ママを見たら、乗ってきた時と別人になっていた。すっと顔を上げ、"静かな"中におられるようだった。

降りる直前、ドアガラスに映る女の子と眼が合う。ウンウンとガラスに向かって私がうなずくと、女の子もうなずき、ドアが開き私は降りた。

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家に着くとヘロヘロで、そのまま寝てしまった。健康診断行って不調になってりゃ世話ないな~。やっぱり人混みは苦手だけど、あーほんとに色んな人が居るんだなあと。場によりまったく違うから、自分に合わないとこにはやっぱりススンデ行く必要はないと思うけど、まあ特別用事でもない限りあの時間あの場は行かんだろーから、その時しか見れない異次元を見れたのは面白かったなー。

ずっとお篭り生活であちこち行ってないせいもあるかもしれないけど、一度に沢山の情報浴びすぎたやね。
人は視覚・聴覚含めて色んなところから情報受け取ってるし、こちらが望まなくても勝手にインプットされちゃうから、そこらへんは自分でちゃんと意識して自分に不要なものは取り入れないとかして。

やっぱり合わない所やものは身体にもダメージ来るから、いつもジブンの心地よさを頼りに居たいな~。

もう、合わないものは合わないのだな と
そして、合わせる必要もないんだな と
ジブンに不要なものは何なのか、見せてもらえたヨキ日であったー。(疲れちゃったけど。)


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