腕時計と革靴

先日、カリモク家具のショールームで衝撃的な経験をした。カリモク60のKチェアが目当てだったのだが、見つからない。ウロウロ探していると、(立場・態度とも)偉そうなおじさんが、「カリモク」と「カリモク60」はブランドが別であること、故にお台場のショールームには置いていないことを教えてくれた。そして、そのまま出口まで案内された。つまり、追い出されたのである。店を出た後、GODIVAの新作チョコミントドリンクを飲んだが、それでも惨めだった。

そこで、自分は気がついた。お店から客への対応は、外見で判断されるんだ、と。それ以外の情報は店員さんからは見えないのだから、仕方がないことである。「もう少し見ていかれますか?」とも言われなかったのは、自分の外見が、カリモク家具を買うほど裕福に見えなかったからであろう。

二度とこんな惨めな気持ちにならないためにも、どこが悪かったのか、洗い出してみる。その日はUSEDのポロシャツ、Levisのデニム、ナイキのスニーカー、Apple watchを身につけていた。ポロ、デニムはブラピも着ているし、まぁ問題ないだろう。おそらく、「腕時計と靴」、この2点で判断されたのではないだろうか。

まず腕時計。Apple watchは確かに便利だ。時間だけでなく、決済もできるし、通知も来る。しかし、もはや流通しすぎて、「時代の最先端を取り入れている」ことも示さなくなってきた。店員さんが見ても、メガネがZoffだな、と同じくらいにしか思わなさそうである。こいつは何か買うかもな、と思わせるには、ある程度こだわりのある腕時計をした方が良さそうである。ロレックスを買える人はこんな悩みはないと思うが、オメガやタグホイヤー、ウブロなど、ちょうど良い値段帯の腕時計もありかもしれない。

次に靴。我が師匠は、「靴はジョンロブのワインレッド一択」という素晴らしい考えをお持ちなのだが、無論自分は持っていない。30万以上するから無理である。しかし、逆にいうと、わかる人にはわかるのだ。ましてや、色んな人間に対応する店員さんは、「こいつは良い靴履いてるし、こだわりがあるんだな。色々買ってくれそうだ。」と思うわけである。ナイキのスニーカーも素晴らしい靴だ。高いエア・ジョーダンもある。しかしながら、店員さんが良さをわかる靴(良い客の証となる靴)は、やはり有名ブランドの革靴である。パラブーツとか、欲しい。

以上、オメガの時計をつけて、パラブーツの靴を履いて、カリモクショールームにリベンジしてみたい。その費用を計算してみる。オメガの時計で一番安いやつは、約50万円。パラブーツの安いやつは、約5万円。計55万円である。

55万円・・・もう少し良い方法もありそうである。

現金55万円を見せびらかして歩いた方がいいかもしれない。
本当に必要なのは、諭吉を見せびらかす、その度胸かも。

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