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「おはよう、パン日和。」


Ep.2
「おはよう、パン日和。 」


朝食はお米派か、パン派か。
正直なところ、私はお米派です。

しかし、どうしてもパンが食べたくなる日があるのです。

サクサク、もっちりの生地。
ふわっと香ばしい香り。

バターやジャムをたっぷりのせて、
じゅわっと溶けていく。

口いっぱいに頬張って、いただます。


休日、いつもより朝早く起きて
自転車でパン屋さんに向かいます。

京都のパン消費量は日本一!
パン好きが集まる街です。

古くから地域で愛される素朴なパン屋もあれば、
小麦や野菜、果物など
一つ一つの素材にこだわった創作パン屋、
本場フランス仕込みのお洒落で美味しいベーカリーなど…
それぞれのお店のこだわりがつまったパンが、
街中に溢れています。

お店に一歩足を踏み入れると、いい香りが全身をつつみ、
私たちはパンの世界へと誘われるのです。

私が個人的に好きなパンは、クロワッサン。

何重にもなった層がサクサクとした食感を生み出し、
シンプルなバターの味がくせになります。

鴨川でパン活



クロワッサンはオーストリア出身。

トルコとの戦闘に勝利したことを祝って、
トルコ国旗のマークを模してつくられたといわれています。

フランス語で「三日月」を意味するクロワッサン。

今では日本でもたくさんのパン好きに愛されていますね。

一つだけ悩みの種なのは、
サクサクの生地がポロポロこぼれてしまうこと。

今年の目標は、
「クロワッサンを綺麗に食べること」にしておきます。

こぼれ落ちるパンくず


晴れた日には、パンを買ったら川沿いや公園へ。
ぜひ出来立てを味わいましょう。

お家でゆっくりと食べるのも良いですが、
そのパン屋さんがある街で
そこで暮らす人々の生活を感じながらいただくのも楽しいですよ。


私は旅が好きで、
旅先では必ずその街で愛されるパン屋に行くようにしています。
知らない街で、地元の人たちに混じって
その生活に馴染んでみるのです。


12月、寒さの厳しい季節に私は大分県別府市へと向かいました。
駅に降り立ちまず向かったのは
行列のできる大人気のお店「友永パン屋」。

大正時代創業の、地元で愛される素朴なパン屋です。
レトロな外観のお店の前には朝から大行列が。
整理券と注文表を受け取ってから並びます。


私のお目当ては「わんちゃん」パン。

カスタードたっぷりの、わんちゃんの顔のパンです。

ほかにもバターフランスやこしあんぱん、
チョコレートパンを選びました。

すぐに食べるものはあたためてもらえるので、それも記入。

ものすごい回転の速さですぐさまレジ前に。

レトロなショーケース


あたたかいパンを手にした私は、
さてどこで食べようかとマップを開き、
近くの公園を探します。

住宅街に見つけた小さな木のベンチのある公園。

綺麗に植えられたお花を眺めながら、
私は「わんちゃん」からいただきました。

薄く柔らかい、ふわふわのパン生地に包まれた
たっぷりのカスタードクリームは
優しい甘さでどこか懐かしく、
知らないはずの街が身近に感じます。

空腹の私にはとんでもなく美味しく、
どんな高級なパンを食べている時よりも
幸せな気持ちでした。

そのままバターフランスとこしあんぱんも完食して大満足。

ほくほくした気持ちで住宅街を後にしました。

冬とは思えないほどよく晴れた、
あたたかい日の「おいしい記憶」です 。


私のパン好きはきっと、
幼い頃に母とよく訪れた近所のスーパーマーケットの中にある
小さなパン屋から始まっています 。

いつも決まって、
クリームチーズとレーズンたっぷりのカンパーニュと
銀紙に包まれた甘いマフィンを買っていました。

子どもの頃から勉強ばかりしていた私にとって、
それは頑張ったご褒美。

そして、母とおやつの時間に
一緒に食べた思い出の一品なのです 。


皆さんの街でも、きっとどこかで素敵なパン屋さんが
今日も朝早くから生地を捏ねて、
美味しいパンを焼いていることでしょう。

明日はバタートーストか、卵サンドか、クリームパンか…
朝、目が覚めた時の気分で買いに行くことにしましょう。

いいお天気になることを願って、おやすみなさい。

そしてまた…

おはよう、パン日和。


~本日のおすすめパン屋~

「Bakery uki」


小さくてお洒落なパン屋さん。
こじんまりとした店内の壁一面には、本棚のように敷き詰められたパンが。甘い菓子パンから総菜系のパンまで豊富。
このエリアは近くに人気のパン屋さんが集まる。
それぞれ巡って食べ比べもおすすめ。

(神宮丸太町駅から徒歩5分)


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