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【こんな映画でした】465.[夕なぎ]

2022年11月 2日 (水曜) [夕なぎ](1972年 CESAR ET ROSALIE 夕なぎ/セザールとロザリー  フランス 111分)

 クロード・ソーテ監督作品。セザールをイヴ・モンタン(撮影当時51歳)、ロザリーをロミー・シュナイダー(撮影当時33歳)、ディヴッドをサミー・フレイ(撮影当時35歳、1961年の[5時から7時までのクレオ]で観ているようだ)。

 撮影は[ギャルソン!]同様、テンポ・切り替えが早く、小気味よく進んでいく。もっとも内容は、男女間の愛情、それ三角関係を描くものだからなかなか大変なのだが。

 中年男性の嫉妬は、若い対抗馬が現れたことによる焦りからくるものであろう。自分に自信を持っていればいいようなものだが、なかなかそれを貫徹できない。若者の恋情は、純情であり、それは女性にとっても魅力的なものだ。そして女性の男性に対する愛情のスタンスというのは、また難しいものだ。安定したものを一方に求めつつも、もう一方では違ったものを求める。それは人間存在というものに内在するものであり、致し方ないことだ。どちらがより好ましいか、ということにはならない。そのようになるしかないのが実際だろう。

 やはりと言っては何だが、フランス映画のラストシーンはシャレている。その後がどうなるか? と、詮索するのは野暮というものか。

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