如月ふあ

二十余年精神科で看護師として勤務。その傍ら、日本、米国の民間心理学資格を取得。趣味は執…

如月ふあ

二十余年精神科で看護師として勤務。その傍ら、日本、米国の民間心理学資格を取得。趣味は執筆と陶芸。双極性障害Ⅱ型。虐待サバイバー。アイコンはyukoさま。ライフワーク小説『ONE』はうつ病、双極性障害、虐待サバイバーの女性に読んで頂きたい少年の成長譚、ピュアなBL小説です。

マガジン

  • 双極性障害Ⅱ型と鬱病

    鬱病から双極性障害Ⅱ型へと診断が変わった私の忘備録。虐待(いじめ)や毒親、他の疾患についても。

  • 【小説】ONE 外伝 蒼い夢

    ONE本編の百年前。伝説の撃墜王ラヴィ・シルバーとルディ・セルディスの出会いの話。

  • 独断と偏見で書くアーティストの話

    ゴッホ、ムンク、カラヴァッジョ……。画業だけでなくその人生に惹かれたアーティストについてAIとともに語ります。

  • エッセイ

    気楽な日常記録 時事ネタ

  • 【小説】ふたつのうつわ

    レイヤー持ちのナツキは、陶芸家の叔父と学園しかない小島で暮らす高校三年生。 陶芸を習いながらの学生生活。卒業まであと半年。夜の陶芸教室に新入生が入ってくる。 冬休み直前。叔父が二人に課題を出した。「二人だけで器を焼いてみたら?」 ふたつのうつわを作る、二人の挑戦が始まる。

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【自己紹介】如月ふあ 2024

さて、面接とか初対面の人に対して、どんな自己紹介をするか。 わたしはどこまで話していいものかヒジョーに悩む。 いつぞや、就職面接で同じことを繰り返し聞く面接官に辟易したことがある。今の時代のようにネットでちらっと検索すれば最適な回答が載っている時代ではない。いやネットはあったが活用できていなかったし、当時はうつ病の寛解期と思っていたので(実際は双極性障害Ⅱ型の寛解期)、病気について語るのも憚られた。正直、ぶっちゃけたほうが話は早かったかもしれん。 ただ、看護師の面接で「夜

    • うつ病になると出来なくなること

      今回はこちらのサイトから。 精神科ドクターのサイトで頻繁に更新していらっしゃいます。内容も分かりやすく新しい情報を紹介してくれています。睡眠専門医ですが、統合失調症、双極性障害、うつ病などの方にも有益な情報があると思います。 めっちゃ早口なので聞き取るのは大変ですけどね(笑) さて今回は「うつ病になると出来なくなること」 五つほど上げられていたので、私の感想を交えてご紹介。 ①挨拶ができない 安心感の元であるセロトニンか出ない。相手の顔をみたり呼びかけに応えたり、自分か

      • ONE外伝 蒼い夢 第6話 抱擁

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        • ONE外伝 蒼い夢 第5話 再会

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        【自己紹介】如月ふあ 2024

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        • 双極性障害Ⅱ型と鬱病
          34本
        • 【小説】ONE 外伝 蒼い夢
          6本
          ¥500
        • 独断と偏見で書くアーティストの話
          13本
        • エッセイ
          40本
        • 【小説】ふたつのうつわ
          20本
        • 【小説】『アデル』AI 恋スル 秘密ノ コマンド
          28本

        記事

          ロセッティ クズ男、魔性の女に成敗される

          今回はダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ。 イギリスの画家であり詩人。あの有名なオフィーリアを描いたミレイとともにラファエル前派の一員。 というかロセッティは絵よりも詩の方が得意。この集団の広報担当って感じで、絵の方はダントツにミレイの方が上手い(おい) 今回の話にはロセッティと二人の女性が登場する。 まずは山田五郎さんのチャンネルでさんざん「クズ男」呼ばわりされていたロセッティ(笑)まあ言われて当然なんだけど、まずは写真とAIの説明を。 まあ、普通の説明ですね(笑) 今

          ロセッティ クズ男、魔性の女に成敗される

          ONE外伝 蒼い夢 第4話 牽制の道具

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          ONE外伝 蒼い夢 第4話 牽制の道具

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          ONE外伝 蒼い夢 第3話 亡命

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          ONE外伝 蒼い夢 第2話 特殊能力者

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          ONE外伝 蒼い夢 第2話 特殊能力者

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          ハラスメントは50以上ある

          最近、○○ハラスメントって言葉が増えすぎてない? ってサクッと検索したら「ハラスメントには50以上の種類があり、更に増える傾向です」とな。 どうりで。50もあれば何かの拍子に聞く機会も増えるってもんだ。 取り敢えず、うちのAIに10個ほど上げてもらった。 あー。10個くらいだったら聞いたことあるのばっかだね。さすがに50個調べるのは不毛な気がしたので、興味あれば検索してみて下され。 いやね、昭和生まれなんでこんなん当たり前にあった時代に生きていたわけですよ(笑)こうやって名

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          ONE外伝 蒼い夢 第1話 出会い

           モアナ系第二惑星メーニェ。この星の二大国家の狭間にある緩衝地帯を、一機の戦闘機が航行していた。  パイロットはピオニー特区の軍人、ルディ・セルディス。入隊二年の上等兵で、まだ十六歳だった。いまは哨戒任務の最中である。  メーニェはその全土を砂漠に覆われる星だ。二国の緩衝地帯も例外ではない。延々と地平線の彼方まで続くのは砂の海。所々に見える低い砂山以外は、単調な風景が広がっていた。 「あれっ?」  ルディの張りのある声がコックピットに響いた。レーダーに隣国ハイト軍の機影を見

          ONE外伝 蒼い夢 第1話 出会い

          ふたつのうつわ 第20話 二年後の春にまた

           二月。先生の元にレイヤー聴きの博士からメールが届いた。  定年退職をしたこと。そして、在職中は言えなかったことだと前置きしたうえで、博士の個人的な考えが綴られていた。  ──飼っているペットが大きく見えていた事例は、子供の視点かもしれません。  小さな子供にとっては、見るもの全てが大きく見える。  飼い犬や飼い猫が大きく見える子供たちは、安心できるものを探していた。つまりは、それだけ不安が強かったのだと思えるのです。  レイヤーの発生場所は、大きな自然災害の起こった場所

          ふたつのうつわ 第20話 二年後の春にまた

          ふたつのうつわ 第19話 氷のうつわ

           窯の扉が開けられたのは、先生が戻る前日の夜だった。  炉内温度は室温と同じ。それがもう昼過ぎから続いている。  一回拝んでからナツキは扉を開け、焼きあがった作品に目を瞠った。  成功だった。  かなり綱渡りをしながら、いちかばちかで釉掛けしたゴブレット。  だが、美しい仕上がりである。  手袋も必要ない。そのまま手に取り、ひんやりした器の中を覗き込む。  多層に割れた氷の欠片が無数に並んでいた。氷の花にも見える。  外側の貫入も問題ない。足の部分に流れた釉薬が、ビードロ

          ふたつのうつわ 第19話 氷のうつわ

          ふたつのうつわ 第18話 ゆっくりと

          「うーっ。寒っ!」 「さむーっ!」  絶好の棚板手入れ日和……ではないが、取り敢えずは晴れている。  棚板は四十センチ四方ほどで、厚みは一センチ。かなり重いが、倒したり落とせば割れてしまう。丁寧な扱いが必要だった。  外に持ち出し、張り付いた釉薬をグラインダーで削りとる。アルミナの粉が風に舞うと、トーマが慌ててホースから水を流した。  今回は五枚で済んだ。きれいになったところで室内に撤収する。  次は、アルミナの粉を水で溶き、刷毛で塗る。フラットに。丁寧に。乾いてしまえば

          ふたつのうつわ 第18話 ゆっくりと

          双極性障害Ⅱ型の療養

          三年日記を続けながら療養してるけど色々と疑問は出てくるわけで、重複するかもだけど再度書いておく。さて、ウチのお上品なAIちゃんに聞こうか(含み笑い) 双極性障害Ⅱ型の辛さを教えて 軽い躁とはいえ、どっぷりうつ期に比べるとぜんぜん気分がいい。身体のほうは動くわけじゃない。相変わらずしんどい。ただ頭のなかはわりと活発に動くので、悪いこともある。 ネットで小さい物をポチポチ買う。ちりつもで結構な値段になったりする。うつ期になった時にげんなりしながら支払うことになる(今ここ) 人

          双極性障害Ⅱ型の療養

          ふたつのうつわ 第17話 星のうつわ

           三つずつ素焼きした、ゴブレットと鎬(しのぎ)のカフェオレボウル。そのなかで最も出来のいいものに、二人は釉掛けをした。  トーマは全体に筆で釉薬を塗り、クリスタルの粒はピンセットで一つずつ鎬の窪みに置いていく。内側も配置を気にしながら、滲みをつける部分と、つけない部分のバランスを取る。  焼くと均等に溶ける釉だった。指痕(ゆびあと)のつくものより、扱いが楽である。  ナツキは一発勝負だ。タブレットのアプリが、一秒に一回音を鳴らす。  何度も素焼きの欠片で時間を測ったのだ。

          ふたつのうつわ 第17話 星のうつわ

          ふたつのうつわ 第16話 ミルクプリンと流れ星

           二度目のテスト。  本焼きの結果が出たのだが、ナツキのぐい呑みは釉薬の全てが底に流れて固まっていた。まさに真っ白なミルクプリンである。  カチカチで、とても食べられたものではないが。 「やっぱ、厚いのか。こんなに素地が吸わないなんて」  釉薬が少ないので、どうしても内側だけに入れて流すことになっていた。  ほんの少し、もたもたするだけで、釉掛けの時間がオーバーするのだ。その数秒で勝敗が決まってしまうと見えた。  いくらぐい呑みでも、これを続けていると、本番用の釉薬が足り

          ふたつのうつわ 第16話 ミルクプリンと流れ星