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海外生活の記憶 欧州2000’s 19 イスタンブール

トルコの首都イスタンブールの西側は欧州、東側はアジアということで正にボスポラス海峡を挟んで欧州とアジアをまたぐ大国です。昔はイスタンブールはコンスタンティノープルと呼ばれ東ローマ帝国の首都でした。その為、古い寺院はキリスト教会をイスラム教会に改造しているので壁を剥がすとキリストの壁画が出てきたりします。当時トルコはEUへの加盟を求めてあと少しというところまで来ていました。しかしヨーロッパ諸国にとってトルコはアジアであり、イスラム教の国であり、第一次世界大戦で戦った相手でもあります。そう簡単には行きませんでした。

トルコ寺院

壁

教会内部

東ローマ帝国の首都だったということはコンスタンティノープル今のイスタンブールが決して東ローマ帝国の東端ではないし、アジアとの境界でもなかったということです。シリアあたりにもローマ帝国の時代のコロッセウムの遺跡があります。そして15世紀にオスマントルコによりコンスタンティノープルが陥落するまで首都であり続けたのですから、歴史的にはヨーロッパの時代も結構長かったと言えるのです。勿論今のアジア側は11世紀にはイスラム勢に侵攻されセルジュークトルコになっていたのでイスラム化はもっと早かったことになりますが、少なくともイスタンブールはヨーロッパであった方が長いのです。第一次世界大戦でオスマン・トルコは消滅し、イスタンブールの西側はギリシャ、東側はアルメニアに属すことになり、南東部はクルド人の属地となったのです。その後アタテュルクによる祖国回復運動の結果今のトルコ共和国が出来たわけで複雑ですよね。トルコでは今でもアタテュルクが建国の父として崇められ至るところに写真が飾ってあります。

イスタンブールで一番記憶に残っているのは食べものです。街には多くの香辛料やチーズが売られています。

トルコ香辛料

トルコチーズ

食事も西洋とアジアが融合していると感じられる景色です。

トルコ料理 (2)

お昼でもこんなに料理が出てきます。驚いたのは夜のレストランです。美味しくて素晴らしい料理ばかりです。

トルコ料理

トルコ料理 (1)

お酒もラクという名の不思議なお酒がありました。まるでカルピスに見えますが、これは出来上がったもので、お酒自体は無色透明なのです。そこに何を入れるのか?答えはただの水です。そう水を入れると白く濁るのです。アルコール度も結構高く確か40度以上だったと思います。では次の質問です。原料は何でしょうか?

答えはなんとなんとブドウです。本当に???

トルコ白酒

パンは目一杯膨らませたものが出てきて、それを叩き割って食べます。

パン

コーヒーは粉を混ぜてドロドロにしたようなコーヒーで上澄みだけをすすって飲みます。間違って最後まで飲み干すと大変なことになります。デザートもなかなかです。

デザート

トルコの王宮も素晴らしく博物館になっていました。

宮殿

宮殿 (1)

宮殿 (2)

色々な展示物があり、オスマントルコの栄華を感じさせてくれます。

刀

内部はまるでハーレムのようで千夜一夜物語を思い出させます。

トルコ王宮

トルコ王宮 (1)

水の宮殿という不思議な空間もありました。

トルコ水の宮殿

イスタンブールの街自体は近代化も進んで普通の都市に見えます。

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ただ街を歩くと昔からの風景に溶け込んだ老人たちの姿がありました。

老人

商店街もこんな感じです。

商店街

通貨はトルコリラですが下の写真はいくらのお札でしょうか?

お札

答えは2千万リラです。日本円にするとだいたい2千円、つまり1万リラで1円ということです。バンコック時代に見たベトナムドンやミャンマーチャットの札束の山をを思い出しましたが、ここでは高額紙幣を発行することでお札の山を持ち歩くことを防いでいるのですね。

一回目の出張ではボスポラス海峡が見える近代的なホテルでした。この海峡に橋がかけられたことでアジアから欧州へそのまま車で行けるようになりました。

ホテル

海の景色

2回目は監獄を改造したというホテルに泊まりました。リノベーションが素晴らしく、とても監獄だったとは思えません。

ホテルから

トルコ朝食

朝食も庭で食べます。夜は屋上のカフェで気持ちのいい風に当たりながら見たライトアップされた寺院が幻想的でした。

寺院ライトアップ




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