坂口 栞

2023年8月から2024年5月まで、フィンランドに留学していました。 帰国後→ ht…

坂口 栞

2023年8月から2024年5月まで、フィンランドに留学していました。 帰国後→ https://note.com/banana_kitchen

最近の記事

「番外編・フィンランドから帰国して」2024年5月16日の日記

74‐1 ・今回は番外編として、帰国してからの1週間のうち、特に印象的だったフィンランドと日本の違いを箇条書きにして記す。 74‐2 ・帰りの便はソウル経由だったのだが、空港に到着し景色を撮影しようとしたところ、シャッター音が鳴った。 ヨーロッパは美術館のほとんどがフラッシュをたかなければ内部も含め撮影可能で、シャッターの音も鳴らない。久々にシャッター音を聞いた。 ・わたしが帰国した日は22℃ほどの夏日で、ソウルに到着した途端「熱」を感じた。荷物のせいかは定かではない

    • 「帰国までの日々/今後の投稿について」2024年5月11日の日記

      73-1 ・昨年8月に渡航してから約9か月が経過し、ついにフィンランドを離れる時が来てしまった。 ・今の心境は、これからへの期待が5割、長いフライトに対する不安が3割、そしてこの素敵な場所を数年は訪れることがないという寂しさが2割。 ・5月は帰国が近づいていたこともあって、毎日かなり充実していた。 今日の日記では先週やったことを振り返り、今後の展望についても話そうと思う。 73‐2 ・市のプログラムを介して知り合った学生ローラ(仮名)とその友人5人、そしてわたしとめ

      • 「物足りないくらいが丁度いい」2024年5月1日の日記

        72-1 ・ポーランドから帰国してから1週間、4月最後の猛吹雪にあったり、癒しを求めて湖に行ったり、大切な人たちにお別れを告げたりと、毎日着実に時間を積み重ねて生きている。 留学期間も残りわずか10日間。 先月までのことを、フィンランドでのことを中心に振り返る。 72‐2 ・フィンランド語の最終試験を受けた。15分間の口頭試験つきで。 単元は食品に関する単語、前置詞を使った文章、過去形について。 難易度自体は授業にほぼ毎回出席し、宿題を解いていたら簡単に解けるレベルだっ

        • 「日本人という『部外者』がアウシュヴィッツで得た気づき」2024年4月26日の日記

          71-1 ・アウシュヴィッツ収容所を見学した日の感想を、当時書き残していたメモに基づいてまとめる。 ・見学できる場所は収容所と、そこからバスで10分ほどかかる郊外のビルケナウの2つに分かれており、詳細な解説よりも「刮目せよ」といった屋外展示が多かったため、ガイドが先導するツアーへの参加客がほとんどだった。日本人ガイドの中谷さんに解説をお願いすることをおすすめする。 71-2 ・入場後、第一収容所に至るまでの道にそびえ立つ長い長い壁からは、犠牲者の名前の読み上げが延々と

        「番外編・フィンランドから帰国して」2024年5月16日の日記

          「ポーランド旅行と眩しかった存在」2024年4月24日の日記

          70-1 ・留学期間中最後の長期旅行として、ポーランドに1週間ほど滞在していたため、その時のことを記録に残そうと思う。 ・そもそも、なぜポーランドを最後の旅行地に選んだのかというと、ポーランドの首都ワルシャワに留学している大学の友人を訪問するためである。 ルームメイトのいるフランスや食事がおいしそうなスペイン、チェコやハンガリーと候補地はあったものの、景色が美しい/渡航時間が少ない/あまり混雑していないといった希望の条件を満たす国がポーランドだった。しかも、今なら実際にそ

          「ポーランド旅行と眩しかった存在」2024年4月24日の日記

          「ストックホルム再訪記」2024年4月16日の日記

          69-1 ・4月4日から6日まで、トゥルクからフェリーで往復しストックホルム(スウェーデン)に再訪したので、その時のことを振り返る。 ・トゥルクとストックホルム間には1日2便のフェリーが運航している。 どちらの便も運航時間は10時間ほどで、1人7000円ほどで個室のベッドに寝そべって隣国を観光できる。 ・残念ながら到着直後は雨が降っていたが、午後3時以降回復。 それでも、初めてストックホルムを訪れた1月と比較すると純粋に寒さが上回り、日照時間の差もあって行動出来る範囲が

          「ストックホルム再訪記」2024年4月16日の日記

          「わたしだけの秘密基地」2024年4月15日の日記

          68-1 ・前回の投稿から2週間。 この間、大学の勉学で忙しいというわけではないのだが、なぜか忙しい日々が続いたので、今一度自分自身のためにも整理しておこうと思う。 ・まず、4月2日にルームメイトのメアリーがフランスに帰国した。 授業が1つを残し全て終了し、かつ今回の留学が彼女にとっては初海外。 冬休みにフランスに1か月ほど帰省していて、あちらにボーイフレンドもいる。 わたしたち日本の留学生にとって、フィンランドは簡単に帰って来れる場所ではないけれど、ヨーロッパの留学生は

          「わたしだけの秘密基地」2024年4月15日の日記

          「積み重ねた時間」2024年3月31日の日記

          67-1 ・冬に戻って来たかのような積雪から一転、今週は一気に小春日和となり、最高気温が11℃となる日もあった。 相変わらず曇りの日はそこそこ多いけれど、人のエネルギーは日光によってこれほど左右されるのかと思うほど健康的な一週間だった。 67-2 ・まず、最近達成したこと。 1月中旬から始まったフィンランドの文学に関する授業をきっかけに始まった文学少女計画。ついに今週、2冊目の洋書を読み終えた。 ・あらすじとしては、片親の少年と老婦人が市の図書館をきっかけに親睦を深め

          「積み重ねた時間」2024年3月31日の日記

          「春立つフィンランド」2024年3月20日の日記

          66-1 ・約1週間に及ぶラップランドの旅から帰って来ると、トゥルクはすっかり春めいていた。 暗闇に包まれていた12月とは異なり、朝は太陽の光で目が覚めるし、18時を過ぎても真っ暗にならない。雪は溶けきって道がくっきり見える。積雪のためしばらく見ていなかった電動バイクも戻ってきた。 ・それから4日後。 ・部屋の窓から見下ろして笑ってしまうくらいの大雪が降った。 日照時間は徐々に延びているものの、振り出しに戻った感覚。 三寒四温とは言うが、フィンランドの冬はサウナのように

          「春立つフィンランド」2024年3月20日の日記

          「ラップランド旅行記・後編」2024年3月15日の日記

          65-1 ・滞在3日目。 日中は宿泊施設であるコテージの周りを探索。 ・先述した通り、わたしが滞在した週のラップランドは、この季節にしては異常なほど暖かかった。寒さは感じるけれど、ヒートテックにセーター、厚手のコートを重ね着して歩いていれば帰り道では汗をかいてしまうくらい。 ・どこまでも続きそうな空の青色と、太陽に反射してキラキラ光る雪の白が眩しい。1台のバスにぎゅうぎゅう詰めになっていたはずの留学生には、一旦外に出てしまえば誰ともすれ違わなかった。 ・北海道とフィン

          「ラップランド旅行記・後編」2024年3月15日の日記

          「ラップランド旅行記・前編」2024年3月12日の日記

          64-1 ・3月4日から10日までの1週間、ルームメイトと2人でラップランドに行ってきた。 わたしが現在暮らしているトゥルクや首都ヘルシンキは、フィンランドのなかでもかなり南の方(日本でいう九州)に位置している。 対してラップランドとは、フィンランドに暮らす先住民族・サーミが暮らす地域のことをさす。日本でいう北海道、「フィンランドでオーロラツアー」などと銘打ったプログラムがある場合、大抵の目的地はラップランドである。つまり、とっても寒いフィンランドのなかでもとっても寒い場所

          「ラップランド旅行記・前編」2024年3月12日の日記

          「折り合いの月」2024年2月27日の日記

          63-1 ・先週は、0℃を下回る日がいよいよ減ってきたけれど、曇り→霧→雨→雪の繰り返しで春の兆しは中々見えない毎日だった。 ・霧になるとゲームの世界に迷い込んだかのように視界が悪くなり、向こうからやって来るバスを停めるのにも一苦労。 市街地を歩いている時「雹(ひょう)」にも遭遇。 ・フィンランドには雪を表す表現が100種類以上あるというが、それも納得のバリエーションだ。 そんな悪天候にも負けず、先週はかなり人との交流を頑張った1週間だったので、自分自身のためにも時系列

          「折り合いの月」2024年2月27日の日記

          「自分の言葉で話しなさい」2024年2月19日の日記

          62-1 ・「今すぐNoteに書いて自分の心の中を整理整頓したい!」と思うようなことがたくさん起こった。凄く健康な時間の使い方だ。 62-2 ・スーパーに行ったら、これまでのベストを更新するくらい可愛い発音のフィンランド語と出会った。 これを読んでいる方、綿棒はフィンランド語でPumpulipuikko(プンプリプイッコ)というそうです。子どもが怒った時みたいだ。 ・他にも、今までわたしが見つけた可愛い単語をいくつか紹介する。 Lumi(ルミ/雪) Kana(カナ/鶏

          「自分の言葉で話しなさい」2024年2月19日の日記

          「晩冬、フィンランドにて」2024年2月17日の日記

          61-1 ・ここ最近人と会う用事が多く、書きたいことは増えていくのに書ききる時間と元気がなく、いつの間にか前回から1週間ほどが経ってしまった。 ・今日の気温は0℃の強風。 先週はついにトゥルクの中心部にも太陽の光が眩しいほど降り注ぎ、雪が溶け切ってかなり歩きやすくなった。 ・シンボルマークでもあるアウラ川の表面には分厚い氷が張り、住民が何人も川を横断している様子を見かけた。 川が歩けるまで凍ることは5年に1度くらいのかなりレアイベントらしい。 わたしが乗っても割れないだ

          「晩冬、フィンランドにて」2024年2月17日の日記

          「歩いて結んだ人の縁」2024年2月7日の日記

          60-1 ・帰国まで残り約3か月、渡航してから半年が経った。 気温は3°から-15°(見たことがない数字すぎて笑えてくるが)を行ったり来たりしているものの、日照時間が目に見えて長くなった。起床時には空は明るいし、日の入りである午後5時も真っ暗というわけではない。 太陽が出ているかどうかで人の気分ってこんなに変わるんだ、と驚いた。 60-2 ・2月5日はフィンランドの記念日の1つ「Runeberg's Day」だったらしく、中心街に青と白の国旗がはためく姿を見かけた。 記

          「歩いて結んだ人の縁」2024年2月7日の日記

          「2月の始まり、2回目のカラオケ、何度目かの朝帰り」2024年2月3日の日記

          59-1 ・今週の月曜日から先程まで、ルームメイトの元・クラスメイトがわたしたちの部屋に滞在していた。 ・彼女はドイツからの留学生で、半期の留学を終え帰国したばかりなのだが、仲良くなった友人たちを訪ねて観光目的で戻ってきたそう。 ・留学終了から2ヵ月も経っていないはずなのにふらっと立ち寄れる距離感が羨ましい。ロシアーウクライナ間の戦争を受け、フィンランド行きの航空便は現在通常のルートを迂回しなければならず、直行便でも10時間以上かかるからだ。 59-2 ・今週に入っ

          「2月の始まり、2回目のカラオケ、何度目かの朝帰り」2024年2月3日の日記