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ジオマンシーには霊感をつかいますか?


久しぶりにnoteを書こうと思ったのは、
「ジオマンシー占いには霊感を使いますか?」という質問をいただいたからです。

霊感がなくてもジオマンシーで占える?


「自分には霊感ないんですけど、ジオマンシーできますか?」という質問なら、「大丈夫! 霊感なんて必要ナシ!」ってお答えします。

霊を見たり感じたりすることを霊感というなら、占いにはそんな力は必要ありません。
占うときには何かしら、直観的なものを使っているはずですが、それはことさら特別な力ではなく本来、誰でももれなく持っているものと思うのです。

こっくりさんとジオマンシー


ところが。ご質問の趣旨はちょっと違っていました。
相談者さんは、子どもの頃、鉛筆に霊を降ろして占う遊びが流行っていて(こっくりさんとかエンジェルさんのようなものでしょう…)、怖い思いをしたことがあるというのです。

ジオマンシーは、ペンで紙に点々を打って占います。
無心で、何も考えずに。そして打った点の数が答になるわけなのですが。
このとき、点々を打っているのは”誰”でしょう?
書籍「ジオマンシー占い」にも書きましたが、霊が手を動かしている……わけではありません。
手を動かしているのは「自分自身の無意識」。
ジオマンシーが当たるのは、自分でも気づいていない無意識、深層心理にダイレクトにアクセスできる占術だからというのがわたしの持論です。

ですが、相談者さんは、ペンで占うという方法に、鉛筆に霊を降ろして怖い思いをしたことを思い出したのですね。
つまり、「怖さ」……警戒心からの質問でした。
だからこそこの質問には、無責任に「大丈夫」とは言えない……と思ったのです。

なぜなら、「恐怖心」と「占い」は、最悪の組み合わせになる可能性があるからです。

霊感商法は、恐怖で意思を無効化する


ジオマンシーに霊感を使うか、使わないかは、ともかくとして。
霊感で占うこと自体は違法ではありませんが、不安をあおって恐怖心を与えて不当な金額を得ようとしたら、それは「霊感商法」であり、もちろん違法です。

霊感商法は
「病気になったのは家族の因縁のせい」
「悪霊がついている」
「恐ろしいことになる」
と不安をあおって、相談者に恐怖心を与えます。

恐怖心は、人から正常な判断力をうばってしまいます。

実は、わたし自身も、経験があります。
こっくりさん、やっぱり流行っていました。中学校のとき。
十円玉に指先を乗せて、誰かの好きな人や、なんやらを占っていたのですが。
あるとき「お帰りください」といくら言っても、こっくりさんが帰ってくれなくなりました。
半泣きになりながら、「どうすれば帰ってくれますか」と何度もたずねたところ。
「○○神社におさいせんをしろ」と。
もちろん、その神社におさいせんを払いに行きましたとも。

今思えば、こっくりさんという、禁じられた遊びをしているという罪悪感が作りだした自己暗示だったのでしょう。
数百円のおさいせんで済んだから、まだよかったのですが……。
「占い」には、見えないものへの「恐怖」と安易に結びついてしまう、あやうさ=危険性が根本にあります。

おそれる気持ちと、占い


占うという行為には、本来、「おそれる」気持ちが含まれているのだと思います。
超自然的ななにものかを、おそれ敬う気持ち。
それは、素朴な信仰心にも通じるものでしょう。
本来、占いは、神に吉凶をたずねる神事でした。
現代の占いでは、そういった「おそれる」部分は薄まってきていますが、なくなりはしないはず。
だからこそ、占いは、「取扱注意」なのです。

占いには楽しいエンターティメントという側面もあります。
と同時に、目に見えないなにものか、自分の意思でコントロールできないものに対する、おそれと怖れの気持ちは、自分を護るためにも必要なものだと思います。

冒頭の質問にお答えしましょう。

ジオマンシー占いには、霊感を使うか?


アラビアで生まれたジオマンシーは、とても古い……8世紀にさかのぼる、呪術的な部分を多く残す古い占いです。
同じルーツを持つアフリカの占いは、詠唱しながら占います。ジオマンシーも、本来は棒で、土を打ちながら身体を揺らし、トランス状態になって占っていたのかもしれません。
ペンで点々を打つ現代のジオマンシーでも、占いながら何かのビジョンを見ることもあります。

ジオマンシーで、点々を打っているのは何ものなのでしょうか。
先に、それは「自身の無意識」と書きましたが、ジオマンシー占いをずっと使ってきて、もしかしたらそれだけではないのかも……という気がしています。

あまねく大地をおおう、なにものか。
気のようなもの。
エネルギーの流れ。磁気。
それを「精霊」と呼ぶ人も、「女神」と呼ぶ人もいるでしょう。
おそらくその、見えないなにものかに反応するのが、「霊感」なのです。
ジオマンシーをするとき、自然と真面目な、おそれ多い気持ちになるのは、おおいなる何かと向き合っているからなのかもしれません。

ジオマンシー占いをする前に
「母なる大地よ、我を正しき答へとみちびきたまえ」
と祈りを捧げると、怖さがやわらぐはずです。
実は学研版の「秘密のジオマンシー占い」では、さらにかなりくわしく、ジオマンシー占いをする際の五芒星の儀式について書いていたのですが、結局わたし自身使わなかったので、その後出た説話社版の「ジオマンシー占い」ではさくっとけずってしまいました。(要望があれば、追記します)

祈りをささげても、それでも怖いという気持ちがあるならば、ジオマンシー占いはおすすめしません。怖くない占いとして、「ルノルマンカード」や「コーヒーカード」をおすすめします。

ジオマンシーは呪術的要素を色濃く残す古い占いなので、その分、霊感が刺激される部分が多いのかもしれません。
そこが魅力なのですが……。
だからこそ、当たるのですが……。

そう、当たる占いだからこそ、「取扱注意」なのです。

霊を見なくても、感じなくてもジオマンシーを使うことはできます。でももしかして自分自身も意識していないうちに、霊的な感覚を活性化させている可能性はあります。ジオマンシーは、そういう占いです。
だから、わたしはジオマンシーが好きなのです。


☆ジオマンシー占いについてもっと知りたい方は「ジオマンシー占い」にまとめていますので、ご覧ください。


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