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”膝から崩れ落ちる”という経験ー地中美術館・安藤忠雄ー

過去に巡り合った衝撃を受けた建築シリーズ
今回は、香川県直島にある地中美術館について書きます📝
直島に旅行してからもうすぐ2年が経ちますが、
受けた衝撃は今も色濃く刻まれています🔥


初!安藤忠雄建築(ながい前置きです)

日本だけでなく世界的にも超有名な安藤忠雄さんですが、
意外としっかり安藤建築を味わうのはこのときが初めて。

ある物件の老朽度調査に行ったとき、上司が
「安藤さんのコンクリートってものすごく美しいけど、
あれはきっと施工者ともたくさん打ち合わせをしていて
その上にできている産物だと思う。」
と教えてくれました。

なるほど、
コンクリートと一括りにしてはいけません
あのつるんとしっとりとした質感を
コンクリートを使えば出せると思ったら大間違い!

社会に出てからというもの、
建築は
線を描く人・つくる人・使う人
の関係がとても大事だと感じるようになった。

学生時代はつくる人(施工者)に関する知識が著しく不足していたゆえに
盲目的に建築雑誌によく登場する建築家だけがすごいのだと思い込んでいました
恥ずかしい

見た目のインパクトとかよりも
設計者と施工者の、使う人に対する思いやりが感じられる建物に出会うと心がじんわり温かくなるし、
建物の中でいきいき過ごしている人を見ると嬉しくなる。
自分のお目目で見て感じとることが大事だよねと思うのです

だいぶ話がずれましたがここから本題

初!膝から崩れ落ちる

正しくは「崩れ落ちる寸前」だったのですが、
本当にこんな経験は初めてでした。

それは美術館内の巡回中、
モネ室の前に立ったときのこと
入口奥に見えたモネ作品の美しさに全身が包まれ、
言葉を失いました

作品のポテンシャルを最大限に引き出し、
最高の一瞬を建築が演出していた。
そのままだけどDesign for a moment という感じ

アートっていいな 建築っていいな
と深く思えて、
もしもこの先、この感動を忘れたり
建築に対する思いが小さくなってしまったら
きっとまたここへ来よう、と心に誓いました

初!建物酔いを引き起こす

モネ作品を見た後は、
ジェームズタレルのオープンフィールドへ

こちらはまた別の驚きがありました
体験型アートなのですが、
1回では満足せずに2回も並んじゃった!

ぜひたくさんの人にこの驚きを経験してほしいのですが、
その際は前情報一切なしで行ってほしいです、一切だよ
私もオープンフィールドにまつわる記憶だけを抹消して
もう1回経験したいくらい、、

とまあそんなことをしていたらアートに脳が混乱し、
おまけに斜めの壁、
暗くなったり明るくなったり、
外に出たり中に入ったり、
などの建築的要素も大きく影響し、酔った

リアルに気持ち悪くなってしまいましたが、
不思議とそんなところにちょうどよくカフェがある。
(もしかしてここまで想定されている?まさかね)
冷たくて瑞々しい甘さのドリンクを
瀬戸内海を眺めながらいただいていたら
スーッと酔いはどこかへ消えました。


こんな感じで抽象的な表現ばかりですが、
地中美術館での時間は、
とにかく私にとっての濃い空間体験となりましたとさ


明と暗 自然とコンクリート

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