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ものづくりと信仰心

私はものづくりに携わっています。新しいものを作り出して、世の中をもっとよくしたい、そう思って仕事をしています。
ギリシャを巡る中で、ものづくりの精神の重要なポイントを改めて気づかされました。

訪れたギリシャの各地で、数千年前に人の手によって作られた素晴らしいものをたくさん見ることができました。
どうやって運んできたのかわからない巨石遺跡、気が遠くなるような長い年月をかけて作った遺跡や遺物、高度な技術が駆使された芸術性あふれる彫刻や工芸品、黄金の御物などです。

数千年も前になぜこのような素晴らしいものが作れたのだろうか?
ギリシャ旅行中にずっとこのことを感がていたのですが、ふと、ものづくりには3つあることを思いつきました。

第一は、自分のために作るもの
第二は、他人のために作るもの
第三は、神のために作るもの

現代では再現不可能と言われるほどの素晴らしいものの多くが、神さまのために作ったものなのです。

神のためのものを作るということは、信仰心がなければできないことです。
信仰心のある者にとって神さまに認められることは、最上の喜びです。
努力して良い結果を残しで神さまに認めていただこう、この一心で取り組んだのではないでしょうか。

信仰心は、神さまという目に見えない存在を信じ、常に見守っていただいている感謝の心です。信じて努力していればいざという時助けてくださるという安心感です。
また人間は本来怠惰であったり、傲慢であったりという性質ですから、誰からも見られていないと思うと、ついそういった安易な道に進んでしまいます。常に神さまの存在を感じることで、安易な道ではなく自分を磨く良い道に進めるようにするのも、信仰心の力だと思います。

数千年後まで残り、現代の私たちが感動する素晴らしいものづくりの数々は、信仰心を持ってどんな苦労もいとわず、妥協せず、やり遂げた結果だと考えることができるのではないでしょうか。

現代のものづくりにおいても、この考え方は当てはまります。

「お客様は神さまです。」

神さまのために作るのと同様、お客様の存在を身近に感じ、お客様に感謝し、誠心誠意お客様の幸せのため、世の中の幸せのために安易な道に逃げずに取り組む。
きっと素晴らしいものができると思います。

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