井島きらり

今から13年前に重症筋無力症を発症。発症当時は、自分に何が起きているのか解らずちょっぴ…

井島きらり

今から13年前に重症筋無力症を発症。発症当時は、自分に何が起きているのか解らずちょっぴり慌てました。ここでは、当時書いていたブログを加筆修正して、発症、入院、退院を経てどうやって今のほぼ寛解状態になったのかを載せたいと思います。

最近の記事

教授回診(2010年11月17日)

新米医者を主人公にした漫画を読んだりドラマを観たりしたことのある人ならピンと来ると思いますが、 今朝は、指導教授がレジデントを連れて患者のベッドを回ってくる「教授回診」が行われました。 規模(人数)が、私の想像していたものと比べて3人と小さく、 ちょっぴり期待外れでしたが。 構成員は、指導教授のT先生、その下で私を受け持っているH先生、明らかにレジデント一年生の学生ノリが抜けてない○○先生(女性、名前を失念)のお三方。 T先生 「井島さんは、今、これこれの症状ですが、

    • 重症筋無力症のこと(現在)

      一つ前の記事で、 重症筋無力症の「重」は重力の「重」のように書いていますが、 今回noteに転載するにあたり、少し調べてみました。 重症筋無力症は、 英語で「myasthenia gravis」と言いますが、 myasthenia = ギリシャ語で「筋肉が弱い」 gravis = ラテン語で「重い」 となり、重症筋無力症という和名になったようです。 患者歴40年以上の大先輩の話を聞くと、 クリーゼは、ほぼみなさん経験してらっしゃいますし、 呼吸筋が動かなくて子供に胸に乗っ

      • 親への病名告知(2010年11月16日)

        やれやれ、やっと、親への病名告知という最重要関門を突破しました。 両親に与えるショックをなんとか最小限にすべく、いろいろ考えてきましたが、先生がとても上手く分かりやすく話してくれたので、父もパニックにならずに済みました。 告知は、病室ではなく小さい会議室のような部屋で、 入院依頼、担当してくれている看護師さんも同席の上行われました。 彼女がいてくれてとっても心強かったのは言うまでもありません。 ちなみに、私の病名ですが、 「重症筋無力症」といいます。 引いちゃった方、

        • 久しぶりの口からご飯(2010年11月16日)

          よいお天気ですね。 でも、気温は低いのかな。 私は陽射しがサンサンでぬくぬくです。 今日のランチは、嚥下の訓練士さんが傍で見守るなか、 「嚥下訓練食」をいただきました。 ぶどうゼリー1個と、おも湯のゼリー状になったやつです。 無事、誤嚥せず食べきりました。 あぁ、口から食べられるってなんてありがたいんだろう。 訓練士さんからお墨付きをいただき、次はすでに一段階上の食事になることになりました。 いぇ~い!

        教授回診(2010年11月17日)

          飲み込み検査(当時を振り返って)

          2010年11月15日は飲み込み検査がありました。 レントゲン室(健康診断でバリウムを飲むところ)で、氷や流動食を飲み、 先生達が小部屋でモニターを見ながら、 飲んだものが気管ではなく食道に入って行くのを確認する検査です。 よくドラマやなんかで、道で倒れた人や溺れた人の顎をぐっと上げて「気道確保!」とか言って気道を広げてますよね。 あれやると、私の場合は、食道に行くべきものまで広がった気道に行っちゃうんですよね。 なので、この検査で、久しぶりに口の中で氷を溶かしたんですけ

          飲み込み検査(当時を振り返って)

          明日は飲み込み検査だ!(2010年11月14日)

          同じ病室の窓側のベッドの方が退院していったので、私をその窓側に換えてもらいました。 もぅ、ぜんっぜん違う! 外の景色が見られるということがこんなに気分を変えるとは思いませんでした。 朝日がベッドに差し込んで気持いいし、晴れた日には、山も遠くに見えるそうです。 少しずつ、胃腸の調子も戻ってきました。 明日は、飲み込みがちゃんとできるかの検査があります。 合格すれば、鼻の管が外せます! 口から食事ができます! 楽しみだぁ、めちゃめちゃ楽しみだぁ~。

          明日は飲み込み検査だ!(2010年11月14日)

          モモエちゃんが来てくれた(2010年11月12日)

          ベッドにいる時間よりトイレにいる時間の方が長いんじゃないか というほど、ピーピー対応に躍起のきらりでございます。 そんな中、モモエちゃんが、仕事の打ち合わせに行く途中に寄ってくれました。 私、胃腸の不調のせいか、 先日から背中から首がガチガチに凝ってしまい、 その上、頭まで痛くなってどないしょと思った時、 大事なことを思い出したんです。 私には、マッサージがプロ級に上手い友がいることを。 そうです、それがモモエちゃんです。 早速頼んでみましたよ。 そしたら、モモエち

          モモエちゃんが来てくれた(2010年11月12日)

          ディナーが終わるまで寝られない(2010年11月11日)

          肺炎をやって以降、 1日に必要最低限の栄養剤を、 鼻に通した管から胃に直接送り込んでいる。 この液体が、身体に、というか私の腸に合わないんだなあ。 かといって、なしにする訳にはいかず、整腸剤も混ぜて流し込んでる。 温めたほうがよかろうと看護師の皆様にひと手間かけてもらっている。 そして、少しでもゴロゴロを抑えるため、普通よりゆっくり落としてるから、時間がかかる、かかる。 昨日は、ディナー(朝昼晩3回なの)分が、その日のうちに終わらなくて、日付が変わって1時半になっちゃっ

          ディナーが終わるまで寝られない(2010年11月11日)

          治療内容について(当時を振り返って)

          11月8日の午前中に高熱が出て誤嚥性肺炎と診断され、いったん下がった熱は午後に再度上がり、その時は40度になりました。 そして、一日おいて、11月10日にも発熱。 後になって、担当医から「あの時はヤバかった。」と言われました。 当時、ステロイドパルス静注療法も始めており、それでも熱が高くなるのは 心配だと、ナースステーションで話されていたそうです。 「肺炎!」の記事中に「『顔の麻痺の治療薬』を点滴から投与」と書いていますが、これは、アセチルコリンを一時的に増やす薬剤のこと

          治療内容について(当時を振り返って)

          肺炎!(2010年11月8日)

          いやぁ、驚いた。 病人の生活というのは、あっという間にドラマティックな展開を見せるものですな。 普通に朝ごはんを食べた後ですよ。 急にガタガタ身体が震え出したんですわ。 まるで、よく戦争のドラマでマラリヤに罹った人がなるみたいに。 ドンドン熱が上がってく。 看護師さんに医師を呼んでもらうが、なかなか来てもらえない。 彼女(若いけど明るい良いお医者さん)も、抱えてるの私だけじゃないしさ、仕方ない。 震えは止まらない、熱はドンドン上がってく。 怖い、怖い。 看護師さん

          肺炎!(2010年11月8日)

          病名(当時を振り返って)

          入院以来いくつかの検査を経て、 6日目頃に「重症筋無力症」の診断がつきました。 初めて聞く病名の方も多いと思いますので、 どんな病気なのか説明させていただきます。 重症筋無力症というのは、 自己免疫疾患の一つで、神経と筋肉の接合部分の働きが上手くいかなくなる病気です。 神経は、筋肉との接合部分にいくつかの体内物質を放出します。 現在判明している体内物質の一つにアセチルコリンと呼ばれるものがあります。 アセチルコリンの役目は筋肉を収縮させることです。 そして、アセチルコリ

          病名(当時を振り返って)

          嵐の前のなんとやら(2010年11月7日)

          昨日の夕方くらいから、すこぶる調子がよい。 ディナーもたくさん食べられたし、今日の朝ごはんも、ランチも結構食べられた。 水も、コックン(ゴックンほどじゃないけど)って小さく音がするほど、 飲み込むことができた。 水が飲めるってのがこんな嬉しいこととは思わなんだ。 調子こいて、家に電話したら、 母親が「あんた治ったみたいじゃん。」って。 治らんやろ、そんな早よには。 そういや、この母親、昨日見舞いに来て、 私のゼリーランチ見て言いよった。 「私、こんなご飯じゃきっと痩せる

          嵐の前のなんとやら(2010年11月7日)

          執行猶予(2010年11月7日)

          7時前に起きた。病人の朝は早い。 起きて薄暗かったからお天気悪いのかと思ったら、 時間が早すぎただけだったのね。 今日もこれからいいお天気になりそう。 せっかくの日曜日にわざわざ会いに来てくれる友人の足元が悪くなくて、 よかったわい。 多分、今日は、本格的に治療が始まる前の、 言わば、執行猶予と言うと大げさかな、 ま、とにかく、能天気に過ごして今後の戦いに備えて体力気力を温存する日です。 誰にも言われてないけど、そのつもりで楽しく過ごしまっす。 明日から頑張ります! さ

          執行猶予(2010年11月7日)

          しかし、なんだな(2010年11月6日)

          別に気分も悪くもなく、熱もなく、なのに、だらだらしててもいいって状態ってなかなかないよな。 普通、会社を病欠してる時って、 たとえ調子が良くなってきてても、 病欠中なんだから身体を休ませなきゃだめよと右肩に乗ってる小さな自分がいる(奥様は魔女とかでよくあったでしょ)し、 家族からも同様のことを言われたりするんだけど、今は、だらだらし放題。 で、元気。で、腹グーグー。 あぁ、どうしても『なんか喰いたい』に思考が傾く。 寝るより食べるより大好きで大好きで仕方がなかったはず

          しかし、なんだな(2010年11月6日)

          ちきしょー、腹減ったー!!(2010年11月5日)

          なんか、旨いもんが喰いたいっ! 自分の歯でガシガシ噛んでごっくんしたいっ! なんで、人一倍食いしん坊で、人一倍おしゃべりの私が、 嚥下できなくてちゃっちゃと喋れなくなるような病気になるんだろか。 いやいや、くさっちゃいけません。気長に気長に。 しかし、腹減ったぁ~。 仕方ないから、バナナ味の経腸栄養剤を飲みますか。 (ゼリーもきつくなってきたので、ドリングがご飯がわりなのぉ(´;ω;`))

          ちきしょー、腹減ったー!!(2010年11月5日)

          点滴しながら洗濯(2010年11月4日)

          今日は午前中に一つしか検査がなかったので、午後は地下のコインランドリーで洗濯をしました。 点滴の針に繋がってゴロゴロしかながら、パジャマ来てコインランドリーなんて、なかなか非日常でイカしてる。 点滴の管にちょっと血液が逆流してたりするところが、また病人っぽくていい感じ。 洗濯乾燥機に入れて完了まで1時間半。 その間、売店をウロウロ。 カップヌードル食いてえ、せめて、おつゆだけでもすすりてえと、横目で見ながら、今日もハーゲンダッツ。 今日はマカデミアナッツ。 出来上がった

          点滴しながら洗濯(2010年11月4日)