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リスクの代償〜9/18 清水エスパルス戦〜

清水エスパルス 2-1 ベガルタ仙台

19分 〈エ〉チアゴサンタナ
52分 〈エ〉藤本
60分 〈べ〉カルドーゾ

6ポイントマッチを落とす、痛すぎる敗戦。

◆スタメンの印象
今節もフォギーニョは欠場、期待してしまうので怪我なら公表して欲しい。富田では残り10試合で残留を目指すには荷が重いので、出場できるなら起用して欲しい。前節に続き蜂須賀がスタメン、2トップはカルドーゾと西村を起用した。リスクを負って攻めに行く決意が伺えるメンバーとなった。そして前節2得点の富樫もメンバー外、何らかの理由はあるだろうがフォギーニョ同様に謎の欠場となった。

◆課題
・前線からの守備の精度
カルドーゾが入った事で相手DFへのプレスが皆無、西村も相手が代わることで連動したプレスが機能せず清水に自由にやらせてしまった。勝負のカルドーゾ起用なので仕方ない部分はあるが、前回スタメンの札幌戦から期間もあっただけに、手倉森監督含め少しは学習して欲しい。結果的に簡単に左サイドを使われ続けた結果、コーナーキックを取られて失点に繋がった。

・CKの守備
セットプレーの守備は引き続き課題、競り負けたのはカルドーゾと中原のところ、更にチアゴサンタナを外した蜂須賀の守備。失点に関わったメンバーは全員これまでベンチだった選手たちだった。点を取るために勝負の選手起用だったが、裏目に出てしまった。

・手倉森監督の采配
後半開始で福森を投入して3-4-2-1に変更、失点した後は関口、松下を入れたことで攻勢に出て1点を返したところまでは良かった。しかし、同点にしたい最後の局面で皆川と赤崎投入のスクランブル采配により、攻守のバランスが崩れて攻撃が停滞してしまった。
結果論だが、関口をシャドーのままにして蜂須賀と真瀬を交代、疲れが見える西村に代えて赤崎に交代が良かったのではないか。最後の采配が結果的に敗戦を決定付けてしまった。

・クパの痛恨のミス
何度となくチームを救ってきたクパのボールロストによる失点、何度となく助けられているだけに周りのメンバーに奮起して欲しかったが実力不足だった。
これまで致命的な場面に至らなかったことで目立たなかった足元の技術の低さが今回露呈してしまった。クパをスタメンから外すのは勇気ある決断だが、クパよりも足元の技術が高く2mの長身が魅力のストイシッチに次節チャンスをあげても良いだろう。鹿島戦で良いプレーをしただけにまた見たい選手だ。手倉森監督は次節もクパを信じて起用するのか、致命的なミスをしたクパをストイシッチに代えるのか気になるところだ。次節クパが起用されるとしたら、クパが怪我でもしない限り今シーズン他のキーパーに出番はないだろう。

◆ポジティブな点
・吉野&アピアタウィアのCB
2失点したのものの崩されたものではなくよく踏ん張った。ただアピアタウィアは判断の悪さは今回も目立ち、不要なファウルで攻勢を掛けたいチームの流れを断ち切ってしまった。平岡程の強度と安定感はないが、右サイドへの横パスとたまに通る鋭い縦パスは魅力。監督は無失点で抑えるだけなら平岡だが、勝つためにはアピアタウィアという選択をしている印象、彼が成長して失点が減れば勝率も上がってくるので期待したい。

次節期待したいのは今節出番のなかった富樫、真瀬、フォギーニョの復帰だ。守備のポカが失点に繋がっている一方で攻撃でも結果が出なかった蜂須賀、ビルドアップに大きな不安がある富田、当然決めるべきシーンで得点できないFW陣、この辺りに改善が見えないと本当に厳しい状況が続く。

お尻に火がついた手倉森監督は守備の強度を下げて攻撃に舵を切ったメンバー起用をせざるを得なくなった。それがアピアタウィアの抜擢、今節の赤崎を外してカルドーゾ、真瀬ではなく蜂須賀のスタメン起用、守備面が致命的な福森の途中投入にあらわれている。

不安はあるが後戻りをせずこの精度をあげていくしかない、先ずは前半ザルだったカルドーゾと西村の守備を整理して欲しい。そもそも最終ラインの強度が下がっているところに、前線のプレスも効かなければ不要なコーナーキックも与えてしまうだろう。

ここまで来たら手倉森監督の解任はもはやないだろう。希望の光はまだ見えてこないが、あと9節最後まで諦めず粘り強く戦って欲しい。

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