弱者のサッカーで勝つには〜0703浦和レッズ戦〜

ベガルタ仙台 0-0 浦和レッズ

苦しんだもののなんとか勝ち点1を取った試合だった。勝利の可能性もあったが、全体的な展開からするとなんとか引き分けに持ち込んだ試合であり、ポジティブにもネガティブにも捉えられる試合内容だった。
ボランチに富田、サイドハーフに加藤を起用、前節の3バックから、布陣を4-4-2に戻してスタート。フォギーニョは今節も残念ながらベンチ外となった。

先ずはポジティブな点から、、

◆富田の先発起用
前節中原と上原を並べたことで、攻守の切替と位置取りが悪かったことで失点に繋がってしまった。そこを富田を入れることで改善してきた。

フォギーニョが出場できるならば、ベストは彼だが、出場できないならば富田が担わなければならない。結果的には浦和を無失点に抑える事に大きく貢献、ただフォギーニョならば守備面プラス攻撃面でのプラスアルファも見込めるので、次節には出れる状態になることを期待したい。

ボランチの並びは手倉森監督の頭を悩ませているが、現状だとフォギーニョ+富田がベストかもしれない。松下は攻撃センスは抜群だが、ベガルタのボランチがやるべきは、高い位置でのパスカットと前線へつけるシンプルな縦パスなので、あまり松下の良さは必要とされていないと感じてしまう。途中投入で流れを変えたり、試合を落ち着かせるには効果的だが、、


次は課題点、、

◆西村交代後の攻撃停滞
西村の負傷交代は非常に残念だったが、やっとカルドーゾのプレイが長い時間みれると期待していた。だが殆ど効果的なプレイは出来なかった。ポストになるにも2列目との距離が遠い、ヘディングが強い感じもない、感情的になりすぎてイエローカード、前線のプレスも西村程の強度はないといった印象だった。

次節以降もし西村の出場が難しい場合には誰がCFを務めるべきか、現状は皆川の方が連携面でも良いのではないかと感じた。

◆手倉森監督の采配
結果的に勝ち点1を取れたのは監督の思惑通りだったかもしれない。ただホームでは勝ち点3を取ると公言している中で、最初の気田の投入が後半35分、次のオッティと上原の投入は後半42分と攻勢を仕掛けるには遅すぎた。

レッズの興梠投入後、あきらかに押し込まれ続けていただけに、攻めるのか守るのか明確なメッセージは早めに欲しかったと思う。

前回の清水戦の敗戦により、今節は負けたくないという気持ちが攻撃へ舵を切る事を躊躇わせたのかもしれないが、効果的とは思えない采配となってしまった。

リーグも後半戦に入ったが、マルティノス、オッティ、カルドーゾをチームにフィットさせられていない。点を取るための助っ人外国人にも関わらず、起用されるのは残り10分だけでは結果を生むことは難しいだろう。
そして結果を出しているマルティノスは今節もベンチ外というのはあまりに可哀想だ。

手倉森監督のサッカーは前半0-0、後半勝負で1-0で勝ちたいという雰囲気を感じるが、結果は今シーズンたったの3勝だけ。。。
攻撃的な外国人をスターターとして使えるくらいまでは、彼らに戦術浸透を図らないとチームの成長はないのではないかと思う。今シーズン唯一快勝したルヴァン杯の広島戦は、マルティノスが先発したことが3-0の結果に繋がっていた。

いまのベガルタのサッカーは、弱い相手に対しても、同じ様にせっせと守れる選手を並べた弱者のサッカーをするから全ての試合が接戦になってしまう。それは天皇杯の結果をみればあきらかだろう。折角の助っ人を宝の持ち腐れにしないように、残り試合はチャンスを与えてあげて欲しい。

次節は中断前の最終戦、なんとしても勝って残留圏で中断に入りたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?