愛用しているカップ
以前も書きましたが、私は食器が好きです。
今回は、愛用しているカップを紹介したいと思います。
【湯呑み】
・有田焼
・泰明窯(前田泰昭さん)
この湯呑みを購入したのが、私が焼き物にハマるきっかけとなりました。
購入時期は12〜13年程前です。
当時、母の誕生日プレゼントを探しにお店に行き、こちらの湯呑みを見つけました。
淡いターコイズブルーが美しく、東山魁夷の絵に使われていそうな色だな、と個人的に気に入り購入しました。
母は喜んで日常的に使ってくれていたのですが、毎日この湯呑みを見ていると自分も欲しくなり…
もう一度お店に伺ったところ、幸い同じ湯呑みがありました。
これこれ、と思って手に取って見ていたのですが、何か違う。
色合いが少し薄く感じ、母にプレゼントした物の方が濃い色で好みだった…
お店の方にそのように伝えると、丁寧に説明してくれました。
「焼き物の面白さはそこにあるんだよ。
同じ釉薬を使い、同じ日に同じ窯で焼いたとしても、窯の中に置いた場所で温度も微妙に違うし、火の当たり具合でも雰囲気が変わってくる。
まったく同じ物は二つとないよ。」
衝撃でした。雷に打たれた、という表現がありますが、まさにそんな感じです。
同時に、「一期一会」という言葉が頭に浮かびました。
目の前にあるたくさんの器も、同じように見えて一枚一枚全て違うんだ。
気に入った物はその時に買わないと、二度と会えないかもしれない…
そこから焼き物の沼にハマっていったのでした。
私にとって、非常に思い出深い一品で、いつまでも手元に残しておきたいと思っています。
【ロックグラス】
・Sghr 菅原工芸硝子
ベーシックなグラスが欲しいと思って購入しました。縦に入ったラインが美しいです。
「煌」というシリーズなのですが、名前の通り煌めいています。
光の当たり具合で表情が変わるところに、魅力を感じます。
軽すぎず、重すぎず、ちょうどよい重みで、手への収まりもよいグラスです。
【マグカップ】
・上野焼
・守窯(熊谷眞春さん)
オーダーで作ってもらった、思い入れのある一品です。
アメリカの映画やドラマで、牛の頭蓋骨をインテリアとして壁に飾っているシーンってありますよね。
あれに憧れがあり、牛の頭蓋骨をモチーフにオーダーしました。
リアルな感じにしてほしい、持ち手も骨っぽい感じで、という要望を見事に叶えていただきました。
黒と白のモノトーンなのもかっこいいと思っています。
熊谷眞春さんは動物をモチーフにした作品を多数制作されているので、動物好きの方はぜひチェックしてみてください。
【ビアカップ】
・備前焼
・澁田寿昭さん
黒備前の色合いと、鎬模様がとてもかっこいい一品です。
備前焼は釉薬を使いませんが、土に含まれる油分などで艶っぽい質感が見られます。
また、使い込む程に艶が増していく所も備前焼の魅力の一つです。
こちらは5年程使っていると思いますが、かなり艶が増したと感じます。
ビフォーの写真を撮っていなかったのが悔やまれます。
男らしい見た目ですが、手の馴染みは抜群で、土の優しい手触り、温かみを感じます。
【ロックグラス】
・日月窯(福村龍太さん)
銀彩と、独特な土の質感が光る一品。
日常使いしており、銀彩部分がくすんできています。磨くと輝きを取り戻しますが、あえてこのままにして風合いを楽しんでいます。
景色が素晴らしく、くるくる回して全体を眺めてしまいます。何度見ても飽きがこないです。
インパクトのある見た目ですが、不思議と食卓にしっかり馴染みます。
最後に
焼き物を買いたいけど、どこから手を出していいかわからないという方は、カップがおすすめです。
カップにこだわるだけで、お茶やお酒を一段と楽しめるようになると思います。
陶磁器は日常使いしていると、風合いが変化していきます。
取扱いが難しいように思われる方もいるかもしれませんが意外に頑丈ですし、気にせずガンガン使っていってほしいです。
私も気に入った物を、これからも長く使っていきたいと思います。
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