Hyggeをもとめて

東京都内の公立小学校で教員をしています。教育についてあれやこれやと考え、試して、また考…

Hyggeをもとめて

東京都内の公立小学校で教員をしています。教育についてあれやこれやと考え、試して、また考えてを繰り返しながらより良い教育のあり方を求め、のんびり歩んでいます。色々と気の向くままに書いていきます。

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最近の記事

幼児期の大切さ 〜幼児教育を『商売』に利用するな〜

今日は、息子と娘の通う幼稚園の入園説明会に行きました。 在園児のパパとして話す機会といただきましたので、行ってきました。 園長先生のお話、副園長先生のお話、その後が私の出番でした。 私の他に、息子と同じ学年のママさんからお話する流れでした。 そのママさんは、きちっとPowerPointを作ってきて話をしていました。 妻から、「◯◯ちゃんのママはPowerPoint作って話すみたいだよ。」と予め聞いていました。 “おいらはマイク一本で勝負じゃ!”と謎の意地を張っていましたが

    • 4年生国語『初雪のふる日』でのチャレンジ

       新年度が始まった。  すでに疲れ切っているが、今年度はどんな1年間になるのだろうか。いや、どんな1年間にしていけるか。  今回は、昨年度小学校4年生の国語の教材(光村図書)『初雪のふる日』を通してチャレンジしてみた実践を記録しておこうと思う。  この実践は、奈良女子大学附属小学校で古くから実践している子どもが授業をすすめる方法、『独自学習→相互学習→さらなる独自学習』という考え方と方法、奈須正裕さんの『個別最適な学びと協働的な学び』に出てくる山形県の天童中部小学校の取り組

      • いわゆるアクティブ・ラーニングな授業

        もうすぐ今年度も終わる。 社会で小笠原村のことを学習した。 私は、特に社会科を専門的にやっているわけではないのだが、社会科はおもしろい授業を組みやすいと勝手に捉えている。 今回、小笠原村の学習を進めるにあたり、私がよくやるようなワークショップ型、つまり活動中心型の授業をしようと考えていた。 いわゆるアクティブ・ラーニングと格好つけてもよいのかもしれない。 指導書は、一斉指導で教科書に示されているいくつかの問題を一つ一つ追っていくらしい。 (他のクラスの担任がそう話していた

        • どうも気持ちが晴れないな。

          季節的なものだろうか。 なんだか最近ずっとモヤモヤしている。 そして、ふと、自分を閉ざそうとしてしまう瞬間が多くなっている。 どうしたことか。 自信がなくなっている。 「この仕事、本当に向いてるのか?」 という問いが、久しぶり覆いかぶさる。 僕は強い人間ではないし、賢くもない。 「そういうこと、もうやめにしようよ。」 ということに出会いすぎている気がする。 どうして学校現場は、どうして教師の多くはこうなんだろうなぁと、苦しくなる。 こういう時、これまで掲げてきた信念のよ

        幼児期の大切さ 〜幼児教育を『商売』に利用するな〜

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        • 教育
          4本

        記事

          僕はいろいろと気になっちゃうから

          今年度は、かなり疲れている。 肉体的にではなく、精神的に。 きっと他の人は気にならないことに、僕は悲しくなったり、辛くなったりしてしまうから、余計に疲れちゃうんだと思う。 今年度異動してきた人が、とにかく教師の専門性という点において、疑問だらけな言動が多いのだ。 子どものせいにする。 ちょっと他の子とは視点が違った子を「変な子」と断定する。その子は、その人と溝が深まり、クラスにいられなくなった。 授業は、教科書通り進めることをよしとし、とにかくこなしてこなして授業を早く終

          僕はいろいろと気になっちゃうから

          ぼやいてみようと思う

          ・授業研究に参加して 私の勤務校のある地区の研究。 教科は理科。 結局は教師の教えたいこと、押さえたいことに導くわけだから、「◯◯を確かめるにはどうしたらいい?」なんて子どもたちに聞く必要はない。 一人の子が「ピンポン玉を使いたい!」と言うと、「それは次の授業でやろうね」と教師は返す。 なんのための発問だったのか。 あたかも子どもが主体性をもって考えている雰囲気をつくりたかったのか。 言葉は悪いが、あんな嘘をやってはいけない。 あの子のあの時間の、あの気持ちはどうなってしまう

          ぼやいてみようと思う

          教科書に追われている学校現場

          「この単元、5月上旬のですよ!終わってないなんてやばいですよ!」 こういった声が、毎年毎年聞こえてくるし、のんびり屋の私はよく言われます。 教師が持っている指導用の教科書(朱書き)には、何月から何月までと大体の実施する時期が指定されています。 それが元になって、各教科の年間指導計画は作られているわけです。 そういったことが、いつしか絶対的な文化になっているからか、教科書をいかにこなすかというスピード感にほとんどの教師は煽られています。 まぁ、私のように教科書は参考書程度に

          教科書に追われている学校現場

          持続可能な学び方を求めて

          昨日、23日(土)は学校公開日でした。 そして、午後は今年度始めの校内研究全体会がありました。 今年度も研究主任を仰遣うこととなり、プロジェクト型学習を取り入れた研究にしていこうとスタートしています。 管理職からは、『持続可能な社会の担い手を育てる』という大きなテーマを昨年度の12月あたりからお聞きしていました。 確かに今、流行り出している(ただ『流行り』に終わってしまってはダメなのだが)SDGsもあるわけだから、時代の流れの中での研究なのかな〜とも感じてしまってはいまし

          持続可能な学び方を求めて

          映画「夢みる小学校」

          2月4日(金)から公開のオオタヴィン監督による『夢みる小学校』の上映にあたり、1月22日(土)に、もったいなくも公開前のオンライントークイベントに出演させていただきました。 Hillock初等部スクールディレクターの蓑手章吾さんからのご推薦で貴重な機会をいただくことができました。 蓑手さんには、ただただ感謝感謝です。 初めての体験で、緊張もあってうまく話せませんでしたし、いただいたご質問に正対できていたか反省点はたくさんでした。 ただとにかく楽しかったです。 「話す」「聴

          映画「夢みる小学校」

          「ギフテッド教育」を学ぶ、そして、HSCとの出会い

          夏の学びをnoteにまとめよう、まとめよう、そう思いながらも、日々の業務や家庭のことで目が回っていたら、もう10月。早いものです。 今年の夏も、私なりに様々学びを進めようと手を出してきました。 ただ、今年は夏以前から「ギフテッドチルドレン」「ギフテッド教育」のワードが私の頭と心の大部分を占めています。そういったこともあり、この夏参加した「才能はみだしっ子フォーラム2021『ギフテッド教育への招待』」というオンライン講座の学びを通して、私なりに考えたこと、そしてその後、教え

          「ギフテッド教育」を学ぶ、そして、HSCとの出会い

          新型コロナ ワクチン接種

          先日、新型コロナのワクチン接種(ファイザー)の1回目を終えた。 私の職種は、大規模接種を夏の長期休業中に接種することが推奨された。 私は、その大規模接種の予約をしなかった。 職場内で知らせを受けてから、ほとんどの職員が日程調整に入ったが、私はずっと悩んでいた。 職場内では「のんびりしてたら締め切りが来てた」なんて軽く言っていたが、そうではなかった。 この「ワクチン祭り」のような国内の状況と下にあげるいくつもの不可解な状況に、ワクチン接種への抵抗があったからだ。 そ

          新型コロナ ワクチン接種

          HILLOCK初等部開校に向けて

          今年度、私の勤務校の研究を支えて下さっている、HILLOCK初等部スクールディレクターの蓑手 章吾 先生。 今年3月、これまで素晴らしい実践を積み重ねてこられた公立学校という現場を離れるというご決断をされ、今、理想の学校創りの道を歩まれています。 私は、公立学校で勤めながら、また、浅識ながらも日本と海外の教育を比較しながら思うのは、日本には自らの可能性、自らの居場所を見つけるための教育の場の選択肢が、あまりにも少ないということを痛感しています。 国によっては、小学校段階か

          HILLOCK初等部開校に向けて

          第2回目の授業研究

          先々週や先週は、校内研究の事前授業とその事後検討、あゆみ、研究員の課題、学校公開と保護者会は4度目の緊急事態宣言で中止になったが、土曜授業といった、なかなか色々ある2週間だった。 やっと体力的にも精神的にも少し余裕ができた感じで、久々のnoteの記事に手を出せた。 さて、7月6日(火)は本校の第2回授業研究だった。 授業実践は3年生だった。超多忙な時期に引き受けてくれたことに、ただただ感謝の思いしかなく、研究主任としてはもちろん、同じ中学年ブロックとしてという思いで、一

          第2回目の授業研究

          今年度第1回目の授業研究

          勤務校は、今年度「自分の考えを広げ深める児童の育成」を主題として、「「対話的な学び」を軸としたICT活用授業づくり」を副題として取り組んでいる。 今日は、第1回目の授業研究だった。 指導講師は、オルナタティブスクール Hillock初等部 スクールディレクター(校長)の蓑手省吾さんにご来校いただいた。 授業者は、もちろん研究主任を務めている私の学年。 教科は、国語「一つの花」 4月、学年で授業について話し合っている時、まず「ICT活用」を横に置いての教材研究がスター

          今年度第1回目の授業研究

          GIGAスクール構想に思うこと

          私の勤務校の自治体も一人一台端末がそこそこ始まっている。 ただいきなり批判的だが、スタートダッシュで転んでしまっている感じだ。 トライ&エラーならまだしも、エラー+エラーが続いている。後手後手ということ。 昨年度末に管理職から聞いた話だと、「進んで使えない学校に合わせていく」というのが勤務校の自治体の考え方のようだ。 そういったことを言っているのは、教育委員会である。元々現場に立っていた人が集まる組織なはずだ。上のような考え方でいうと、 授業で分からない子が1人でも

          GIGAスクール構想に思うこと

          はじめての「作家の時間」

          朝の会を終えて 「作家の時間だよ〜。」と言うと、小さく「え〜」と、やる気のない声が聞こえた。 どの子が言ったか分かった。 その瞬間から「この子が楽しいって思えたら大きな成果だなぁ」と思い、授業スタート。 始めにスライドを見せながら作家の時間についてレッスン。 その後すぐに書く時間にしたが、書き出すのが分からない人を集める声かけをしたが、特にいなかった。 ただ、実践されている知人の先生がまとめた作品集から、いくつかコピーをしていたため、 「お手本になる作品いくつかあるけどいる

          はじめての「作家の時間」