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今週のkinologue【4/22-28】

いつの間にか連休に突入していた今週、どこに行ってもツツジが満開。正直あまり好きな花ではなかったけれど、最近ちょっと見直している。桜が終わった後の新緑とのコントラストに美しさを感じるようになった。連休初日、混雑前の若宮大路のツツジの下は、木屑がマルチになっていることに初めて気づいた。

いつ行ってもうっとりする明日館講堂。「お世話になっています」と編集部の方に言われるようになってむず痒い。

青森県美ライト展〜岩手タイマグラの旅は完全に羽仁もと子に導かれたと思っていたら、初の伝記本「じょっぱりの人」著者の森まゆみさん出版記念講演会にご招待いただく。自由学園や友社と関係のない森さんが、自由に、そして同時代にあったことと結びつけて羽仁もと子を位置づけて書いているのが、とても面白い。400ページ超の大作を読み終えることができないままの参加となってしまったが、森さんがポイントを振り返りながらお話してくれたので、羽仁もと子という人のイメージが膨らみ、自分との共通点も見出すことができた。例えば順番は違うが、カトリックとプロテスタントの教育を受けたこと、ライトやヴォーリーズの建築に惹かれること、荒唐無稽のようでいて実は一貫性があること、などなど。成し遂げたことのレベルは比較にならないけど、自分が今、ここに導かれた理由があるなぁと、森さんの話を聞きながらしみじみ思った。

二子玉川の109シネマズの劇場CMはベンツとBMW。軽の中古車と車検のCMの湘南とは全然違うw

昨年9月にフィンランドで観た以来の『オッペンハイマー』。金曜からゴジラVSコングがIMAX席巻と知って、慌てて観に行く。ギリ4週でIMAX終わりは何とも切ない。あれだけ受賞してパブも広告も頑張っていたけど、物足りない興収なのだろう。改めて日本語字幕で観てみたら、重要なアインシュタインとのシーンをちゃんと理解できていなかったとわかり、おお!と唸る。『メメント』からのずっとノーラン擁護派だが、今回は全てがうまくいっていて、今のところの最高傑作だろう。この題材でここまで辿り着いたのも嬉しい。しかし次回は、また頭が追いつかない、訳が分からないものを撮って欲しいな。なんだかんだ言ってもエンターテイメントな監督だと思っているので、楽しませ続けて欲しい。

PAST LIVESは前世のことのようだったので「再会」の副題にはちょっと違和感。

映画評連載の候補にしていたが、配給会社からレスがなかったので外すことになって見逃していた『パストライブス/再会』。結論としては、レスがなくて良かった。笑。想像していたより、あっさりしていたから書くのが難しかったように思う。サラッとセンス良くまとまっているので、観やすくわかりやすい。夫役のケリー・ライカート常連俳優ジョン・マガロとモントークと言えば『エターナル・サンシャイン』だよね、は好印象だったが、何か物足りなさを感じる。これくらいがイマドキなのか。先週観た『Here』とは違う意味での「やさしい」映画。

2本並ぶと、どっちも殺すことなく色合いが美しい

映画評を書いた2本の広告が並ぶというのもないことなので、パシャリ。連休が明けたらすぐに締切がやってくるので、次回の選定に入らねばならず、連休中に試写に行く予定。これも仕事ではあるけど、それより配給作のことをカンヌ前に詰めていくのが連休中の課題〜。あ、諸々の精算もね。

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