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ナースとわたし

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人は人でしか救えない。 致死率100%の人類が、死ぬことを意識しながら生きることのアレコレ記録。 「命について話そう」
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【NVC】相手に選択肢を与えられないのは、自分に選択肢が与えられていないから。

【NVC】相手に選択肢を与えられないのは、自分に選択肢が与えられていないから。

そんな風に寄り添いたいと思う一方で

待ってくれないのが医療現場。

何よりも入院期間が延長することを恐れている。
ケアが必要な患者であればあるほど。

それは医療費から始まり、
人手、ケアの必要度、そしてケアする側のストレス。
さまざまな理由で「退院」や「転院」が急かされる。

余命宣告されながら治療を受ける患者であっても例外はない。
私たちは人が生命の終わりや人生の変容を受け入れる過程を
必死

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医療現場でどのようにNVCを活用しているのか?

医療現場でどのようにNVCを活用しているのか?

リクエストを頂いたので、どんな風に医療現場にNVCを活用していけるのか
私個人の見解と体験をシェアさせていただきたいと思いますだ。

現場で必死に働く医療者を元気付けたい

NVCは自己犠牲を必要としない。
医療者を目指した本来の優しさ・思いやり・人間への関心を呼び起こす方法であると確信している。
人間には他人を思いやるという機能が本能として備わっている。
その上で、それを仕事にしようとするのだか

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「人はいつ死ぬと思う?」と「生きる意味」

「人はいつ死ぬと思う?」と「生きる意味」

あなたにとって生きる意味は何でしょうか?
その個性を持つことが、人生に求めていることは何か。

人間はすべからく意味をつけることで、落ち着こうとする習性があるし、
そうすることで自らを癒すことにもなると言われている。

「ナースは大変だけど、これだからやめられない」話

「ナースは大変だけど、これだからやめられない」話

ナースやってよかった…!
と思えるのは、人の生命に触れられる時。
その奇跡や最期で、人とのつながりの中にある煌めきに触れられる時。

ずっとナースでいたいし、
ずっとナースでいる仲間も大事にしたい。

スピリチュアルアレルギーはあるけれど、スピリチュアルペインは存在すると思っている。

スピリチュアルアレルギーはあるけれど、スピリチュアルペインは存在すると思っている。

終末期における、人が抱える「痛み」について。

スピリチュアルとは、
スピリット(魂)+リアル(現実)、現実界で実感するその人の心だって言っている人もいた。
見えないけど、そこに確実に痛みがあるなら、医療者として緩和したい。
緩和できるかわからないけど、否定せずに聞きたい。

思い通りに動いてくれない医者を責めたくなった時は、「良いチーム」を再構築するためのチャンス。

思い通りに動いてくれない医者を責めたくなった時は、「良いチーム」を再構築するためのチャンス。

NVCの文脈で言うと、
「人を責める・批判する・判断する時は、自分の中に満たされない何かがある時だ」と言う。
医者を責めたくなったら、自分の中の何が満たされなかったのかを探る。
誰かに思い通りの行動をしてもらいたくなったら、そのためにまず自分ができることを行動してみる。

他人に「能力を高めろ」と指示するよりも、
他人が「能力を高めたい」と思えるような環境を作ることに力を注ぎたい。