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【無料記事】「いつまでプロを続けるのか迷って悩んでる」京都在住・会社員A1リーガー【牧野伸彦】


〈100万円以上?〉

最高位戦日本プロ麻雀協会の牧野伸彦です。

今回は、金本さんから地方在住プロの交通費や宿泊費事情、その環境で麻雀プロを続けるモチベーションについて書いてほしいと連絡があり、記事を書くことになりました。

まずは交通費や宿泊費からお話ししましょう。
今私は京都に住んでいて、リーグ戦やその他のタイトル戦など対局はほぼ東京で行われます。なので、基本的には対局は京都から通うことになります。そう、「対局や解説の度に」東京へ行くわけです。
じゃあ、年間どれくらい東京へ行ってるの?という話になりますが、まとめると以下のようになります。

最高位戦リーグ戦:年間12回
最高位戦タイトル戦:發王戦(1~3回)、新輝戦(0~2回)、Classic(0~2回)
他団体タイトル戦、最強戦など:約10回

解説:5~6回
東京でのゲストなど:2~3回

合計:約35回

となります。

実際に交通費と宿泊費を計算してみようと思います。

<交通費>
京都~東京の新幹線片道が15,000円とすると、
35回×15,000円×2=1,050,000円
(実際は複数の予定を合わせているので、もう少し安いと思います。)

<宿泊費>
基本的にリーグ戦前日は前入りしホテルに宿泊しています。リーグ戦というのは、プロ活動を続けていく上で最も大事な対局です。万全の体調で臨みたい、という考えのもとに朝から移動するのは体に負担がかかるためです。なので、最高位戦のリーグ戦が開催されるスタジオの近くに宿泊します。その他タイトル戦などは友人宅に泊めてもらうことが多いです。回数については以下のようになります。

最高位戦リーグ戦:12回
その他タイトル戦、解説等:約5回

合計:約17回

今はホテル代高いですね、1泊8,000円とすると、
8,000円×17回=136,000円

<合計>
1,050,000円+136,000円=1,186,000円

なんと100万以上でした・・・自分でもびっくりです。

〈交通費補助がある〉

最高位戦では、地方から本部へのリーグ戦参加には交通費補助が出ます。
関西本部~本部(東京)では、15,000円です。
他地方からも同様で、新幹線片道分が目安となっています。
これは本当にありがたいです。(どうせなら全額欲しい。)
また、發王戦、飯田正人杯最高位戦Classicなどの本戦出場についても、地方予選からの勝ち上がり者には交通費補助があります。

これを交通費から差し引くと、
15,000円×12回=180,000円

1,186,000円-180,000円=1,006,00円

ちょうど100万ですね。
僕は地方在住の麻雀プロの中ではかなり東京に遠征している方で、こんなに交通費をかけて麻雀プロ活動している人はほとんどいないと思います。

リーグ戦に行く様子を動画にしてますので、良かったら見てください!


<私がプロになろうと思ったきっかけ、3人の女流プロ>

僕のことをご存じでない方もいると思いますので、簡単に自己紹介をします。
今34歳で、24歳の時に最高位戦に入会、この時は神戸大学の大学院生でした。この年は最高位戦に関西本部が出来た年でその1期生になります。同期にはアフロでお馴染みの友添さんがいますね。
麻雀プロになろうと思った理由は、きっかけは3つあります。

1つは元日本プロ麻雀連盟の中山千鶴さんに「麻雀好きだよね。もうプロになったら?」って言われたこと。寝る時間を削って麻雀するくらいの麻雀バカだったからです。

2つ目は水口美香プロがプロになったきっかけについてのブログを書いてありました。会社勤めしていたが、どうしても麻雀がやりたくて会社辞めたということが書かれてて、影響を受けました。

3つ目は魚谷侑未プロのプロとしての姿勢に感銘を受けたこと。魚谷さんに会ってみたいなと思って、初めて女流プロのゲストに行ったが、結局一緒に打てなかった。そしたら帰り際に僕のところに来て「打てなくてごめんね」って書かれた手紙くれて、写真も撮ってくれました。当時から強くて大人気だったのに、ファン1人1人に丁寧に接する姿勢に感動して、こんな麻雀プロになりたいと思いました。

今はプロ11年目になります。
4年半ほど入会した時のリーグであるC3(現C2)リーグにずっといましたが、その年に特別昇級リーグで優勝し、B2(現B1)リーグへ。一度降級するも、その後連続昇級でA1リーグ入りを果たしました。今年でA1リーグは2年目。獲得タイトルは、第6回関西王者などです。
最高位戦では運営などの仕事もしており、関西本部の本部長を務めています。また、今年から始まった、全地方のリーグ戦スコアを統一するシステムの考案、作成にも携わっていました。

<麻雀プロを続けるモチベーション>

ここまで読んでくださった方は、年間それだけお金と時間を使ってなぜ麻雀プロを続けるのか、目標は何なのか気になった方も多いと思います。
これについては自分でもよく分かりません。
これまで約10年続けてきたリーグ戦の最高峰である、最高位は明確に一つの目標と言えます。その先にある、Mリーガーになることには興味はあります。

が、そのためだけに続けるのでしょうか?

僕は会社員をしています。麻雀とは関係ない仕事でこちらが本業です。
土日休み、カレンダー通りに働いています。なので、麻雀プロ活動はいわゆる趣味のようなものです。もう少し詳しく言うと趣味以上のもので、もう人生単位でかけ放せないものになっています。

ただ幸いにも、麻雀の勉強をしたりリーグ戦で勝つための研究を続けた結果、最高位戦のA1リーグに昇級したり、天鳳で十段になったり、麻雀プロの中でも実力では相当上位にいるのではないかと思います。

仮にMリーガーになっても勝ち越せる自信もあります。

今麻雀プロを辞めるとこうやって費やしてきた努力、時間、お金がほとんど意味のないものになってしまう・・・・これが続ける本当の理由です。
いつまで麻雀プロを続けるのか、今後どうゆう人生を歩むのかは、自分が一番迷っていて悩んでいるところです。

ここまで読んでいただいてありがとうございます。

6/2の最強戦やこれからのリーグ戦沢山応援よろしくお願いします!

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