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偶然始めた剣道の経験が麻雀に役立った。そして連盟のプロ試験推薦者は荒正義だった。【勝又健志ヒストリー】

麻雀プロがどのような人生を送って麻雀と出会い、今日に至ったのかを語ってもらう「麻雀遊戯ヒストリー」。今回登場するのは、鳳凰位を獲得し、Mリーグでも優勝を経験している勝又健志プロ。「子ども時代は平凡だった」と語る勝又プロの、麻雀との出会いから今日に至るまでの歩みとは。
(初出youtube「麻雀遊戯王」 https://www.youtube.com/watch?v=N95ynjDEWZw)

――今回年表を書いていただくのは勝又健志プロです。麻雀遊戯王が始まって5年くらい経ちますけど、やっと勝又さんにスタジオゲストに来ていただくことになりました。スタジオで直にお話を聞くのは今までなかったですから、いろいろな話を聞いていきたいと思っております。

勝又 あまり無茶振りはやめてもらって・・・。

――本日やっていただきたいのが「ヒストリーを書いていただこう」ということで、勝又健志プロがMリーグで活躍されているのは皆さんご存知だと思いますし、鳳凰位を獲られているのも知っていると思いますけど、それ以外にどういう人生を歩んでここまで来られたというのは、あまり皆さん知らないと思うんですよね。

勝又 平凡な人生です。幼少期は平凡な子どもです。

――それがどれくらい平凡だったかを書いていただこうと思います。勝又さんがどんな人生を歩んできたか、どんなターニングポイントがあったかを教えていただきたいなと思っておりますので、ぜひよろしくお願いします。

勝又 私は1981年生まれです。小学校に入ってすぐに剣道を始めました。小学校1年生から高校卒業までだから、12年間やってました。段位は3段です。

 これ、理由がすごく適当だったんですよ。親に、小学校に上がったらなんか1個習い事をしなさいと。でもそれはあなたのやりたいことでいいから自由に決めていいよって言われて、どうするかなって思ってた日の夕方に、たまたま剣道の全日本選手権をテレビで見たんですよ。小学校1年生の少年は「かっこいい」って思って、剣道やるって言って、剣道を始めました。

 この剣道をやってた経験っていうのは、今の麻雀でもすごく生きてるなと。

 「さあ、集中しよう」と思って入るのが人より早いと思うんですよ。剣道の試合って高校生になると4分間なんですけど、人間って4分ずっと集中するのって結構きついじゃないですか、70%くらいだったらいけますけど。だから試合中でもうまくコントロールして抜いたり、100%にしたりっていうのを自然とできるようになって、麻雀でも半荘1回70分ぐらいを集中しきるのは全く無理なんで、ここは気を抜いてとか、ここは集中してとか。

 手出しツモ切りとかも基本は覚えるんですけど、70分間全員の全部を僕は覚えられないので、これは勝負局になりそうだなって時にバーっと全部覚えて、この手ボロいしベタオリだ、みたいなときはぼけーっとしています。

 集中のパーセンテージをコントロールできるのは、僕は剣道のおかげかなっていうふうに思います。スポーツだったら何でもいろんな力が身につく気はしますけどね。そこで反抗して「いや、習い事なんてしたくない」とか言ってたら、今みたいになれなかったかもしれないですね。

 小学校はこのぐらいかな。まあでも、5年生から2年間は中学受験をするので。これも僕がしたいって親にお願いして。受験しないみたいなことを言ってたんですけど、4年生くらいからいつも一緒に遊んでいたクラスメートで受験する子たちが塾に行くんで、寂しくなってくるわけじゃないですか。クラスの半分くらい受験してましたしね。

 そうなった時に、塾に行けば遊べると思ったんですよ。仲良い友達たちがみんな受験で塾行くようになって、だから僕も塾に行きたいと。5、6年生くらいから受験勉強。この受験勉強も、集中力を養うとか、忍耐力とかに役立ったと思います。

 めちゃくちゃ問題集を解かされるんですよ。1日に20ページ解けとか言われるから、それが生きていると思いますよ。で、93年に中学入学できました。早稲田実業、王貞治さんの後輩、ハンカチ王子の先輩です。

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